見出し画像

紅葉の春日山城訪問記

「軍神」とあがめられ、負けることを知らなかったとされる越後の武将、上杉謙信。その上杉謙信の居城である春日山城は、新潟県上越市に位置し、日本100名城として指定されています。

標高182mの鉢ヶ峰山頂にあったこの城は、難攻不落の山城とよばれ、天然の要害。山全体にたくさんの曲輪が今も残り、その広さに驚かされます。2020年11月

このnoteを書いている人:
おやちょう
日本の歴史・文化・自然・世界遺産、国宝、(続)100名城、日本遺産、建築、町並み、旧街道、映画、日本酒などに興味があります。京都/奈良/横浜/鎌倉/江の島などなど…。

■越後ときめき鉄道で春日山駅へ

北陸新幹線を上越妙高駅で降りて越後ときめき鉄道に乗り換えます。越後ときめき鉄道といえば、観光列車「雪月花」の名前を聞いたことがあるくらいで乗るのは初めてのことです。

画像1

駅の案内板に「越乃shu*kura」という文字が書いてありました。これはいったい何だろうと帰宅してから調べたところ、上越妙高駅を起点とする観光列車の名前でした。雪月花にもいつか乗りたいとの思いがありますが、この「越乃shu*kura」は新潟のおいしいお酒が飲めるとのことで、こちらもぜひとも乗ってみたいものです。

画像2

間もなく越後ときめき鉄道の普通列車が来たので乗車します。

画像3

春日山駅ではタクシーを利用することを想定していましたが、タクシーは常駐していないため電話で呼び出さなければならず、バスも本数が少ないため意を決して歩くことにしました。幸い天気は晴れ、時刻は午前10時30分頃、春日山駅を出発します。

画像4

既にお腹が空いていましたが付近に飲食店は見当たらず、コンビニでおにぎりを買い求めました。これは春日山城のどこかで食べようと思い歩き始めます。

歩き始めておよそ30分、最初の目的地である春日山城跡ものがたり館に到着です。ここでは、春日山城の歴史を物語る展示や映像を見ることができます。暫く休憩してから、100名城スタンプを押して出掛けます。

画像5

画像6

画像7

春日山城跡ものがたり館の付近には春日山城史跡広場があり、調査によって確認された土塁や堀などが復元されています。監物堀にはカキツバタが植えられており、5月には美しい花を咲かせるそうです。

画像8

画像9

春日山城史跡広場を横断して暫く歩くと春日神社の前に出ます。立ち寄ろうかとも思いましが、社殿は階段の上だったので、この先の山城登りのことを考えて、通過するだけにしました

画像10

画像11

さらに歩くと林泉寺の前に出ます。ここには上杉謙信公の墓などがあるようですが、コロナ禍のために門を閉じ参拝はできませんでした。門の隙間から向うに見える山門を撮影して先に進みます。

画像12

■目指せ!謙信公の銅像へ!

林泉寺を出て暫く歩きます。橋を渡って細い道を右に進むと太い道になり急に道路の傾斜がきつくなります。冬ももう間もなくだからでしょうか、近くの農家では農家の方がダイコンを洗っていました。いよいよ山城に近づいて来たという感じがします。

きつい登り道を歩いていくとようやく春日山神社下の駐車場に到着しました。しかし、目の前には神社に続く急な階段が見えています。泣き言を言ってもどうにもなりません。とにかく階段を登ります。

画像13

階段を登りきると、春日山神社となります。境内の紅葉は今が真っ盛り。今年最初の紅葉を見ることができました。この先の無事を祈って神社にお参りします。

画像14

春日山神社から左の方向に歩くと、ようやく謙信公の銅像が見えてきました。駐車場に停めている車のラジオからは12時の時報が聞こえました。春日山駅を出て1時間半で謙信公にお会いすることができました。

画像15

画像16

■春日山城をひと巡り

春日山駅近くのコンビニで買ったおにぎりを食べることもせず、早速春日山城をひと巡りします。
まずは謙信公脇の舗装路を歩きます。向うにはこれから登る春日山城の全貌が見えています。

画像17

道は大きく左にカーブしてどんどん高度が上がってきます。途中、右の山道に入り、春日山城の中に進んでいきます。

画像18

最初の広場は「米蔵・三の丸」です。北条氏康の七男で謙信公の養子となっていた上杉景虎の屋敷もこの三の丸にあったとのことです。大河ドラマ「天地人」では玉山鉄二氏が演じた上杉景虎。御館の乱で滅びゆく姿はなんだかちょっぴり可哀想な印象があった覚えがあります。

画像19

画像20

もう少し登ると二の丸となります。ここにそびえる「二の丸の一本イチョウ」はちょうど黄葉真っ盛り。春日山城から見る景観を背景に写真に収めました。

画像21

二の丸からさらに上に登ると天守台と空堀を挟んで本丸跡があります。天守台の向こう側にある大井戸も見どころのひとつ。サイフォンの効果で山の上にも関わらず水が絶えることがないそうです。

画像22

画像23

画像24

本丸からは下り道となります。休憩所を通りその先にあるのは毘沙門堂。謙信公は戦の前に必ず毘沙門堂にこもり、策を練り、毘沙門天に戦勝を祈願したとのこと。謙信公の信仰の強さが伺える建物です。

画像25

この後直江屋敷(謙信公の家老、直江兼次の屋敷跡)や千貫門、空堀などの遺構を見ながら最初に訪れた春日山神社に到着です

画像26

画像27

■最後に

春日山神社を出たら、春日山駅に向けて舗装路を歩きます。歴史上の有名人でしかも戦国でももっとも人気のある武将のひとりである上杉謙信公。そんな人が現実にここにいたんだということを思うと、なんともいえず感慨深いものがあります。

そんなことを考えながら春日山駅でおにぎりを食べようと思っていたものの、列車の到着時刻が近づいてきたので諦めました。

春日山城の紅葉への写真集へは以下のリンクからどうぞ。

次は高田城を目指して越後ときめき鉄道に乗り込みます。続きはまた後程ということで。

「自転車で巡る 城下町高田」へは、下記のリンクからどうぞ。




ありがとうございます!ホッピーを買おうと思います。