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わたしの中のめーろん

ある日。

背の高いブロック塀の上から
もしゃもしゃした茶色の毛皮の猫が「めぇ〜」と鳴いた。

めぇ〜 めぇ〜

わたしは「にゃあ!」と猫を見上げた。
猫は「めぇ〜」

それから
めぇ〜めぇ〜め〜ろん と鳴いた。

ん〜??なぁに??にゃあにゃあ〜にゃお〜ん?

もしゃもしゃ猫は目を細めて
違うよと言う顔をした。

めぇ〜ろん めぇ〜ろん


その日から、もしゃもしゃ猫のことをめーろんって、名前を付けた。

会う度に「めーろん」と呼ぶと
めーろんは、のそのそと近寄ってきて
めぇ〜〜〜〜ろんと長い返事をした。
目は細めていたけど、喉をゴロゴロさせて
もしゃもしゃの毛を撫でさせてくれた。

あれから数年。
めーろんには会えなくなったけど
今はブロック塀にベタっと張りつくグレーの猫
忍者みたいな猫を見かけるようになった。

昔はにゃあにゃあと声をかけていたけど
わたしの中で猫の鳴き声は
めぇ〜〜ろんのまんま。

忍者猫にめぇ〜〜ろんと声をかけると
忍者猫は聞こえないフリをして
ブロック塀に張り付いたまま
ワタシハブロック塀です!というような顔をした。
爪と腕の力だけでぶら下がっている
様子がかわいかった。

別の道で会う猫。
あの道で会う猫。
駐車場で会う猫。
みんなにめ〜〜ろんと声をかけた。
どの猫もじっとこちらを見てくるだけだった。

めーろん。わたしの中のめーろんは
もしゃもしゃの茶色の毛皮の丸々した猫ちゃん。ずっと覚えてる。
めーろん。と、声に出す度に鳴き声も覚えてる。
消えない。忘れない。

わたしの中のめーろん。


そして、 noteで人間のめーろんに会った。

めーろんは優しい。
めーろんは笑わせるのが得意。
面白い。楽しい。ふざけるのも全力。
だけどめーろんの書くショートショートは
あったかい。
でも、あったかいだけじゃない。

わたしは後悔していることがある。
めーろんのショートショートを読んで
コメント出来なかった作品がある。
正直に言うと、悔しかったから。
胸がいっぱいになって、考えさせられて、こんなにも揺さぶられたのに、最後は悔しかった気持ちが残った自分はちっちゃい!!と思った。

めーろんのショートショートを読むと
形や中身は違くても
根本的なこと。
大事にしていること。
ずっとずっと胸の奥の小さな欠片
根底にあるものが似ていると
わたしは勝手に思っていた。
だから悔しかった。
今は、それ以上に素直にコメントを残せなかったことを後悔している。

わたしの中のめーろんが増えた。
あの日会ったもしゃもしゃ猫のめーろんと
noteで出会っためーろん。 
心の中にあるふたつのめーろん。

めーろんはめろさんのことです。
今回、めろさんを、めーろん!と勝手に呼んでいる理由を書きました。

わたしのスキなショートショート!
コメント出来なかったことを後悔している作品がこちらです♡   
人との絆。自分にできることは何か。自分が主人公の立場だったら、、、どうしただろうか。と考えさせられる作品です。
ありがとう!めーろん!!



スキな作品はいっぱいありますが
もうひとつおすすめがこちら♡
めーろんの種がここにある🌱


きっとめーろんは、悔しかったって思ったことも、めーろんと呼ぶことも、ワハハハと笑い飛ばしてくれるだろう。
わたしの中のめーろんは
いつも優しくてあったかい。


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