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「呼吸」に「呼ぶ」という字を使う理由

「呼吸」という字は、なぜ「吐吸」ではなく
「呼ぶ」という字を使うのでしょう?

吐く息は「呼気」と、吸う息は「吸気」といいます。

そして「呼気」と「吸気」の1セットで、「ひと呼吸」です。

深呼吸をするとき、吸うことから始めると
あまりたくさんの気は入ってきません。
先に吐いてからの方が、無理せずたくさん吸えます。
ためしてみてください。

吐くことで、新しい気が入る余白が生まれます。
逆に、古い気を出さないと、新しい気は入ってこないのです。

これは、執着と似ています。
執着がたくさんあると、すでに心がいっぱいで
余白がないため、新しいもの、本当に必要なものを
持つことができなくなります。

例えるなら、素敵なソファが欲しいけれど、
部屋には荷物がいっぱいで、置くスペースがない状態。
まず、いらない荷物を片付けて、スペースを作る必要があります。

つまり、息を吐くことは、新しい気を呼び招くための大切な準備。

この重要さを伝えるために、昔の人は
「吐」ではなく「呼」という字を当てはめたのかもしれません。

ゆったり呼吸をすると、心が落ち着くもの。

「吐くたび、執着から身軽になり、余白ができる」
「吸うたび、みずみずしい新鮮な気に満たされる」

目を閉じて、そんなイメージをしながら、
丁寧に10回呼吸をしてみましょう。

目を開けたとき、少し世界が変わって見えるかもしれません。

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