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エッセイ集

22
これまで投稿したエッセイをまとめました。
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記事一覧

効果と手抜きの果てのコスパ

故あって、エステに行った。 サロンに着くと、まずはカウンセリングを受ける。シミ、しわ、乾…

shizuno
3年前
31

他人の努力、嗤うべからず。

「いうても美魔女は、努力してはる」 これは先日、気持ちのいい庭を見ながらお茶を飲んでいる…

shizuno
3年前
13

M君のこと

スーパーに行ったら、山盛りの豆アジが1パック100円だった。 これは南蛮漬けでしょ!! と思…

shizuno
3年前
11

サボる私、サボらない菌

朝、けだるかった。どんよりした梅雨入り前の空、湿気をはらんだ空気、無風。  今日はゴミの…

shizuno
4年前
4

パジャマの正体

何年か前、娘の幼稚園のバザーに出かけた。 そこで、売れ残っていた紳士物の肌着が目に留まっ…

shizuno
4年前
12

ゴミ袋の袋がゴミになるのはいつなのか?ゴミとはなんなのか?

ゴミの日に、ゴミを出そうとゴミ袋を用意していた。 最後の一枚だった。その、最後の一枚を袋…

shizuno
4年前
2

恋の斜め目線

18歳の春、私は大学生になった。 そして、思うところあって茶道部に入った。 この茶道部は割と自由なところだった。活動は毎日やっていて、部室も大抵いつも開いている。部員は自分の都合のいい時に来て、都合のいい時に帰って良いということになっていた。 先生は一定の日時に来て指導してくれるが、それ以外は先輩から教わったり、お互いに教え合ったりする、というシステムであった。 という訳なので、人によっては、お互い毎日部室に行っていても顔を合わせることがない、というようなことも出てく

東京の新幹線

新幹線は実家に帰省するときに乗ることがほとんどだ。だから基本は京都~博多間。今回はいつも…

shizuno
5年前
2

商品券をお守りに

中学生の娘が、友達と繁華街に遊びに行きたいと言い出した。ついに来たかとおもいつつ、まあそ…

shizuno
5年前
2

春はつれづれ

平成最後の桜が咲いた。2019年。今年は好天が続き、気温もグッと上がって、入学式には満開の桜…

shizuno
5年前
5

おばちゃんの条件

女性にとって、見かけというのはいつも大問題だ。 若く見られたい、きれいに見られたいという…

shizuno
5年前
2

ジューススタンド

母が遊びに来た時のことである。 駅に迎えに行くと「喉が渇いたからジューススタンドに行きた…

shizuno
5年前
6

やかんと製氷器

起き抜けに、いつもお茶を飲む。 暑い今の時期だと冷蔵庫を開けて、冷たいお茶を飲む。 ああ…

shizuno
5年前
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夏の芋ご飯

私の両親は共働きだったので、家の中の事は祖母が取り仕切っていた。家族が皆それぞれに忙しく、お盆やお正月などの年中行事もあまりないような家庭だった。 そんな祖母が長年続けてきた年中行事があった。年に一度の芋ご飯である。 夕飯の席につき、わあ、芋ご飯だ!と歓声を上げると、祖母はごく普通の口調で「今日は八月十五日だからね」と言う。八月十五日だとなぜ芋ご飯なのかなと思いつつ、ふうん、とだけ言って、私ははずんだ気持ちでその特別メニューを食べる。 「おいしい!」 芋ご飯のお米はつ