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「好きにやればいい」

  卒部ブログのトップバッターを務めさせていただきます。北海道旭川市出身、この代最年長の宮﨑滉太郎です。
※以下、かなり熱苦しい文章となります。くれぐれも読む際は、袖をまくり、水分を取るなどして、気合を入れてからお読みください。
 
 
 まず、前提として。人は自ら行動し経験することで初めて学ぶことができると思っています。なので僕がここで伝えたいことを書いたとしても、文章を読むという受動的な行為で、読者、特に部員にそこまで伝わると思っていません。
 
“じゃあ、自分が書きたいことを書こうじゃないか。”
 
そんな気持ちで書きはじめてみます。
 
 
 2010年の南アフリカW杯で長友選手がサイドを何度も駆け上がる姿を見て、“サッカーって楽しそう!”と思った小学4年生の僕は、そこからサッカープレイヤーとしてのキャリアをスタートしました。
 はじめはボールを蹴るという純粋な楽しさに惹かれただけでしたが、試合に出たいから・もっと上手くなりたいから自主練するなど、サッカーを続けていくにつれ「努力して勝つ楽しさ」に変わっていきました。
 
転機は中学2年生の時。サッカーの「努力して勝つ楽しさ」に惹かれていた僕は、弟が通い始めたサッカースクールで1人のコーチと出会います。プレーを始めるのが遅かった僕はコーチに温かく受け入れていただき、コーチのアシスタントとして小学生に混ざって練習するようになりました。そして、そのコーチのスクールに通う日々が続き、僕は、
 
“こんなサッカーコーチになりたい。”
 
 そう思うようになりました。今まで自分の惹かれていたサッカーの魅力とは全く別のベクトルの魅力に惹かれました。サッカーを通じて人として成長したい、僕もやさしさと厳しさを兼ね備えたこんな大人になりたい、など、今でも言葉に表すことは難しいですが、当時の僕は漠然とこんな思いを抱いていたと思います。

  そこから将来の目標を決めて行動するまでに時間はかかりませんでした。良いコーチになりたいなら筑波大学に行った方がいいとそのコーチに言われ、僕が惹かれたサッカーの2つの魅力を掛け合わせた、“日本代表のサッカーコーチになる、そのために筑波大学に行く。”
という目標を本気で立てました。そこから、お前には無理だといくら担任の先生にバカにされても、周囲の大人に冷めた目で見られても、その目標を変えることはなかったです。
 
 だけど、現実はそんなに甘くないです。筑波大学の受験、現役時代は100点足りず不合格。宅浪して半日を受験に費やす日々を過ごしても、1点足りず不合格でした。その後は無気力状態で受験して合格した静岡大学に入学し、流れのままサッカー部に入りました。目標が途絶えた僕に追い打ちをかけるように、自分よりもはるかに上手な選手がたくさんいることを知り、またミスすれば先輩に怒鳴られ、さらに現実に打ちのめされ。
 
本当に、どうしようもない1年間を過ごしました。
 
 
 自分は今、1番、何のためにサッカーをやっているのか。
 
東海リーグにスタメンで出たいのか? 
違う。
サッカーが上手くなりたいのか?
違う。
日本代表のサッカーコーチになりたいのか
違う。
 
じゃあ、もうサッカーをやめたいのか?
それも違う。
 
 
 俺は、

自分をバカにした人、
サッカーが上手いだけで偉そうにしている人、
とにかく自分の気にくわないすべての人に、
 
サッカーを通じて成長して、努力して、見返したい。
突き抜けた存在になりたい。
 
そして、人格者になりたい。

  そこからは大学生活で、この目標に向けた行動について一切妥協してないと言い切れます。突き抜けた存在になるために自分が一番活きる道を考え、サッカーコーチを一度諦めたこと。自分の視野を広げるために様々な業界で活躍する社会人に話を伺ったこと、など。実際、今の僕のことを知っている人なら、それはわかると思う。
 
 大学生活4年間を振り返って今、後悔は全くないです。人からみるとあまりにも稀有な目標だと思うし、共感されることは少なかったけど、それでも自分はこの4年間に満足しています。
 
 
 でも、この4年間だけです。全然今の自分に満足してません。
 実際この4年間プレーし続けてきたのにもかかわらず、東海リーグのスタメンはおろかベンチにすら一度も入ることができなかったこと。自分のサッカーをする1番の目標ではなかったけれど、プレイヤーとして仲間に、自分に負けたことは認めなければなりません。めちゃめちゃ悔しいです。
 他にも後悔はないけれど、悔しいと感じたことは多くあります。
 
 
 だから、これからも僕はこの悔しさを糧に、自分の目標に向かって突き進みます。
自分を笑われた悔しさ、バカにされた悔しさ、受験に人一倍時間をかけたのに失敗した悔しさ。
もちろん、東海リーグにプレイヤーとしてかかわることができなかった悔しさも。
 
 
 大学卒業後は、自分と同じように高い目標を志す1人でも多くの人が挑戦しやすい環境を実現できるよう、サッカーとは全く違う分野から取り組んでいきます。そしていつか、自分をここまで育ててくれたサッカーに、何らかの形で恩返しできればと思っています。
 
 
 自分なりにこれまでを振り返ってみて、目標は変わったけど自分の軸をブラさずに行動してきてよかったなーと思います。だから後輩にも、自分自身に素直になって、好きなように行動してほしいです。
 あ、あと1つ。何か1つでいいから、全力で取り組んで下さい。それがもちろんサッカーでも、僕みたいにサッカーじゃなくてもいいので、全力で取り組んでください。この歳になっても本気で挑戦することがあるのは、人生を豊かにするうえでめちゃめちゃ重要だと思います。
 
 
 最後に、無茶な目標に果敢に取り組む息子を一度も批判せずにここまでサポートしてくれた両親、人一倍謙虚で努力家でともに切磋琢磨してきた弟、そして今まで自分を支えてくれた指導者、大人、パートナー、仲間にこの場を借りて感謝の気持ちを伝えたいです。
ありがとうございます。
 
 以上、拙い文章でしたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。

  静岡大学体育会サッカー部の今後のご活躍を心より応援しております。
 Good Luck!