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「SaaS(サース)」とは【小論文の用語】  

 小論文の添削指導の際によく間違いとして見受けられるフレーズや、外来語由来の用語があります。その中でも、最近頻繁にメディアで取り上げられている「SaaS(サース)」の意味や背景について解説していきます。


【1】 「SaaS(サース)」の意味  

 「Software as a Service」の頭文字を取り、「サース」または「サーズ」と呼ばれます。「SaaS(サース)」の意味は、下記の通り。

 インターネットを介して提供されるインストール不要のソフトウェア、もしくはそのサービス形態を指します。クラウドサービスと呼ばれることもあります。

 今までのソフトウェアはCD−ROMなどパッケージとしてライセンス販売されていましたが、そのようなインストール型のソフトウェアと異なり、端末へのダウンロードや保守・管理は不要です。SaaSはクラウドサービス事業者がソフトウェアを稼働し、そのソフトウェアをユーザーがアクセスして利用します。インターネット経由でどこからでもアクセスが可能です。


【2】 「SaaS(サース)」のサービス  

 みなさんが身近に感じるであろう「SaaS(サース)」サービスの代表例には、下記が挙げられます。

【ウェブ会議・オンライン授業】
・Zoom
・Google Meet
・Microsoft Teams

【ストレージ】
・Dropbox
・Google Drive
・OneDrive

【チャット】
・Slack
・Chatwork
・Microsoft Teams

  SaaSサービスには、場所や端末を問わずアクセスできる、低コスト、複数人での同時作業が可能、ソフトウェア開発が不要、メンテナンスコストが抑えられる、簡単な操作で利用できるなどのメリットがあります。

 一方で、デメリットとしては、データ移行が難しい、用途に合ったカスタマイズがしにくい、サーバー不具合の対応が難しい、セキュリティ面の不安があるなどが挙げられています。


【3】 「SaaS(サース)」の背景  

 「SaaS(サース)」との言葉が急激に注目を集めるようになった背景には、IT・インターネットの技術革新や、サブスクリプション型ビジネスの発展など、さまざまな要因があります。

 日本では、2018年にスタートアップ企業が幅広い分野のソフトを開発したことから利用者が増え、各社が調達した金額は約1千億円にものぼりました。急速な広がりを見せたことから、2018年は「SaaS元年」とも呼ばれています。

 最近では、コロナ禍におけるオンライン授業やリモートワーク需要の拡大により、SaaSを最も身近に感じるようになったという人も多いようです。


【4】 小論文.comの対策  

 ただカタカナ用語を暗記したり、「なんとなく」みんなが使っているから、ニュースで聞いたからと、言葉の本質を捉えずに使用するのは避けたいところです。その言葉の意味を理解した上で自分自身の「言葉の引き出し」に落とし込みましょう。

 また小論文においては、その用語が使用されている背景や時事問題にも目を通し、その問題に対して「自分はどう考えるのか」を常に頭に入れておくようにすると、自ずと小論文対策にも繋がります。国内外問わずどのように報道されているのかも確認できれば、それぞれの問題を比較することが可能になります。できる限り日本で報道されているニュースだけではなく、海外のニュースにも目を向けて広い視野で物事を捉えるよう意識しましょう。

小論文.comでは、小論文.comのX(旧twitter)【小論文の時事】において特に最新の海外時事情報(特にイギリス、アメリカ、ドイツ、スウェーデン)を中心に速報でお送りしています。すべて日本語訳でお送りしておりますので、ぜひご利用ください。

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