語れることを増やす、完璧な英語じゃなくても発信する
初めて海外にホームステイをした時のこと。
それまで、家族の中で日本を離れたことがある人は誰もいませんでした。
海外に行くのは私が初めて。しかも1ヶ月。
どんな日常が待っているのか…..飛行機の中では期待と不安、両方の感情が入り混じっていたように思います。
18歳の時なのでずいぶん前の話ですが、滞在期間中に印象的だった出来事が1つあります。
ある日、語学学校で仲良くしていた外国人の友達と道を歩いていました。
その時「日本の政治の仕組み」について尋ねられたのです。
当時英語学習を頑張っていましたが、答えに窮してしまいました。
どう英語で表現すれば良いのかということもそうですが、それよりももっと課題に感じたのは、知識自体が不足していたこと。
「もっと自分の国のことを勉強しないとな」と反省したのを覚えています。
語れることを増やす
語れることを増やすことはとても大切だと思います。
最近、日本語でも英語でもコミュニケーションを行う際、深い会話ができる時に面白みを感じる自分に気がつきました。
例えば、仕事に関する具体的な体験。
今一番関心がある趣味についての話。
人よりも馴染みのある分野についての説明。
話し手が深く語れると、聞き手も興味を持ちやすく、会話が途切れることはありません。
具体的な話が出てくるほど話が面白くなり、説得力が増します。
語れる内容がたくさんある人は魅力的だなと思います。
語れる内容があることで話しやすくなる
実際に英語でSpeakingをする際には、どのくらいその分野について語れる知識があるのかが大きいと思っています。
私自身もIELTSなどのSpeaking試験の際、自分の不慣れなトピックについて悔しい思いをしたことが何度もあります。
逆に自分の知識のあるトピックに関しては、驚くほどスラスラ言葉が出てくるのですね。
認知心理学では「スキーマ」(過去の経験に基づく、ある話題や出来事についてのまとめられた知識)(Simply Psychology)という考えがあります。
前回の記事で書いたこととも重なりますが、スキーマや背景知識があることで、自分が英語を発信することも楽になる。
そして、より深いレベルで自己表現できるようになるのではないかと思います。
英語は完璧でなくて良いのか
「語れる内容ならある。でも、流暢な英語で表現できない…..」
このことにフラストレーションを感じている人も多い印象を持っています。
これまで授業を行う中で、多くの学生が間違えることに不安を抱えていることに気づきました。
私自身も元々完璧主義なので、気持ちは痛いほど分かります。
しかし、英語のnative speakerでも英語を間違えます(言い間違い、文法ミスなど)。
non-native speakerなら間違えてしまうのは当然。自然な学習過程です。
むしろ大切なのは、何がうまく言えなかったかを後で振り返ることだと思います。
コミュニケーションの観点では、自分の意図が相手に正しく伝わればOK。 私のこれまでの経験上、たとえ言語能力が発達の途中だとしても、たとえ発音が完璧でなくても、大丈夫です。
そして発信を恐れないことによって、発信力が鍛えられていくのだと思います。
終わりに
今回は語れる内容を増やすことの大切さと、臆せずに英語を発信することの大切さについてお話ししました。
「間違いへの不安」-これは教育における大きなテーマだと考えているので、また別の記事で改めて扱います。
執筆は継続しようと思っているので、興味のある方はフォローしてみてくださいね。
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