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銭湯の傘箱


学校や会社、雨の日の影の功労者は「傘立て」。
銭湯の「傘箱」は、ちょっとユニークです。


傘立てとは、立てるもの

傘立てを使ったことがない人は、あまりいないと思います。
大人になると使わない人でも、小学校の傘立ての記憶があるでしょう。

レトロな木の箱


だいたい、アルミやステンレス製で、上から見ると箱型で四角に仕切られた空間がある。
傘をスコッと差し込むタイプが多かったような。下のお皿にカツンとあたる音がします。


ちゃんと傘を巻いて閉じて、ポチっと止めとかないと、生地がグチャグチャになったり、後からきた傘にフトコロを、さされたりします。


空が涙を流してる日は、
まわりのひとに、おもいやりを。
傘が失くなったり、壊れたりすると家に帰れない。たいせつにね。


傘立て、いろいろ

町の公共機関では、差し込んで傘の持ち手のところに鍵がかかるタイプもありました。盗難防止。

鍵付きだけど
かけない人も多い


現在のスーパーなどでは、濡れたまんまの傘を、上から丸い穴に差し込むだけ。
ポンと袋にくるまれた傘と一緒に、お買い物できる時代です。自己管理。

折り畳みカサ・軽量カサ・傘は小型化して、カサばらなくなりました。傘だけに。

銭湯の傘立て

ゆっくりお風呂につかりたい。町の銭湯には、ちょっとユニークな傘置き場があります。

銭湯には、上から差し込んで持ち手に鍵をかけるタイプと、扉と鍵付きの傘箱タイプがあります。

傘立て


銭湯の暖簾をくぐると、入り口ちかくに靴を脱いで入れる下駄箱げたばこコーナー。
下駄箱の鍵は、かまぼこの板のような大きな木の鍵。
下駄箱のとなりにちっちゃい扉が。
ちゃんと鍵がついてます。

箱がいっぱい
大きさが違う


扉を開けると、まぁるい穴。傘をたたんで巻いて、水平に差し込みます。穴が空いてないタイプもあります。

傘箱の丸い穴


幼児用の下駄箱かと思ってしまいますが、傘入れなのです。
奥が長い、傘立ての箱。掃除が大変でしょうね。
傘箱と言っていますが、正式な名前は知りません。
傘立てではないのは確かです。
寝かせてるから。

ご主人がお風呂に入っている間、傘さんも横になってお休みです。

ちっちゃい傘箱
おっきな下駄箱


疲れ、傘んでない?

傘さんは雨の日だけの勤務です。
いつも立ってたり、立ててたり。立て掛けられたり。けっこう激務。
ビショビショになって、引っ掛けられたり、吊るされたり、干されたり……

いまは「傘」より「カサ」と書くような時代。
安価な使い捨てのカサも多いですね。
むかしの傘は重く丈夫でしたし、骨が折れると修理に出していました。
そく、メンテナンス。今のビニール傘は使い捨て。


傘は、カサになって軽くなっても基本のカタチは変わらない。
おもしろいなぁ、傘は。
あまり出番がないので気づきませんでした。

じぶんを、知識を、いつもカサ増しして、カサばる仕事がカサなって、残業をカサねて。
気持ちがカサカサする前に、お休みしましょう。


週末は、傘を傘箱に寝かせて、そっと鍵かけて。


傘箱のある銭湯も、ニンゲンも変わらない。むかしから。


  カサね重ね、失礼しました。


毎週土曜日は
銭湯エッセイの日


いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。


最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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