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冷道のススメ

冷やされて癒される。
そして、体も心も強くなる。

寒い≠不快じゃなく、冷たい≒気持ちいい〜

そんな境地があるのを体験してから、
すっかり冷道に取り憑かれてしまった。

氷風呂のギフト

ヴィム・ホフ・メソッド認定インストラクターの
レンスさん

2月に熊本にあるエコビレッジSAIHATEを10年ぶりに訪れ、タダの箱庭プロジェクトが主催する“お金が消えた日”というイベントで3日間サイハテに滞在した初日のこと。

“ヴィム・ホフ・メソッド” 世界ではICEMANと呼ばれ数々のギネス記録を持つオランダ人の超人Wim Hofさんがメソッド化した健康法で、日本にはまだ五人しかいない認定インストラクターであるオランダ生まれ日本語バリバリ話せるレンスさんから体に酸素を取り入れる呼吸法と、アイスバス(氷風呂)の体験をギフトしていただいた。

生きる実験家として、未知なる体験への探究と好奇心は人一倍強いほうで、みんなで30分ほど呼吸法をやって、いざ氷の新世界へと潜り込んだ。

初体験で2分間、氷ぎっしりの風呂に入って、最初は身体がびっくり仰天して呼吸が乱れたのだが、レンスさんの導きにより、寒さや冷たさを拒絶するのではなく受け入れてみる。すると、30秒ほどで呼吸も安定して深呼吸できるようになり、さらに不思議と体の内側が熱くなり、過酷な環境で細胞を呼び覚まし体が生きようとパワーが漲ってくるのを感じとれた。

体の変化や体感に意識を研ぎ澄ませ、気づくと2分が終わりに近づく頃には氷に癒されている。精神と時の静けさの中でイマココを全集中して味わえてる自分がいることに驚いた。寒冷を通して体の可能性を探究し、氷の新感覚にワクワクした。

しかしその後、SAIHATEでの濃厚な3日間、その前から台湾から東京、そして夜行バス3連泊で熊本まで大移動して、また夜行バスに揺られ、博多経由で島根松江まで乗り継ぎ、さらにフェリーで隠岐の島までの長い旅路で島に着いて安心したら疲れがドッときて鼻水が吹き出し熱もでて2日間寝込んでしまった。

病み上がりに、SAIHATEでの冷やされて癒される新感覚が忘れられず、ヴィム・ホフ・メソッドについてもっと詳しく知りたいと思い、『病気にならない体のつくりかた ICEMAN』をさっそくKindleで購入して読みはじめた。

風邪をひいて弱ってるけど、WHM(Wim Hof Method)呼吸法と寒冷コールドトレーニングをつづけたら風邪を引かなくなるのか?好奇心が湧き起こり、元々風邪は年一回引くか引かないかくらい健康体な方だったが、躁鬱で精神的なアップダウンが激しく寒冷はうつ病にも効くらしいと「最新医学が証明した自律神経を都合よく操る方法」という表紙のタイトルにも魅せられて、それなら自分の体で人体実験してみようと病み上がりに決心して二月真冬の冷水シャワーを浴びはじめた。

冷水シャワー後の一息

ヴィム・ホフ・メソッドは三つの要素で構成されている。

  1. 呼吸法

  2. 寒冷トレーニング

  3. 覚悟を決めた心とマインドセット

頭で知るだけでは意味を成さず、日々のコミットメント実践を伴う鍛錬によって体と心が磨かれていく。

この新しい習慣を身につけるのに、はじめの数日こそは気合を入れて風呂場にいき、タイマーを2分にセットして、覚悟を決めて冷水シャワーを足から全身に浴びる辛抱を必要としたが、誰かに強制された訳ではなく、自分がやりたくてやってる我慢は乗り越えた先に達成感を味わえる。

冷水を浴びてる間は呼吸に意識を向け、瞑想のように頭の中が空っぽになり、浴び終わった後は体が赤くなり体の内側からパワーが溢れてくるのを感じてやり切った自分にGood cold!と爽快感に包まれる。
だんだんと冷たい先に待ち受ける快感を覚えてしまうと、凍える冬が楽しくなる。雪が降った日にはテンションが上がり、住まいから海までせっかく徒歩1分だから、それなら海に入りたい!という衝動に駆られ、早々に冷水シャワーを卒業して、朝イチに呼吸法を3セットやって海に朝冷へ出かけるのが習慣となった。

冷道部の発足

海行も、滝行もできる隠岐の島

人は大自然に触れて感動したり、人生を豊かにするいい方法を見つけるとシェアしたくなる生き物だ。

あれから約2ヶ月熱心に呼吸法とコールドトレーニングをつづけた成果が現れてはじめている。

呼吸法と息止め

呼吸法により、体に酸素を取り込みアルカリ性に体を変えることで寒冷に強くなり、呼吸の合間に息止めて保持できる時間が最初は1分でも苦しかったのに鍛錬しつづけたら自己最長3:31秒も体に溜めた酸素により無呼吸で無の境地を堪能できるようになった。
※息を止める時間が長ければいいという訳ではない

呼吸法のあとに、海に浸かり最初は2分からはじめ1週間ごとに15秒ずつ寒冷時間を伸ばして3分ほど気持ちよく冬の海でも入れるようになった。寒い日もそれほど寒さを感じない体にアップデートされ、寒さや冷たさを楽しむ心的な余裕と遊び心が培われた。

I want to play more with cold.

もっと冷たい水と戯れたい。一風変わってるけど一緒にコールドトレーニングを楽しむ仲間がほしい。
ヴィム・ホフ・メソッドの呼吸法や知恵を身につけて、みんなでヤバいほど健康になり、レッツ氷点下からフェニックスする部活動をおっ始めた。

また次回では、冷道に興味をもった部員やこの記事を読んでくれた人宛に僕なりの体験を踏まえてのはじめ方をご紹介していく。

【参考文献】


隠岐の島での冷道の聖地『壇鏡の滝』

May the Cold Force be with you.💙

雪男|アイスマン in Japan

❄︎❄︎❄︎冷道はつづく❄︎❄︎❄︎

全身全霊で贈り人します‼︎