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臭う

母は要介護4くらいの時から
立ち上がるのに介助が必要になり
一人ではトイレに行けず
リハビリパンツに尿取りパッドを
常に使用するようになっていた

しかも認知症のせいで
時々おむつの中の便を手でさわってしまったり
その手を周りにこすりつけたり・・・

もちろんそんな惨事に気づいた時には
母親自身と周りの寝具など
すぐに汚れを落として
清潔な状態にしていたが

いくら清潔に綺麗に整えても
母は常におむつを使用して
家ではほとんどベッドで横になっているので
換気を十分にしていても
多少臭う時があるのは当たり前のことで
慣れもあったかもしれないが
気にもしていなかったが

ある日、
自宅に介護関係の方が尋ねてきて
介護中の母の普段の様子など
いろいろと話をしていて

何かの話のおりに
やっぱり臭うわね、と
ふいに言われて
何か責められているような
悪いことでもしているような
気分になった

介護関係の方は
何気なく言っただけかもしれないし
些細なことではあるが

自分も老健や介護の施設などに行った時には
何となく臭いが気になるときはあったが
そんなところでわざわざ
臭うなんて言うのは
どちらかというと
控えるべき事だと思っていたが

そんな言わなくてもいいような事を
介護関係の方が何故わざわざ言ったのか

私は特に気にもしていなかった
部屋の臭いをどうにかすることより
言わなくてもいいようなことを
介護関係の方が
わざわざ口にしたことが

臭いなんかより
ずっとずっと気になった

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