「星守る犬」いちめんのヒマワリ。短編マンガだから、すぐ読んで!
今こそ読みたい神マンガ
『星守る犬』『続・星守る犬』村上たかし著
初出は、漫画アクション2008年8月5日~8月19日号、2009年1月20日~2月3日号
映画にもなった話題作。
2008年ごろ…わたし、記憶にないのです。
義母の旅立ち、小学校のPTA、娘のバレエコンクール…バタバタしていました。それだけ余裕なく、心も貧しかった。
村上たかし先生
青年誌に連載の、あざとかわいいレッサーパンダのギャグマンガ「ナマケモノは見てた」は読んでました。
ちょっとシュールで、いいとこ取り。人間のような動物。作者は、動物が好きなんだろうな、なんか印象に残りました。
2年前ぐらいに、Twitterでレッサーパンダのことをつぶやいてたら、『星守る犬』を相互さまに教えていただいたのです。
ちょっと気になっていたので、読みました。
『星守る犬』
表紙にビックリします。
いちめんの…いちめんの…ヒマワリ!
2022年の、わたしたち。目の前が歪む出来事が多すぎて、表紙を見るだけで、ぎゅううっと。
世界のいろんなことが、つまっている、いちめんのヒマワリ。
そして、白い犬。
本当にこれは2009年に描かれた作品?今年の新作では?
令和のいまを切り取ったよう。テンポよくすすむ物語。このスピーディーさも令和そのもの。
でも、登場人物が持っているのは「ガラケー」と呼ばれた携帯電話。
舌ピアス・ベットショップ…
たしかに、2008年ごろの生活だったかも。
それに、ゆっくりと物語がすすむと、読者もじわじわと余計に辛くなります。この早さがいい、余計なこと考えなくて物語は進む。
『星守る犬』に出てくる事件、追跡したら、すぐわかるネット社会になってしまいました。たった14年前のことなのに。
誰が読んでも、誰にも当てはまる。
家族・熟年離婚・介護・子ども・虐待・仕事・マナー・ペット・嘘・放置・孤独・独居・病気……
『星守る犬』には、人間の人生が全部、入っています。
『星守る犬』を読む。次の『続・星守る犬』を読む。そして、また何度も何回も、無限に読み続けてしまう作品です。
いちめんの…
表紙の絵が美しい。おとうさんとハッピー。
最後は、日本人のだいすきな桜。
また来年。くりかえし。くりかえし。おなじ日は二度とこない。
小説もあったのですね。
マンガは読まない…というかたも是非。
忙しい、余裕のないかたも短編マンガなので是非。
「星守る犬」の意味を知る。
最後までお読みくださり、
ありがとうございます。