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ムラタの仕事。
皆さんこんにちは、村田ボーリング技研株式会社の村田です。
先日かいた記事(容赦しない溶射。|ファクハク|静岡工場博覧会 (note.com))の続きを書いていきます。
(なんだかヘッダーがビールの宣伝みたいになってしまいました。)
ボーリングについて。
弊社の名前は村田ボーリング技研です。
ボーリングと聞いて、
一般的には「穴を掘るか」「球を投げるか」のイメージです。
どちらかと言うと前者が近いです。
![](https://assets.st-note.com/img/1696342661513-SgNhkWFaUk.jpg)
球を投げる方は「ボウリング」で、実は文字も違います。
では、ボーリングとは何か。
英語表記だとboringで、
”刳る(くる)”という意味があり、
これは刃物を使って穴をあける作業の事を指します。
私たちは1950年4月3日に「村田駅南鉄工所」として創業。
創業当時は球を投げるわけでもなく、地中を掘るでもなく、
「エンジンボーリング」をメインに行っていました。
「エンジンボーリングとは、
エンジンのシリンダーの内径をボーリングすることですね。
その際径が大きくなるので、ピストンもサイズアップします。
結果的にボアアップ(馬力アップ)しますね (*'▽')ニコッ 」
…何を言っているのか分かりませんね。
今は車好きでないと、わかりません。
私も最初は何言ってるのか不明でした。
(お前がそれでいいのかよ、という突っ込みは必須です)
ざっくりご説明すると、昔はエンジンの質が悪く、
すぐにダメになってしまうので、
ボーリング作業をしてエンジンを再生していた。
そんな風にご理解ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1696342953909-mPhPUWWh63.jpg?width=1200)
ただ、時代と共にエンジンボーリングそのものが減り、
村田ボーリング技研もエンジンボーリング事業を撤退。
そして現在は社名に「ボーリング」を残しながら、
「切る、盛る、削る」のモノづくりがメインとなっています。
(ここからようやく本題…)
切る(切削加工)
お客様から商品を預かり、
まずは溶射を盛るために、盛りたい部分をバイト(刃物)と、
汎用旋盤(機械)で金属を切っていきます。
なので切削加工。
![](https://assets.st-note.com/img/1696342703744-NS0yNfQajj.jpg?width=1200)
ん?金属って切れるのか?と思ったそこの方。
そうなんです、金属って切れるんです。
私も最初は違和感でした。
調べてみると、刃物を持つ工具(バイト等)によって、
材料を削ることを切削(せっさく)と表現されるとのこと。
それは刃物が材料(金属)に食い込み、切り落としていくので
「切る」という表現だそうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1696342769290-VSrA7bAF2P.jpg?width=1200)
現在、汎用旋盤を扱える人が減ってきている中、
村田ボーリング技研では20歳の若手から、
50年勤続するベテラン選手(技術すごいの)まで
技術を紡ぎながら、今日まで来ています。
盛る(溶射加工)
はい、いよいよ本業でございます。
弊社が得意としている溶射は、
「溶かした金属を高速で吹き付け、表面に新たな価値を付ける技術」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1696342814132-72slsi7SEn.jpg?width=1200)
事前準備(マスキング、ブラスト)があり、
準備が整ったら、いざ溶射。
溶射方法も種類があり、用途に合わせた豊富な材料があります。
面白いなーと思うのは、
「ステンレスにセラミック」
みたいな組み合わせが楽しめること。
素材と違うものを付与できるって結構すごい。
木にも紙にもできるから、
応用範囲は意外に広い。
それに溶接と違って素材を溶かさないので、
歪みもない。
例えばスマホが使える手袋って、
私は最初に触れた時に面白い発明だと思いました。
あれも指先の素材を変えていますよね。
溶射もそれに近いものがあります。
違う素材を組み合わせることで、
新たな機能が足されていく。
生まれて百年経つ技術ですが、
実はまだまだ開拓の余地あり、なんです。
削る(研削加工)
そしていよいよ最後。
溶射が施された表面を、
お客様の指定した寸法に仕上げる、
最終工程の部門のご紹介となります。
ムラタの「削る」は
砥石を用いて表面を削っていく「研削(けんさく)加工」。
髪の毛よりも細い、数ミクロンの世界を
職人たちの感覚と技術力でお客様のオーダーに応えていきます。
しかも全部、手作業で。
いいですか、全部、手作業です。
![](https://assets.st-note.com/img/1696342885999-kemdqPFs98.jpg?width=1200)
やばいですよね、
私現場やってましたが、
私には無理でした。
(お前がそれでいいのかよ。二度目。)
もともとのボーリングはまさに削る作業で、
弊社の源流は「(火花を散らして)削る」仕事なんですね。
なので、研削盤の台数は(恐らく)溶射屋さんでは日本一です。
(恐らくですからね。)
そんな村田の強みは、この切る、盛る、削るが、
一貫して行えること。
ワンストップはいいですよね。
ファクハクまでワクワク
と、駆け足ですが、
村田ボーリング技研の技術をご紹介させていただきました。
ファクハクではこれらの工程を詳細にご紹介し、
職人さんにもインタビューして、
技術に迫っていきます。
そんなファクハクですが、
現在、毎週スタッフで集まってMTGをしています。
これがまぁ楽しいんです。
完全に学祭のノリですが笑
タイトルをセンスのないギャグにしてしまうほど、
ワクワクしているわけです。
先日もリハーサルが各企業様で行われました。
弊社でも20名の方にお越しいただきましたが、
皆さんの反応が本当に嬉しくて。
なんと1時間半の予定が2時間半。
少しやりすぎましたね笑
当日は通常コースに加えて、
「玄人向け」コースをご用意します。
![](https://assets.st-note.com/img/1696343037866-HoPwB9cec3.jpg?width=1200)
これはリハーサルの反省を生かし、
むしろ3時間~4時間みっちりと、
足が棒になるほどのめりこんでいただくプランです。
人数限定ですが。
はい、それでは文字数が多くなってきましたので、
ここで終わります。
当日皆様とお会いできるのを楽しみにしております。
あ、最後に今回は弊社金子さんの書いたnoteを、参考に書き上げました。
(オマージュと言う名のパクリであることは内緒。)
金子さんありがとう。
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