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「燃える展開ッ!」Lineage リネージュ昔話外伝007

 あまりにも強化されたボスモンスター達、そのアップデートを受けて、我々はこのように考えました。

「正直なところ、今、ボスモンスターの討伐中に敵対勢力と遭遇しても、彼らを相手に闘うことは不可能に近い」
「そしてそれは、彼らにとっても似たような状況のはず。なぜなら以前はボス狩り中に同じ画面内に入ったプレイヤーは排除していたのに、アップデート後には近くにいても攻撃してこなかった(もっとも、ボスモンスターに攻撃を加えればアイテム争奪戦になるため、ボスモンスターに手を出すと排除される可能性は残っていました。)。」

 血盟のメンバーから、「敵対勢力と闘うことが難しいようであれば、闘わない方向で交渉をした方が良いのではないか。」という意見が出るに至り、私もそれに同感でした。
 そこでリネージュMでのボス狩りや戦争などに詳しいチャット仲間の方に、どのように交渉を進めるべきかアドバイスを求めてみることにしたのです。

 方針としてはこのようなものになりました。
「まずアップデート後のボスモンスターの強さを考えるに、敵対勢力と和平交渉をして、プレイヤー間で闘うのを辞めた方が良いだろう。
敵対勢力にとっても、こちらと闘いながらボスを狩ることは難しい状況のはず。今なら不戦協定などの交渉に応じる可能性は充分にある。
またこれは交渉次第だが、可能であれば、ボス出現時間の情報共有などができるとこちらに取ってよりメリットが大きい(敵対勢力の方が、ボス出現時間の管理が進んでいたと思われるため)。
しかし依然として、闘えば敵対勢力の方が優位であるため、あまり強気に交渉することはできず、さじ加減が難しい。」

 方針は決まったものの、ここで若干の問題点がありました。
それは、敵対勢力は台湾人プレイヤーの方々であったため、言語の壁があるということです。おそらく日本語は通じないものの、英語であれば通じると思われました。
しかし恥ずかしながら、私は英語力に自信がありません……
とはいえ、実生活においても、機械翻訳を使って個人輸入などを行っていましたので、今回も機械翻訳を使って、なんとか乗り切ろうと考えておりました。

 そのような中、事態は急展開を迎えます。
我々からの交渉を待たずして、敵対勢力の方より、このようなメッセージを受け取ったのです。

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「This week things changed. BOSS become Stronger. Would you guys like to have a Non-PVP server and hunt BOSS togehter?」

「今週(のアップデートで)状況が変わった。ボスは強くなった。Non-PVPサーバーのように一緒にボスを狩らないか?」
※Non-PVPサーバーは、PK=他のプレイヤーへの攻撃ができない仕様のサーバーです。リネージュMには存在しませんが、PC版にはそのような仕様のサーバーがありました。

 そう彼らもやはり、我々と同じように考えたのです!
この文章には「Non-PVPサーバーのように」と書かれています。これは彼らが「通常のサーバーであればボスを巡ってPKを行うことが当然」と考えていることの現れでもあると感じました。
 そのような彼らからこのような申し出があるほどに、ボスはあまりにも強くなっていたのです。
そしてそのボスと共闘すべき相手として、彼らはグンターサーバーにおける最大の敵対勢力だったであろう、我々を選んだのです。
 これは敵対勢力が我々の強さを認めたからこそであろうと考え、私に取っては非常に嬉しいことでもありました。

 さて、元よりこちらも和平交渉をしようと考えておりましたし、敵対勢力からのこのメッセージは、我々に取って渡りに船でした。
そしてこの後、私がログインできていない間に、血盟のメンバーの方が交渉をまとめてくださったようで、正式に不戦協定が結ばれました。
加えて彼らの方から、連盟チャット(他の血盟と連盟を組み、連盟の間で共通のチャットを使用できるようにする機能)を使って、ボスが出た際に声をかけてくれるようになりました。
これもこちらから交渉するまでもなく、彼らから提案され、すべて我々が望んだとおりの結果になったのです
(言い換えると、我々の「こうしたい」という考えと、敵対勢力であった台湾人プレイヤーの方々との考えは、完全に一致していたということなのでしょう。)。

※台湾人プレイヤーの方々との、共闘シーンのスクリーンショットがあればよかったのですが、その頃あまりログインできておらず、画像がありません。
画像は血盟レイドという、血盟のメンバーだけで入れる専用ゾーンで、レイドボスと言われるモンスターと闘っているところで、全く関係ありません(笑)。

…続きます。

締めくくりに。

 映画・ゲーム・漫画、様々な創作物で、かつての敵と共闘するシーンが描かれていると思います。
こういう展開って燃えませんか?私は大好物です。燃えます。

 書いていてパっと思い浮かんだところだと、
・OVA版ジャイアントロボの疾風のアルベルト「いいか小僧、わしは決してお前達に加担するのでもなければ、慣れ合うわけでもない!」
・ネオジオのゲーム、メタルスラッグシリーズ:宇宙人(マーズピープル)との闘いで敵である反乱軍との共闘
・ファイナルファンタジー5のギルガメッシュ「このまま帰ったんじゃ、かっこ悪いまま歴史に残っちまう」
 熱いですよね!!他にもこういう展開がある作品でオススメがありましたら、ぜひ教えていただきたいです。

 グンターサーバーにおける敵対勢力との共闘も、私にとっては非常に熱い展開でした。
敵対勢力の方々にとってはどうだったのでしょうか。こういうときに英語が堪能であれば、もっとコミュニケーションが取れたのにな。と考えてしまいます。
 普段は使う機会がないけれど、久しぶりに英語の勉強してみようかなー。と思いました。

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