yahyel/why ~recommend "kyuhu"~

新譜の紹介は多くあるが、旧譜の紹介はあまりないなと思い、始めたのが「recommend "kyuhu"」。その名の通り、ただただ気になった旧譜を紹介していくシリーズです。

「recommend "kyuhu"」として、最初の数回は自分の好きな曲を挙げていく。初回は、『yahyel』のライブ動画から『why』。
2015年結成のバンドで、2016年発売の「Flesh and Blood」では、その音楽性から、賛も否も含めて、大きな話題となった。 

特徴的なボーカルと、刺激の強い電子音は、時代の先端と明らかに共振していて、日本の音楽シーンのメインストリームとは距離の取った立ち位置から、刺激を与えている。
最近は脱退があったりもして、あまり活動がないようだったが、今月はライブがあるらしい。


自分がyahyelの曲を聴いたのは、結構遅かった気がする。「Flesh and Blood」がリリースされた1年後ぐらいだったか。  
確か最初に聴いたのは「NOW NIW NEXT」というコンピアルバムの中での「Midnight Run」だったと思う。

最初は、とにかく受け付けなかった。音楽を耳が拒絶した気がした。それくらい耳に合わなかった。明らかにディストピアのような雰囲気を音の一つひとつが纏っているし、ボーカルもポップミュージックのそれとは一線を画した"音"であり、どう消化したらいいのか良く分からなかったのだと思う。

そんな状態から、彼らの音楽を良く聴くようになった経緯は全く覚えていない。なんか話題になってるし、とりあえず聴いておくかぐらいだったかもしれない。 

しかし、そんなこんなで気づいたら、彼らの音が耳にしっくり来るようになっていた。おそらく彼らの音楽に"教育"されたのだろう。自分の聴く音楽の幅が大きく広がったのは、確実の彼らの音楽のおかげだと思っているし、今の音楽の好みは彼らの音の延長戦上にあるものが多い。そういった意味でも『yahyel』というバンドの音は音楽シーンに大きな影響を与えたと思っている。

前置きが長くなった。今回紹介したいのは、「Flesh and Blood」の最終曲になっている『why』という曲のライブ音源。書きたいことは大して多くない。観たことがない方はぜひ見てほしい。ただそれだけ。
全編VJ込みで、独特の世界観を組み上げるのが彼らのライブスタイルだが、この動画には彼らのライブの良さが詰め込まれている。

とにかくラスト1分間に向けて、全てが丁寧に、そして緻密に積み上げられていく。  映像も歌も音も。
そして、そこから放たれるカタルシスは、このバンドにしか創り上げられないものだろう。好き嫌いは多分にあるだろうが、この衝撃を一度は体験してほしい。


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