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春はなんだか、物悲しい

桜の花が枝いっぱいに開く季節がやってきました。
陽射しも徐々に暖かさを増し、
道ゆく人々の足並みもどこか軽やか。

コロナ自粛で我慢の時間が長く続いたこともあり
桜の開花は誰もが待ち侘びていた明るい便り。

私は春生まれなこともあり、
季節の中で春が一番大好きです。

でも。
同時に四つの季節のなかで、
最も悲しさや侘しさを感じる季節でもあるんです。

物悲しさを感じる理由。
その一つは4月生まれだということ。

子供の頃より私は、誕生日に寂しさを感じていました。
4月といえば新学期。
いろんなお友達と仲良くなり
たくさんのお友達のお誕生日をお祝いしていても
4月になりクラス替えをしてみんな離ればなれに。
新しい環境にみんな必死で
私の誕生日を忘れられちゃうんですよね。
一人置いてけぼりになったような気分になって
寂しくなるんです。

でも大人になった今も、物悲しさを感じるのは同じ。
それは華やかに可憐に咲く桜のせい。

桜の木の下では人々は酒盛りでどんちゃん騒ぎ。
子供たちは暖かくなった芝生の上を
満面の笑みで走りまわります。
しかし。
満開に咲いた桜の花は、いずれは散リ去ります。
賑やかで華やかで、心を明るくさせてくれるからこそ
その後にくるはかなさが余計に悲しさを増幅させるのです。

春は新しい始まり。
新しい出会い。
季節が大きく変わるのに、私だけが変わらず
ずっと同じ場所で立ち止まっているような
どこか心だけが 置いてけぼりになってしまったような
桜はそんな寂しさだけを残していきます。

気がつけば今年も、桜満開の便りが続々と耳に届きます。
物悲しさでこぼれ落ちそうな滴を人に悟られないように
青い空とその空に浮かぶ爽やかな雲を見上げて
笑顔で乗り越えたいと思います。

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