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自転車で巡る 城下町高田

雪国上越高田は、徳川家康の六男、松平忠輝により城下町が開かれました。現在でも高田城を中心とした街割りが残され、城下町の風情を今に伝えています。

午前中の春日山城から引き続き、午後は高田の町を巡ります。ただし、高田駅に着いたのが既に午後2時を回っていたので、時間短縮を図るために貸自転車を利用しての城下町巡りとなりました。2020年11月

このnoteを書いている人:
おやちょう
日本の歴史・文化・自然・世界遺産、国宝、(続)100名城、日本遺産、建築、町並み、旧街道、映画、日本酒などに興味があります。京都/奈良/横浜/鎌倉/江の島などなど…。

■自転車を借りて早速出発

春日山駅から越後ときめき鉄道に乗って高田駅に到着、とにかくお昼を食べようと、駅の待合室で午前中に買ったコンビニおにぎりを食べました。

高田城まで歩いて行くこともできると思いましたが、既に午後2時を回っていたこともあり、時間短縮のため貸自転車を利用することにしました。

午前中の春日山城訪問の様子は以下のリンクからご覧ください。

駅前の観光案内所で尋ねたところ、貸自転車は駅から10分程度歩いたところにある「高田新世界」で借りることができるということでした。

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高田新世界は日本最古級の現役映画館。私が到着した時も映画の上映中で、話し声が館内の人に聞こえないよう、小声で手続きをして自転車を借りました。とにかく日が傾かないうちに高田城に行こうと思い、自転車を漕ぎ始めます。

高田の町の中心街である本町通り(高田本町商店街)を南下すると間もなく右手に高田まちかど交流館(旧第四銀行高田支店)があります。

この建物は、元は百三十九銀行本店として昭和6年(1931年)に建てられた、当時としては珍しい鉄筋コンクリートの建物。内部のホールは、イベントがなければ自由に見学ができますが、中に入るのは後にして外観だけ写真を撮って先に進みます。

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結局時間がなくて内部を見学することはできませんでした。

次の目的地旧師団長長官舎に向けて自転車を進めます。途中、地図を確認するために自転車を止めたところ、お馬出し公園の反対側に平出修旧居という建物がありました

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平出修という人についての知識がなかったため、帰宅してから調べたところ、大逆事件(1910年)で活躍した上越市ゆかりの弁護人とのこと。

歌人や小説家などとして多彩な才能を発揮し、石川啄木や与謝野鉄幹、晶子とも親交があった文学者でもあるそうです。

さらに自転車を進めて旧師団長官舎前に到着です。この建物は、小説「坂の上の雲」にも登場する旧日本陸軍高田第13師団長、長岡外史中将によって建てられたもので、明治レトロ感あふれる木造洋館です。

残念ながらこの日は工事中で中に入ることはできず、建物正面の写真を撮影して先に進みます。

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■高田の象徴 高田城三重櫓

司令部通りを東に進み自転車を進めます。徳川四天王のひとり、榊原康政を祭る榊神社の交差点で信号待ち

この交差点を渡ると、左手には堀が見えてきました。この堀には一面にハスが植えられていて東洋一もいわれているとか。夏には美しい花を咲かせることでしょう。

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高田城址公園に入って堀に掛かる橋を渡ると、高田城三重櫓に到着します。

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高田城三重櫓は、明治3年(1870年)に火災のため焼失したものを、上越市発足20周年記念事業として平成5年(1993年)に建設したものです。

続日本100名城や「日本三大夜城」にも指定されているほか、サクラの名所としても知られています。高田城三重櫓管理棟で続100名城スタンプを押し、料金を払って内部に入ります。

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内部を見学した後は、土塁跡などを見ながら極楽橋を渡って元来た道に出ます。ここから高田の中心街に向けて自転車を進めます。

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■高田の町を巡る

司令部通りを元来た方向に進み本町通りに入ります。この通りでは2と7の付く日に市が立つとのこと。雪国らしく昔ながらの「雁木」風な雪除けも見られました。

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高田の町中の見どころのひとつ、旧今井染物店。江戸末期に建てられた高田を代表する町家建築とのことですが、残念ながらこの日は工事中で内部を見学することはできませんでした。

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さらに自転車を進めて武蔵野酒造へ。蔵元見学可とのことですが、今回は遠慮して先に進みます。

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最後に訪れたのは、町家交流館高田小町。明治時代に建築された町家を再生・活用した交流施設とのことですが、とにかく時間がないのでこちらも外観をカメラで撮影することにとどめました。

■最後に

今回は時間がないために自転車で駆け足となってしまいましたが、観光案内などを見ると、国登録有形文化財の料亭「宇喜世」、江戸時代から400年続く日本で一番古い飴のお店、高橋孫左衛門商店など、魅力的な施設がたくさんあります。

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さて、あとは越後ときめき鉄道と新幹線に乗り帰るだけとなりました。高田駅近くで旧金津憲太郎桶店(江戸後期に建てられた町家桶職人の仕事場など懐かしい暮らしの道具等)の外観を撮影し、クラフトビールのお店で電車が来るまで時間をつぶしました。もちろん、越後の地ビールをいただきながら…。


ありがとうございます!ホッピーを買おうと思います。