10連休日記

0日目
絶対に仕事を持ち帰らないことにした。
結果、終電を逃し、タクシーで深夜に帰宅する。
翌日の登山の予定を一度諦めるが、家につくなり連休ラリホーの気分が高まり、登山バッグに荷物を詰める。
3時半、明日本当に山に登るのか半信半疑のまま就寝。

1日目
10連休唯一の気持ち良い晴れ。
無事に単独登山デビューを果たす。
8時に起きても行ける山があって良かった。
単独登山は静かなのが良いと思う。
とても好きになった。
一人で山に登りながら何を考えるのかなと思っていたけど、何も考えなかった。

2日目
睡眠掃除睡眠
着る服がなくなるくらい洗濯物を溜めていたので、コインランドリーに行く。
気候が良いので、コインランドリー待ちの1時間を、公園で本を読んで過ごした。
さくらももこの『そういうふうにできている』を読む。

3日目
遠野遥の『改良』を読む。
好きな作家が増えた。
他に何をしたか、何も覚えていない。

4日目
映画。TENETを観た。
分からなかった。
良いBLがあることは、しかと受け止めた。
パンフレットを読んでやっと少しわかった。

5日目
岩盤浴に行った。
効率が悪いサウナ、という印象。
効率が良い方が良いというわけではないです。
とても好きだった。
ココイチのスパイスカレーと、牛タン定食を食べた。

6日目
TENET二回目を観に行った。
4DX。
同行者は初見かつ4DX初体験だったので、さぞかし分からなくなるだろう、解説をしてあげましょう、と思っていた。
こちとらもう、「分かった」側の人間なんでね、ふふふ、と。
しかし、同行者は初見で「分かった」という。
解説欲が空振りした。
分かるのか。
SFへの適応がすごいね……。

7日目
終わりが近づく。悲しい。
少し体調を崩したが、寝て食べたら治った。

8日目
平日の空いている美術館に行く。
平日の空いている美術館は、近づいたり遠ざかったりできて楽しい。居心地が良い。
ウロウロした。
美術品も、TENETみたいに初見で「分かる」人がいるのだろう。
分かりたい。

好きなバンドのライブ配信があった。
持ち曲83曲全部やるというクレイジーな催しで、夕方6時から翌3時まで配信は続いた。
本当に全部演奏してくれた。
好きなバンドの曲、全部好きだった。
すごいことだ……。
愛。
ファンレターを書こうと思った。

9日目
大学時代のサークルの人たちと会う。
とても楽しかった。
うさぎカフェに行った。
うさぎの布教。
私は動物の中で、うさぎと鳥が特に好きです。

10日目
好きな小説家のオンライン講義を観ていた。
好きな小説家は、話し方も好きだった。
講義のなかで、ある詩の朗読をしてくれたのですが、「その詩が愛おしくてたまらない」という、愛に溢れた語り方だった。
愛に溢れた話し方、してみたいな。
明日、職場で愛に溢れた話し方をしてみようかな。無理だ。
え？明日仕事？？無理だ……。

時間が経つほど、考え事のうち「翌日の仕事について」が占める割合が増していくのが怖くて、逃げるように布団に入った。
22時には寝た。
とてもよく寝た。
逃げた先には翌日の仕事があった。

総括
かなり良かった。でも足りない。
特に決まった用事がない晴れの日が、あと10日欲しい。また山に登ったと思う。
旅行とかで予定が埋まった日も、あと10日欲しい。

以上。

ヘッダーの画像は
ピーター・ドイグ『ロードハウス』の絵の一部です。8日目にみたもの。

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