シトリン

アウトプットをしたくて文章を書くことにしました。 読んでいただき、ありがとうございます。

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最近の記事

「覚えてる」

君が夢に出てきた 何をしてたか 何処にいたか 何も思い出せないけれど 目が覚めた時の 温かな気持ちが まどろみに包まれて 現実となる幸福 君が夢に出てきた それだけで 今日を生きて それだけで 夜を乗り越えるよ

    • 「車窓」

      向こうの車窓に写る自分 自分を見ているのは自分だけ 夜のビル群に 私を運ぶ電車が反射して 遠くなっていく私は どこへ行くのだろう そちらの私は幸せですか 見えなくなる私に エールを この車窓に写る自分 見たくないから目を瞑るの イヤホンの音だけが 血液みたいに自分を満たして 他には誰もいないと シャットアウト そちらの私は幸せですか 見えない自分に エールを そちらの私は幸せだといい 見えなくなる私に エールを 見たくない自分に エールを

      • 「わたしは最悪。」

        30歳目前の私は、Filmarksで気になる作品を見つけた。 作品名と、主人公が30歳であること、”人生の方向性が定まらない”というあらすじの一文に惹かれ、少しの警戒心を隠しながら映画館に足を運んだ。 それから数日が経ち、感想を書きたい気分になったので、仕事の合間に文章を書き出して、帰りの電車内で投稿ボタンを押した。 家に帰って改めて自分の感想を読み返すと、1件のコメントがついている。 「素敵な感想。こう思えるあなたも最高ですよ!」 私は一人、薄暗いキッチンで泣きそうに

        • 「君は友達ではない」

          君は友達ではない ほわほわしたような白だ 私は薄暗いグレーで 染まりすぎた黒を中和してくれる 君は友達ではない 雲の隙間から差し込む朝日だ まだ眠ったまま登校する私の 目を覚ましてくれる 君は友達ではない 姿の見えない隣人だ 家を出るときも 帰ってきたときも 私の扉の横に君の扉がある ただいつもそこにいる 何も言わない私を 君の存在が動かす 君は友達ではない

        「覚えてる」

          「何色」

          大きく息を吸い込んだ 向かいのマンションを超えて続く青 つめたい空気が顔にしみて まぶしさに目をくらませる 頬を伝った雫はオレンジ? 向かいの屋根にまだ残ってる あそこの影にも白い塊 せかせかと洗濯物を干す手 寝癖が丸出しにする耳を冷やして 生きている証は緑だ 目にかかる艶やかな黒 通る鼻筋をなぞって どんな夢を見てたの 引き出しの奥にしまった 赤いリップは寝ててもらおう 風になびくカーテンを束ねて 日向ぼっこだ 温まったピンクの指先 からっぽのベットに残る気配

          「何色」