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創業時から続く資生堂パーラーと新橋芸者のご縁。心温まるエピソードをご紹介!

資生堂パーラー 銀座本店がある銀座八丁目から10分ほど足を延ばすとたどり着く東銀座エリア。そこには大正14年に開場した新橋演舞場があります。
新橋演舞場では新橋芸者の晴れ舞台として年に一度「東をどり」が開催され、なんと今年で99回目を迎えるそうです。

今回のnoteでは、東京新橋組合さまご協力のもと、現代の新橋芸者のみなさまの声を交えながら資生堂パーラーの「東をどり」期間限定メニューをご紹介します。


資生堂パーラーとゆかりのある新橋芸者

明治35年に資生堂調剤薬局に設けられたソーダ水やアイスクリームを製造販売する日本で初めての「ソーダファウンテン」から始まった資生堂パーラー。当時から、新橋芸者と資生堂パーラーのご縁は深いものでした。三味線のお稽古の行き来の合間にソーダ水でひと息つく芸者さんのために、店内に三味線置き場を作ったというエピソードは、資生堂パーラーの社内で語り継がれているエピソードのひとつです。

古くから繋がるご縁が今も続き、「資生堂パーラー 銀座本店 サロン・ド・カフェ」は「東をどり」の期間中は『東をどりパフェ』『新橋色のアイスクリームソーダ』を限定メニューとして提供しています。

現在の「資生堂パーラー 銀座本店サロン・ド・カフェ」店内


新橋色とは?

期間限定メニューとして提供している『新橋色のアイスクリームソーダ』のメニュー名にもある新橋色とはどんな色なのか、ご存知でしょうか?

わずかに緑がかった明るい青色を新橋色と呼びます。
明治後期にハイカラな新橋芸者が青緑色の着物を好みそれが世間にも流行したことからその名が名付けられました。

『新橋色のアイスクリームソーダ』は、新橋色の色調を青りんご風味のシロップとレモン、ジンジャーエールで表現しました。仕上げに伝統のバニラアイスクリームを浮かべた、資生堂パーラーならではの一品です。

毎年提供している『新橋色のアイスクリームソーダ』

新橋花柳界でも、新橋色は今でも愛されているのでしょうか?
新橋芸者のみなさまに、新橋色の印象を聞いてみたところ……

お披露目したての頃は、いつかは着てみたい憧れの着物の色でした。

モダンでありつつも、すっきりと粋な風情もある色味だと思います。五月晴れの青空のような「東をどり」の時期にちょうど合う色でいかにも新橋らしい雰囲気だと思っています。

今でもなかなか見かけることのない珍しい色で、とても綺麗で大好きな色です。新橋に来てすぐの頃、見番通りの街頭看板に新橋色が使われていて感動しました。

現在の新橋で着るには派手な色だと思いますが、当時は明るい色が新しく物珍しかったのだろうと思います。

といった、新橋色への憧れや風情、さらには斬新さを語る声が上がりました。

資生堂パーラーでは、新橋色をあしらった『花椿ビスケット』の限定缶を2022年に販売したこともあります。

毎回缶の色を変えて作っている『花椿ビスケット』の限定缶は、発売する度に購入してくださるお客さまも多数。

新橋芸者のみなさまからも

新橋色の花椿ビスケット缶はとても素敵で、ビスケットを美味しく食べ終わった今でも家に飾っています。

という嬉しいお声を聞くことができました。


明治から令和に至るまで受け継がれてきた新橋色が、今でも新橋芸者のみなさまに愛されている色であるということがよくわかります。

みなさまも新橋色にまつわるエピソードや「東をどり」のことを思い出しながら『新橋色のアイスクリームソーダ』をお召し上がりいただけると嬉しいです。


新橋芸者の心にある”資生堂パーラーの想い出”

「東をどり」の華やかな舞台に向けて日々お稽古をされている新橋芸者のみなさまに、資生堂パーラーでの想い出をお伺いしてみました。

何か大きなお勉強会が終わった後など、お姉さんや踊りのお師匠さんがごちそうして下さいました。厳しいお稽古が終わり、少しほっとして和やかなひとときを過ごしたのを思い出します。

新橋芸者になって初めて「東をどり」に出演することとなり、そのお稽古の帰り道に先輩のお姉さん方とご一緒に資生堂パーラーに寄らせていただきました。地方から上京してきて生まれて初めて資生堂パーラーに伺い、少し緊張しつつも稽古の後にいただく『アイスクリームソーダ』が大変に美味しかったことを今でも覚えております。


新橋芸者をイメージした番傘が添えられた『東をどりパフェ』にまつわる、心温まるエピソードも聞くことができました。

芸者衆は常に時間に追われているのでお稽古の合間に伺うのは難しいです。でも「東をどり」メニューの展開期間には伺うようにしています。お稽古場に『東をどりパフェ』に小さな傘が置いてあると「あ、誰か資生堂パーラーに行ったのだな」と芸者衆同士で話しています。


中には、休みの日の過ごし方と交えながら資生堂パーラーへの想いを語ってくださる方もいらっしゃいました。

休日に友人と会い、他愛のない話をしてメリハリをつけて心をリセットしています。学生の頃からの友人とはあまり会えないので、季節ごとに癒しのおやつとお手紙を送っています。春は資生堂パーラーの『春のチーズケーキ(さくら)』を送り、とても喜んでもらえました。
「東をどり」を観に来てくれる友人に『東をどりパフェ』や『新橋色のアイスクリームソーダ』のこともお話しています。私が舞台に出ている間にも、友人に思い出してもらえると嬉しいです。

新橋芸者のみなさまの資生堂パーラーでの想い出をお伺いし、現代でも新橋芸者と資生堂パーラーのご縁の深さを感じることができました。

これからも資生堂パーラーが新橋芸者のみなさまにとって、身も心も落ち着ける場所であることを願います。

第九十九回東をどりは5月24日~27日開催

普段は一見お断りと閉ざす花柳界の門が開く、年に一度の「東をどり」。
みなさまも足を運んでみてはいかがでしょうか。

「東をどり」のお稽古でお忙しいところ想いを聞かせてくださった新橋芸者のみなさまへお礼申し上げます。
ありがとうございました!

取材協力:東京新橋組合さま


それでは次回のnoteの更新も楽しみお待ちください!

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