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「あなたがしてくれなくても」最終話:男性目線解説(みちが選んだ未来)

こんにちは。
「令和のポークビッツ」、しょうです。

今回は、「あなたがしてくれなくても」最終話の男性側の目線から解説をしたいと思います。

このドラマは女性視点で観るのと、男性視点で観るのでだいぶ捉え方が違うと思うので、僕は男性目線から解説することにしました。

なお、この記事はネタバレを含みますので、ドラマをまだ観ていない方はご注意ください。

「あなたがしてくれなくても」の相関図はこちらを参考にしてください。

第10話の男性目線解説も書いているので、読んでもらえると嬉しいです。

謎の仲間意識

誠がみちに振られて2ヶ月後、なぜか誠は陽一のカフェに訪れる。

「一緒になったんじゃないの?振られたんだ?」と陽一が誠にいう。

続けて陽一が誠にみちの婚活現場を目撃したと報告する。
(実際は、みちの後輩の華にはめられてセッティングされたものだった。)

「離婚して2ヶ月…みちさんに限って…。」と誠。

誠は振られて以降、一切みちにあっていないことを伝える。

「どうして振られたの?」と誠に聞く陽一。

「それはみちさんが決めたことですから」と返す誠。

「みちはそれで幸せなのかなぁ?じゃなきゃ俺はなんのために別れたんだ?」と問いかける陽一。

「あなたと別れたのはその一歩ですよ。」と誠。

「じゃあ、その次の一歩は?みちの。」「みちはすぐコケるんだよ。誰かがそばにいて、見ててあげなきゃダメなんじゃないの?」と陽一が言う。

このシーン、元夫と不倫相手の攻防のはずが、どこか「戦友感」が混ざっていますよね。笑

陽一としては当たり前のように、自分と別れたのだから誠とみちがくっついていると想像しています。

一方、誠もみちの心の中には結婚関係を築いていた陽一の存在がいると感じていたんだと思います。

お互い、なんでみちはくっつかないのか?疑問に思っていると思います。

男性はこのような状況下だと謎の仲間意識が芽生えますからね。「みちに振られた男の集会」みたいな感じに。

きっと、陽一と誠もお互いに争い合いつつも、仲間意識はあったと思います。

捨てられなかった柿の種の容器

陽一の姉と子どもたちが陽一の家に訪れ、みちに子供たちの「なつやすみ音楽発表会」に来てほしいと陽一に告げる。

陽一の姉は部屋を片付けて、ゴミをまとめる。その流れで空になった柿の種の容器もゴミ袋に入れようとするが、陽一はすかさず回収する。

その容器にはみちのメッセージが書かれたものであった。

このシーンも男性は共感する人が結構いたのではないでしょうか。

女性は元カレのものをすぐに捨てる人が多いかもしれませんが、男性は思い出の品を持ったままのことが多く、なかなか捨てられない人がいると思います。

僕自身もなかなか捨てられない人です。

捨てて次の恋に進まなきゃいけないことは自覚はしているのですが、なかなか思い出の品は捨てられないんですよね。

土曜日の遭遇

誠は久々にみちにLINEを送り、昇格試験の勉強は順調か、と連絡した。

みちはそれに返答して、勉強が順調ではない旨の返信をする。

誠は昇格試験の勉強を一緒にしないか打診するが、その日は、お義姉さんから誘われた、姪っ子たちの音楽会の日だった。

結局、みちは誠と昇格試験の勉強をして、その後、音楽会に参加することにしたみちは、誠の車で音楽会の会場まで送ってもらう。

会場から流れるモーツァルトの音楽を聞き、誠も音楽会の会場に足を運んだ。

その後、姪っ子たちの演奏が始まる際に会場に現れたのが陽一であった。

陽一はみちに向かって手を上げて挨拶するが、その後、誠と目が合い、会場を後にする。

そして、誠も陽一に続いて会場を後にする。

このシーン、第9話の予告編だと断片的に描かれていたので、何か波乱があるかと想像していたのですが、何もなく終わりましたね。

陽一は誠が会場にいたことで、誠と関係性が深まったのだと思ったでしょうし、誠も陽一はまだみちに気があると思ったでしょう。

もし僕が誠の立場だったら、姪っ子等の家族の絆が重くのしかかってくるだろうなと思いました。

みちの大切な姪っ子たちと陽一は仲良くしているが、自分(誠)は会ったこともないので、関係性もない…。

何も起きませんでしたが、色々と考えさせられるシーンでした。

誠の奇行

9ヶ月後、みちは仕事の立場が営業に変わり、大変で謝罪だらけの毎日を過ごしていた。

そこには、産休にはいる華が挨拶に来ていた。みちと誠が一緒に勉強していることを知っている華は「もうくっついちゃえば?」とみちにいう。

みちは、制止して「だから!」と言うが、食い気味に華が「はいはい。戦友でしょ。でもやっぱり男女の友情なんて成立するんですかね?」というと、そこに誠が「するんだなこれが。」と突然現れる。

一緒に帰るみちと誠。

営業の難しさについて会話をしている最中、誠が「でも、ひとりぼっちになりたかった訳じゃないよね?」「陽一さんも店辞めて独立するって」と切り出す。

みちは驚いた様子で「陽一さんって…どうして新名さんが?」と聞く。

「それは俺からは言えない。じゃ。」と去っていく誠。

このシーン、ツッコミどころが満載でした。

まず、みちと陽一が話しているところに誠が現れるシーンは、どこから話を聞いていたのか?という問題と、「戦友」ということが華にバレてその話題にも乗っかっていくことが僕には理解できませんでした。

そもそも、営業フロアに社外の人が入るなんてセキュリティ甘い過ぎます。
(そこはドラマなので仕方がないですが…。笑)

また、誠はみちのことが好きなのに、なんでこのタイミングで陽一の独立の話をわざわざ直接言ったのでしょうか。

自分が勝つためなら、言わない方が良かったのではないかと思いました。

もうこの時点で陽一にアシストしているみたいでしたね。

みちと陽一の遭遇

誠から「陽一が独立する」と聞いたみちは、陽一の務めるカフェに訪れる。

「ちゃんと食べてる」と心配しつつ、陽一はゲームをしなくなり、その代わりに影絵にはまっているとみちに告げる。

みちが持ってきてくれたビールを開けて、飲むみちと陽一。

「今は?」とみちに聞く陽一。

みちは「う、うん。一人だよ」と答え、「ごめん。知ってたんだね。新名さんのこと。黙っててごめん。ずっと言わないつもりだった。」と陽一に伝える。

「俺を傷つけないためでしょ?」「みちを傷つけたいなんて一度も思ったことなかった。だけど、みちを傷つけるより自分が傷つくほうが恐かった。」と陽一。

「私も同じだよ。結局、あれ以上傷つくのが恐くて、救いを求めた。」とみち。

「ずるいな。俺たちは。」「どこの夫婦も似たりよったり何じゃないの?セックスもレスも愛から始まってるんだよな。」と陽一がいう。

その後、陽一の家に帰り、影絵を楽しむ二人。

段々とボディタッチが増えていき、雰囲気も良くなっていく。そして、陽一とみちはキスをする。

その影に「これは?」と問いかけるみち。陽一は「これは、離婚したのにキスしたダメな元夫婦の影」と答える。

このシーンは、元夫婦が付き合っている当時のようにじゃれつきあう微笑ましいシーンになりましたね。

離婚から1年が経過して、悩んでいた当時のことは一旦、置いといて以前の関係に戻りつつあったんじゃないかなって思いました。

特に、陽一がみちを影絵でいじるシーンは、離婚前の陽一には出来なかったことだと思います。きっと、この1年で陽一もみちも落ち着いて会うことができるようになったんじゃないかと思いました。

みちと楓の遭遇、そしてカオスへ

いつもの川沿いを歩いているみちは、楓の撮影現場に遭遇する。

気づかれないように去ろうとするみちだったが、楓に見つかり「逃げるな泥棒猫」と言われ引き止められる。

二人で立ち飲み屋に入ることになり、みちと楓の会話が始まる。

「貴方の顔を見ていると殴りたくなる。でも丁度よかった。綺麗事並べて自分たちに酔ってるみたいで、ずっと一言言ってやりたかったの。」と楓。

そして、楓が「戦友って何?私はずっと悪役?」と切り出す。

「あの人は一生懸命、自分の気持ちを隠して、自分が傷ついても相手を思いやる人なの。だから、腹が立つの。結婚生活ダメにしてまであなたのこと思ってるんだから。」と楓が続ける。

そして、楓は「私、今でも時々考えるよ。大好きな相手でもさ、一緒に生活してたら億劫になるし、レスにもなる。結婚という鎧を着て、強くなったつもりでいたのかな?」という。

「セックスって恐いですよね。自分の心も相手の心も見えちゃうから。」「肌に触れてるだけでわかることがありますよね。」とみち。

「それで傷つけ合って」と楓。

「でも、満たされることもありました。」とみち。

会話が続き、楓が「元に戻るのって前に進むより難しいんだよね。過去の自分が一番大きな壁になるから。」というと、みちが「自分の過去のことって邪魔してきますよね。」と返す。

すると、楓は「邪魔だね!やっつけにいくか!」とみちを連れ出す。

その頃、陽一の務めるカフェに誠が殴り込みに来ていた。

誠は陽一に対して「みちさんは今でも一人、頑張り続けています。でも一人で自立して生きていくことだけがいいことじゃない。」と切り出す誠。

「俺は…」を本題に入ろうとしたタイミングで、楓とみちが陽一のカフェに訪れる。

誠と楓とみちが席に座り、カウンターの中で作業する陽一。

「誠は何で?」と聞く楓。

「殴り込み、かな。」「ちゃんと決着をつけたい」と誠。

コイントスをして、誠が先攻になり、「まずは俺から」と話を切り出す。

「俺はまだ貴方のことが忘れられない。みちさんの心に空いた穴は俺に埋められますか?ずっと俺には埋められなかった。負け惜しみかもしれないけど、幸せになって。」といい、「どうぞ。」と陽一に振る。

何も言わない陽一に対して「じゃあ、貴方の負けですね。」と誠がいう。

「うん」と陽一が返す。

外の雨脚が強くなり、「はい。どっちも負け」と楓がいうが、「ちょっと待って」といいみちを見つめる陽一。

「忘れ物…」

「忘れ物の傘が…」と結局何も言わずに傘を3人分渡し、店を立ち去る誠と楓とみちの3人。

3人の帰路の途中のT字路でそれぞれ別方向に帰ろうとする誠と楓。

「あなたは?」と楓がみちに尋ねる。

「忘れ物」といい、誠も楓も微笑む。

「誠、カッコよかったよ。じゃあ、また…はあるのかな?」と楓。

「また」と返す誠。

少し歩いたところで楓が振り返り、「誠、私が戦友になってあげようか?」と誠に聞く。

誠は黙って「うん」とうなづく。

陽一のいるカフェに戻ったみちは、足を滑らせて転びそうになる。

とっさにみちを支えた陽一は「みち好きだよ」とささやく。

みちは「口が滑ったな」と笑いながらいう。

「雨が上がっても、明日になっても、その向こうになにが見えるのかはわからない。だから私は歩いていく。」とみちが心のなかでつぶやく。

そして、別の日、坂道でみちと陽一が楽しそうにじゃんけんゲームの「パイナップル」をしながら歩いていくシーンが映し出され、陽一がみちにキスをして、最終話が終わった。

最終話は賛否両論ある終わり方でしたね。

僕は陽一とみちが復縁すると思っていたのですが、このような終わり方だとは思いませんでした。

新名元夫婦がかっこよすぎますね。吉野元夫婦のために誠も楓もみちと陽一の復縁をアシストする形となりましたね。

戦友になった誠と楓の姿も見たいですね。

さて、みちが陽一と元サヤに戻るかたちで終わりましたが、最終話ではみちと陽一、誠と楓、それぞれが立場が変わり約1年が経過した様子が描かれました。

4人共、時が流れることにより、結婚していた当時よりも落ち着いた関係性になっていたのではないかと思いました。

今まで数々の暴言をはいてきた陽一も、姪っ子の面倒をみたりしているうちに、気持ちが変わって、子供がほしいと思うようになったのではないかと想像します。

また、影絵のシーンは、陽一が今まで出来なかった自然なボディタッチができるようになり、単純にみちが求める関係性に近づいたのではないでしょうか。

もともとはみちが陽一のことが好きになって始まった二人の関係なので、どこかでその時の気持ちや背景がみちの中で残っていたのかもしれませんね。

個人的には誠にも幸せになってほしかったのですが、楓と戦友になったことで、続きがあるのであれば、二人の関係性にももう一展開あったんじゃないかと思いました。

来週は特別編が放送されます。みちが決断を下すまでの空白の数ヶ月の物語が描かれるとのこと。こちらも必見ですね。

あなたがしてくれなくてものノベライズ本が出版されたとのことです。
テキストで振り返りたい方は是非手にとってみてください。

また、「あなたがしてくれなくても」はアマプラのFODに加入することで1話から最新話まで見ることができます。以下のリンクからご覧になってください。

しょう|令和のポークビッツ


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