【因数分解】たすきがけで行う因数分解を別の方法で因数分解する【AC method】

どうも,しょごぼろです.前日同様,「2次式の因数分解を公式を使わずに解く」の続きになります.続きになりますので,前回のものも見ていただけると嬉しいです.

さて,今回は$${x^2}$$の係数が1以外の因数分解をします.では,例題から.

因数分解の例題

$${6x^2-5x-4}$$を因数分解せよ.

ここで,公式を使わずに解こうとすると,第2項の$${-5x}$$を適当な数で書き換える必要があります.そこで,AC methodという方法を用います.

AC method(AC法)とは

2次式$${ax^2+bx+c}$$を因数分解するとき,$${x^2}$$の係数が1の場合すなわち,$${a=1}$$の場合は

かけて$${c}$$,たして$${b}$$

という数を探しました.
今回は,$${a \neq 1}$$なので,

かけて$${ac}$$,たして$${b}$$

という数を探します.
※このかけて$${ac}$$から始めるところからAC methodと呼ばれています.

では,例題$${6x^2-5x-4}$$を見ていきます.

因数分解の例題の解法

【解】かけて$${6 \times (-4)}$$,たして$${-5}$$すなわち,
かけて$${-24}$$,たして$${-5}$$となる数を探す.24の約数の組から探せばよいので$${{-8,3}}$$が当てはまる.よって,

$${-5x=-8x+3x}$$

と書き換えると

   $${6x^2-5x-4}$$
$${=6x^2-8x+3x-4}$$   ここで第1,2項,第3,4項でくくりだすと
$${=2x(3x-4)+(3x-4)}$$ 
$${=(3x-4)(2x+1)}$$ となる.

$${\Box}$$

僕自身がこの方法を見たときに,一本の流れになっているのでめちゃくちゃ好きでした.ちなみに,この方法はたまたま見ていたこの動画で話されていました.

この方は,たすきがけの方が簡単だと言っていますが・・・
とにかく,これは公式を使ってはいないので個人的には好きですし,予備知識も「くくりだし」のみですのでいいんじゃないかなぁと思います.

どんなパターンの問題でも成り立つのか?

当然このような疑問は出てくるかなぁと思います.というわけで一般的に見ていこうかなと思います.というか,割と当たり前かという感じでした.次の式の展開を見ていきます.
※逆から見れば因数分解です.

$${(ax+b)(cx+d)}$$ $${(a, b, c, d は整数)}$$

これを展開すると

 $${(ax+b)(cx+d)}$$
$${=acx^2+adx+bcx+bd}$$ 
$${=acx^2+(ad+bc)x+bd}$$      となります.

ここで,最終式でAC method を適用し,最初の式の戻ればOKですね.すなわち

$${acx^2+(ad+bc)x+bd}$$をAC methodで因数分解してみます.

かけて$${abcd}$$, たして$${ad+bc}$$

となる数の組を探すわけですが,$${(a, b, c, d は整数)}$$なので$$,$${abcd}$$も整数かつ,$${a, b, c, d}$$は$${abcd}$$の約数になります.よってその数を用いた$${ad+bc}$$も整数上に存在するので,整数で書き換えることは可能です.よって

 $${acx^2+(ad+bc)x+bd}$$
$${=acx^2+adx+bcx+bd}$$  ここで第1,2項,第3,4項でくくりだすと
$${=ax(cx+d)+b(cx+d)}$$
$${=(cx+d)(ax+b)}$$ となる.

()内の数が前後逆ですが掛け算なので順序が変わっていても問題ありませんね.ということでできることがわかりました.ちなみに,第2行の部分で

$${adx+bcx}$$

の部分を順番を変えて

$${bcx+adx}$$

と書き換えても問題ありません.実際に

$${acx^2+(ad+bc)x+bd}$$
$${=acx^2+bcx+adx+bd}$$  ここで第1,2項,第3,4項でくくりだすと
$${=cx(ax+b)+d(ax+b)}$$
$${=(ax+b)(cx+d)}$$ となる.

ここで分かることはAC methodで$${ax^2+bx+c}$$を因数分解をするときに出てくる数の組の分け方はどちらでもよいということです.先ほどの具体例では

$${6x^2-5x-4=6x^2-8x+3x-4}$$

と書き換えましたが

$${6x^2-5x-4=6x^2+3x-8x-4}$$

としてもよいということです.どちらもくくり出せますね.

というわけで

因数分解の話を最初ですがしていきました.どうだったでしょうか?ここまで読んでくれたあなたは相当なもの好きですね.本当にありがとうございます.次回は未定ですがこんな感じで更新していければと思いますのでよろしくお願いいたします.


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