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【超悲報】これまでの節税スキームが通用しない!?退職金増税について徹底解説!

退職金増税は最近話題となっており、増税による影響が気になる方も多いかと思います。しかし、実際には影響を受ける方は意外と少ないのが現状です。本記事では、退職金増税の内容を分かりやすく解説し、対策とポイントについてお伝えします。ぜひ参考にして、黒字化への道を突き進んでください。

退職金増税の内容とは

退職金増税とは、退職所得控除の枠が減ることによって、退職金にかかる税金が増えることを指します。現在の制度では、長く勤めた方ほど税金が少なくなるように優遇されていますが、改正によってこれがなくなります。具体的な計算方法について説明します。

  • (現行制度)勤続20年以上の方: 退職所得控除の枠が20年超えた部分については枠が増える

  • (改正予定)勤続20年以上の方: 退職所得控除の枠が20年超えた部分については枠が増えなくなる→結果、増税に繋がる


退職金増税の背景

結論を先に言うと、【成長の為】です。どいううことでしょうか。
退職金増税の背景には、経済財政運営と改革の基本方針2023という政府の資料が関係しています。この資料には、成長分野への人の移動や転職を活発化させるために、退職所得控除の枠を減らす必要があるという記載があります。
「今の会社は将来性があまりないけど、退職金をもらえるからこのまま長く働こう!」という考えが転職の妨げになる可能性が指摘されているのです。

そこでその控除枠の増額を無くしてしまえば、そういった方が成長している会社や成長分野の事業を行っている会社へ転職することが円滑に行われ、より日本全体として成長分野の会社が伸びていくことになるという考えです。

わかりやすく言うと、「今後衰退していくような会社に長く居座った方が得」というのを無くして、どんどん人の流動性を活性化させていこうという方針です。

退職金増税の具体的な影響(従業員側)

退職金増税による具体的な影響を説明します。

■税率50%(所得が高い方)、勤続30年、退職金1500万円以上を受け取る方

  • 増税前では税金は0円でしたが、増税後は75万円の税金が発生します。

ただし、影響を受けるのは勤続30年以上で退職金1,500万円以上を受け取る方です。これに当てはまる方がどのくらいいるでしょうか?

一般的には勤続年数が12年程度であり、20年以下で転職する場合は増税になっても影響を受けず、税金は0円となります。また勤続30年だとしても退職金が1,200万円以下なら税金は0です。
そう考えると、そこまで影響は大きくないのではないかと思います。

退職金増税の具体的な影響(経営者側)

人を囲いづらくなる

成長する分野の事業をやっている会社に従業員が出て行ってしまう、こういうことが起こる可能性があります。
人の離脱が無いように、将来性の明確化が重要であり、ビジョンや経営計画書を従業員と共有する必要があります。

経営者自身の退職金が減る

退職金で沢山お金を貰って引退した後の手残りを増やそうと考えている方は結構いると思います。増税になると手取りが多少減る影響は出ると思います。

経営者が考えるべきこと

結論を言うと、増税になっても経営者がやるべきことは変わりません。
会社を黒字化して利益を出し、従業員に適正な給料を払うこと。これらをしっかりやらないと人は付いてきません。

将来性

従業員と会社のビジョンを共有し、従業員が会社の将来を創造できるようにする。その為には経営計画書を作り数字を示すことが重要です。
そこに共感してくれる人に集まってもらうと、必ず強い会社になっていきます。

人件費

適正な金額を払ってください。業種、業態によって違いますが、例えば労働分配率40~50%が良いのではないか、としっかり計算し給料を払えるように、従業員が会社に利益を還元できるような体制を作りましょう。

退職金増税に対する対策

増税に対し、対策が無いわけでもありません。ひとつ考えられる対策を紹介します。

  • 毎月退職金の積立を行い、運用していくことで手取り額を増やす

  • はぐくみ基金などの制度を活用し、運用額を増やす対策をする

増税されても、手取りが増えるので足しになるかと思います。従業員のことを思うなら、こいった制度を活用して従業員の手取りが少しでも多くなるよう対策をしてください。

まとめ

退職金増税でも動揺する必要は一切ありません。
経営者は今までと同じように会社の将来性や黒字化に注力することが最も重要です。
退職金増税による影響はあるものの、経営者と従業員が共に努力し経営計画を進めていくことで、会社の発展と従業員の幸福度の向上を図ることができます。的確な対策を講じることで、会社と従業員の将来をより良い方向に導いていきましょう。

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