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夢は叶わなくても手にした一生ものの宝

本日の卒部ブログを担当させていただきます、福島尚純です。よろしくお願いします。

私は、小学生の時に一緒にボールを蹴って遊んでいた友人にサッカー部に勧誘されたことを機に中学生からサッカーを始めました。中学では、周りに追いつくことに夢中で、思い通りにボールを扱うことが全くできずにリフティングの練習ばかりを行っていました。高校生になって周りよりもサッカー歴が短いことから試合に出られないのではないかと思っていましたが、幸運にも1年生から公式戦に出場することができました。SB、CB、CFなど様々なポジションで起用していただき、他のポジションの視点からサッカーを考える良い経験となりました。しかし、今思えば中高の6年間はただ我武者羅にサッカーをプレーしていただけでした。

大学では、入部時期がコロナ禍ということもあり、当初は普通じゃない部活動を過ごしました。そんな中でも練習のレベルは中高に比べて断然高く、その練習には浪人明けということもあって体力・筋力面で練習についていくことが出来ず周りに迷惑をかけたこともありましたが、自分が成長するにはとても良い環境でした。時が過ぎて環境に慣れ始めても刺激を受ける毎日を過ごしました。先輩方のアドバイスは自分の為になるものばかりで、特に勇人さんにはたくさんのことを教えていただきました。紅白戦では、勇人さんにFWのディフェンスする場合の立ち位置などを後ろから細かく指示していただけたので、我武者羅にサッカーをしていた中高に比べると戦術や体の向きといった細かい所、立ち位置やプレーの選択において大幅に成長することができたと思います。そして、2年の時に初めて東海リーグのメンバーに選ばれました。その時は凄く嬉しかったし、試合には出られませんでしたが、東海リーグのピッチに立つという夢が叶えられそうなものとして見えてきました。

しかし、3年の春に膝に怪我を負ってしまい、手術をしました。東海リーグのピッチに立つ夢は遠く見えにくいものになりました。勇人さんがドイツに行かれる前に、「なおは今Bチームかもしれへんけど東海リーグのチャンスがあるから」と名前まで出して言っていただいたのにも関わらず、その期待に応えられずに申し訳なく悔しい気持ちになりました。術後は、復帰しては膝が腫れて曲がらなくなり離脱することを何度も繰り返しました。それまでの人生で大きな怪我を負ったことは一度もなかった上、Aチームに関わることが多くなっていた頃の怪我だったのでメンタル面でもすごく落ち込みました。そんな時に支えてくれたのは同期のみんなでした。サッカーはできなくてもいつも通りの楽しさを感じさせてくれた事はとても大きな心の支えとなりました。元気が出るように私の好きな甘いものを家に届けてくれた優しい人もいました。ありがとう!

怪我のせいで試合はおろか、練習にも継続して参加できない日々を過ごしていましたが、最後の県内リーグの試合には小杉をはじめとした周囲の助けも大いにあって出場することが出来ました。直前の練習で足首も怪我をしてしまうという悲劇に遭いながらも、試合に出られるように足首と膝の治療をしていただいた七色鍼灸整骨院の皆様にはとても感謝しています。練習前・試合前のマネージャーの忙しい時間に合間を縫ってテーピングを巻いてくれた美咲にもとても感謝しています。試合は途中出場となりましたが、引田のアシストから竹内のゴールという最高の形での得点を同じピッチ上で見ることが出来てとても嬉しかったです。チームを勝たせる点を決めることはできませんでしたが、スタンドで応援してくれた他の4年生をはじめ、マネージャー、後輩達、松尾監督、杉本さんには最後にプレーしているところを見せるという形での恩返しはできたのかなと思います。しかし、東海リーグ1部残留という目標の力になれず、2部に降格させてしまった責任は凄く感じています。後輩達には申し訳ないですが、1部に上げてくれると信じているし、その力は十分あると思うので、これからも応援しています。

こうして振り返ってみると、サッカー部での生活はあっという間に過ぎた4年間でした。大須賀や福岡などの生意気で可愛い後輩やしっかりして頼りがいのあるマネージャー、大きな背中を見せてくださった先輩、Bチームでお世話になった佳祐さんと裕哉、部活動以外でもたくさん楽しい時間を一緒に過ごした同期に恵まれ、幸せな時間を過ごせたと思います。大学までサッカーを続ける人はあまり多くはありませんが、苦しい時も悲しい時も、そしてあらゆることを共有して笑いあった時間と仲間は一生もので、ここまで続けてきた人しか得られないものなので、後輩達は残された時間はそれぞれ異なると思いますが、仲間を大切にしてこれからも頑張ってください!

最後になりましたが、松尾監督、杉本さんをはじめとした静大サッカー部関係者の方々、七色鍼灸整骨院の方々、これまでのサッカー人生を支えてくれた家族、4年間で関わっていただいた先輩方、後輩達、そしてとても濃い時間を過ごした同期のみんなにはとても感謝しています。本当にありがとうございました。