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長岡のロボットベンチャー経営者の日記 | 2024/01/29 ビジネスは色々な要素が勝因に関わる。だからおもしろい。

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マーケティングとイノベーションについて。

ビジコン参加と提出作業

今日は、ビジコンの最終審査会だった。
審査員の方の質問で、色々と気づきを得ることができて大変有意義だった。

また、他のビジコンの一時提出〆切(書類審査)でもあった。
別のメンバーに依頼していたが、修正等のフィードバックを含めてチェックもしていた。

ビジネスは色々な要素が勝因に関わる。だからおもしろい。

今日の審査会で一つ思ったこととして。
審査会にて、「このビジネスアイディアからはイノベーションを感じない。だからメーカーにやられたら資本の原理で絶対負ける」というコメントをいただいた。

  • 技術的に独自性が無いので真似しやすい

  • メーカー(巨大企業)は資本の力がある

  • だから、一気に真似されて一気に負ける

という論調だ。

【前提:今の我々にイノベーションは無い】

まず前提として、我々は「現在はまだ、イノベーション的な色が少ない」と知りながらやっている。
なぜなら、まだ本当に「解くべき課題」がクリアに見えていないからだ。
課題のみならず、顧客も完全に明確に定まったわけではない。
だからこそ、仮説を立て、色々とヒアリングを重ね、課題と顧客を明確にするというループを回している。そして、数少ない初期顧客を見つけている。これはリーン・スタートアップの原則に則っておこなっている。

そのうえで、顧客と課題がクリアになった段階で、製品の最適化に入る。プロトタイプだったものを、一気に製品に昇華するのだ。
前述の作業をせずに製品化をしてしまうのは、労力と時間の無駄だ。完全にできあがってはじめて、無価値だと気づくことになる。
この、耐えて耐えて、耐えながら頃合いを見計らい、一気に進む、というのが苦しくも重要だと考えている。
(今は、楽しくも、とても苦しくもある。)

今後、製品化を進めるにあたり「こうしたら勝てるのではないか?」というアイディアがいくつかある。
社会にはまだまだ少ないようなアイディアだし、特許も狙えると考えている。
こうしたイノベーション的な要素は、我々にとってはこれからが勝負だ。

【コメントについて】

まあ、一部そのとおりかなとは思う。
たしかに、同条件で全く同じ製品を全員がつくった場合、資本を多く注入できた方が勝つ。それはそう。

一方で、「同条件で」「全く同じ製品を」の部分が、現実では異なってくる。
同条件=タイミング、企業規模、人数、etc.
全く同じ製品=全部性能が同じ
これは、揃えられないことはわかる。
だからこそ、こうしたポイントが現実では結果に関わってくる。
「一見同じような製品でも、微妙に使い心地が違う」
「参入タイミング的に、社会から受容される or されない」
こうした違いでも、売れるか否かが変わってくる。

【だからこそビジネスはおもしろい】

変数が色々あり、その変数で結果が変わってくる。
だからビジネスは面白い。
変数には、イノベーションという技術的な要素と、マーケティングという経営的な要素が含まれる。
この、イノベーションとマーケティングは、ビジネスにおいては両方必要だ。

我々のチームは、元々は工学系であり、アカデミック寄りであり、高専であり、技大をバックグラウンドに持つ。
こうした人間たちは、ビジネスのやり方があまりうまくない。鉄則を知らなかったり、センスがなかったりする。
(だからかわからないが、大学発ベンチャーで成功事例があまり多くないのが現状だ。)
しかし、マーケティング的な立場でも、逆のことが言える。
売り方は知っているが、売れるものを発想できたり、実現できたりする力がない、のような話だ。

結局、イノベーションも、マーケティングも、両方必要なのだ。
我々のチームは、両方重要視するし、両方で勝っていきたい。
今はまだまだ、イノベーションもマーケティングも全然足りない。
でも、絶対にどちらも向上させていくし、そう動いている。

ここで、ドラッカー大先生の言葉を引用して終わる。

企業の目的が顧客の創造であることから、企業には二つの基本的な機能が存在する。すなわち、マーケティングとイノベーションである。この二つの機能こそ起業家的機能である。

P・F・ドラッカー. ドラッカー名著集2 現代の経営[上] (p.67). ダイヤモンド社. Kindle 版.


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