『ワンガの誓い』from『エスペラント/A Wongga Song Dance』
若木のように健やかなる者よ、
長く老いたる者から伝えなければならないことがある
しかと受け取り、しかと伝えてもらいたいことである
われわれの土地の精霊は、女神であり、
そのかたは身ごもっておられる
その腹のみどり子は目覚めてはならぬもの、
眠り続けていただなければならない希有のみどり子であられる
女神は
身ごもり続け、決して産み落とすことなくおられる覚悟である
われわれがみどり子を目覚めさせれば
みどり子の指先ほどの力で
この大地のいのちの影をなくし
いのちのもとの宝珠を
かけらすらもなくすほどの災厄を招きうる方である
ワンガ、知るべし
ワンガ、伝うべし
永劫に身ごもられる女神への
われわれの護り人のとしての証を
ここに踊って土に記すべし
ここに舞って風に記すべし
[セルフ解説]
Wanggaとは、オーストラリアのアボリジニの儀式の歌のようです。
いったい、彼らはなにを歌うのだろうか。
掘り出してはならない危険な地下資源を守護する
土地の精霊のための歌ではないだろうか。
世界がただの地理と幾何学に還元されようとするときに
抵抗すべきであるもののための歌。
そんなことを考えました。
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