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Sink or Swim?


 沈みますか?
 泳ぎますか?


 さて、あなたなら、この問いにどう答えるでしょうか。

 ヒトは、十センチメートルにも満たない水深でも溺死するーーというのは、耳にタコが出来るほど聞かされる注意喚起かもしれません。ええ、今のような暑い時期には特に。

 そう、水の中でヒトはあまりに無力です。まして、足も着かないような深い深い水中であれば、なおのこと。生き残りたければ、泳ぐしかありません。泳げない者も、懸命に藻掻くのではないでしょうか。助かる保証などないにせよ、差し迫る命の終わりをすこしでも先延ばしにしようと、必死に。ただ手をこまねいて死の瞬間を迎える……というのは、きわめて稀なケースであるように感じられます。

 尤もこちらはイディオムであり、由来は非人道的な試罪法ですが。


  かくいう私も、実際に溺れそうになった際には、手足をばたつかせることでしょう。最期まで足掻くに違いありません。



 そのような生命の危機に瀕した状況でなくとも、選択を迫られることは珍しくありませんが、その場合も同じことです。

 どんなときも『やるしかない』のです。

 『一か八か』のあとに続くのは、『やる』一択です。『やらない』なんてありえません。

 最後に、もう一度お尋ねしましょう。


 沈みますか?
 泳ぎますか?


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