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『ムーン』

          、、、、、、、、、、、、
          雛菊を抱えた盗賊の死には
          唇音の即興を捧げるとしよう




               ・・・従属の墳墓・・・
     


挟み撃ちの鉄橋から
        


       ・・・乗数の指名・・・


     むしろ私も死ななくてはならない
     宿を盛りと渦巻く宴のただなかで
     なぜその水嵩を否むことさえできるだろうか


            (望まない
            (喜ばない
            (急がないとしても
            (鳴ろうとするのか


                         陶器、
                       夏眠の死、
                       現像の死、
                容膝の死を響かせる陶器、




ところでそのような体物は
楽音の岸辺、と
呼び習わされてきたのではないか




       だが峻拒することだけはできない
       遅疑なくじきじきに赴く



       潰れていなければ
       鼻はわずかな高さで回覧され
       親しく愛しい悪戯の仲立ちよ
       わが性器は常通り
       やや前方に巻き戻すように保持して
       それは彩色の祭儀から辛うじて赦免され
       ちぎれていなければ顎の斜線に耳を添え

     




       <棺に眠れば私は銀粉を施した一棟の試写室だ>


        




、、、、、終わればただちに席を立つがいい、、、、、



           家紋はおぼろな月夜となって・・(光の器)・・
           破鏡のわたしを呼び戻そうとするだろう
           やはりわたしは来るだろう
           地帯としてあるいはそこに浮かぶ密度として





              熱の感受は焼ける骨の砦を素描していく
                            洞の胸腔
                     賦身はここで貸与を解く
                       ただいずれにしろの
                       不明の報いによって 
                       、、、、、、、、、、

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