7月27日 【新型コロナ|5つの指標】

◎「下回る」報道は「一喜一憂」の代表的パターン

たとえば毎日新聞は7月27日、

「新型コロナウイルスの感染者は27日、全国で新たに591人が確認された。7日ぶりに600人を下回ったが、全国各地で感染者が出ている。(全国で新たに591人感染 新型コロナ、全国各地で確認 - 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20200727/k00/00m/040/221000c

また日経新聞でも、

「東京都の小池百合子知事は27日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに131人確認されたと明らかにした。200人を下回るのは20日以来。」(新型コロナ:東京都で新たに131人感染 新型コロナ  :日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61940210X20C20A7CC1000/

としています。

新規感染者数はPCR検査の体制により数字にクセがあることが知られています。つまり、発表日ベースの日曜、月曜、火曜は数値が小さく出る傾向があり、木曜から土曜日にかけて大きな数値になる傾向があります。

「下回る」かどうかは、対応する先週同曜日との比較が重要です。

7月27日月曜日の一週間前、7月20日と比べてはじめて、「下回る」の判断が可能なはずなのです。


全国:
7月20日 407人
7月27日 598人

東京:
7月20日 168人
7月27日 131人

東京は「下回っていて」、全国はむしろ増加しています。

つまり、「非東京」で感染が拡大しているのがわかります。

東京とそれ以外の地域(非東京)とを比べると、非東京の感染拡大が急、な様子を下記ブログにて折れ線グラフにしています。

もはや「東京問題」ではない 新型コロナの感染拡大 | ちえのたね|詩想舎 https://society-zero.com/chienotane/archives/8835


5つの指標がなぜ大事か、どういう数値か、どう見るかについては、下記WEB記事をご覧ください。(★意味をわかって自分で数値を読む必要)

東京都民のための【新型コロナ|5つの指標】 | ちえのたね|詩想舎 https://society-zero.com/chienotane/archives/8773

(★情報を公共機関は公開しています=自分で見に行きましょう/この「note」はエッセンスを紹介しています)


●7月27日時点の【5つの指標】

◎「新規感染者数」だけ見ててはダメな理由が「1.現在感染者数(の推移)」でよくわかりますよ。

比べてみてください。
・新規感染者数
7月17日 293人
7月18日 290人
7月19日 188人
7月20日 168人
7月21日 237人
7月22日 238人
7月23日 366人
7月24日 260人
7月25日 295人
7月26日 239人
7月27日 131人
※「20日以降、急ピッチで増加。25日にピークも急低下」

感染から発症までも時間がかかるうえ、無自覚・軽症としても数週間感染・症状段階が続く(たとえば風邪なら三、四日でえ治まる)点で、フローの数字だけ見ていてはダメで、ストックの数字を追う必要がある。


1.現在感染者数(の推移)

現在感染者数 = 累計感染者数 - 回復者(退院)数 - 死亡者数

7月17日 1,698人
7月18日 1,894人
7月19日 2,028人
7月20日 1,840人
7月21日 1,976人
7月22日 1,960人
7月23日 2,241人
7月24日 2,439人
7月25日 2,681人 
7月26日 2,762人
7月27日 2,553人
※「27日は一旦低下、ただ、傾向としてちゃくちゃくと増えている、医療体制をそろそろ心配しないといけない段階」


2.重症者数(の推移)

7月17日 10人
7月18日 10人
7月19日 12人
7月20日 13人
7月21日 14人
7月22日 18人
7月23日 21人
7月24日 16人
7月25日 16人
7月26日 18人
7月27日 19人


3.専用(対策)病床の稼働状況 対病床使用率

7月18日 39.4%

7月22日 40.8%

7月24日 50.8%
7月25日 55.8%
7月26日 57.5%
7月27日 53.1%


4.軽症者用の宿泊等施設運用状況

・7月1日時点
宿泊施設受入れ可能室数 2,865人
宿泊療養者数       71人

・7月8日時点
宿泊施設受入れ可能室数 1,307人
宿泊療養者数       162人

・7月15日時点
宿泊施設受入れ可能室数   371人
宿泊療養者数       118人

・7月22日時点
宿泊施設受入れ可能室数   371人
宿泊療養者数       155人

※受け入れ可能人数の減はホテルとの契約が解消したため。都はこの拡充に努めています。

5.市区別人口当たり感染者数

・新宿区が最大区なのは変わらず。ただ中央区が100人以上入り、また渋谷区と中野区が頻繁に入れ替わり。
100人以上(7月26日)の区市町
新宿区 493人
港区  200人
渋谷区 166人
中野区 159人

豊島区 128人
台東区 126人
中央区 109人

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?