見出し画像

「仁義なき戦い」に突入か

【ブログ更新日】2022-07-01 18:45:25

市長が、議会に対して「完全な禁じ手」を出しました。

いよいよ「仁義なき戦い」に突入したようです。

安芸高田市が設置している「市民モニター制度」の市民モニター対して、次のようなアンケートを送付しました。

議会に対する市民の評価を「見える化」することを目的としています。
意識の共有を通して、市民に市政への積極的な参加を促していく方針です。
質問は、議会基本条例が定める「議会の役割」に基づいて設けられています。

1.それぞれの議員は市民の声を幅広く聞いていると思いますか?

2.それぞれの議員は市民に情報を提供・共有していると思いますか?(1問目と同じ解答欄)

3.それぞれの議員は議員として説明責任を果たしていると思いますか?(1問目と同じ解答欄)

4.現在の議員定数(16名)についてどう思いますか。

5.自由記述

6.生年月日を教えてください。


この間、自治体の二元代表制のありようについて、しばしば指摘して来ましたが、今回は、「チェックされる側(市長)が、チェックする側(議員)を、市民を利用して一人ひとり評価する」という前代未聞の蛮行で、二元代表制の原則を破壊するものです。

議会の懐に手を突っ込んだと言う程度のものではなく、まさに「仁義なき戦い」を議会に仕掛けたと言っても過言ではありません。


議会が市長との全面対決を覚悟したら、議会は市長の提案をことごとく否決し、身動き取れなくするでしょう。

市政は、日常業務を除いて完全に止まります。

そして最大の犠牲者は市民です。

最近、ある市の同様な政争が報道されましたが、これ以上の混乱が待ち受けているでしょう。


市長はこうした事態を覚悟して行動しているのでしょうか。


一つ目の見解は、次のとおりです。

まともな市長ならこんな覚悟はしませんので、「市長はこうした事態が想定できないのでは」ということが考えられます。

市長がいつもツイートしている世界では、こうした「蛮行」がむしろ「思い切ったことをやる改革市長」と賞賛されており、彼のツイートからは、その評価を非常に気にしていることが読み取れます。

彼は、ネットの評価に目を奪われて、やっていいことと悪いことの見境が付かなくなっている、「自分が評価される、賞賛される」ためなら何をやるかわからない、極めて危険な状態にあるという判断です。


二つの見解は、次のとおりです。

彼は、こうした事態になろうと、ネットの世界で得られる「自治体改革の旗手」の称号を手に入れる優先度が格段に高いと判断しているということです。

自分の栄誉のためなら、市民の犠牲など眼中にないという判断です。

恐ろしい判断だと言えます。


三つ目の見解は、次のとおりです。

市長は、「何を言ってもやっても、議会にそこまでやる勇気はない、」と高を括っているという判断も成り立ちます。

彼は、「このままいけば、議会を飼いならして「ポチ」にしてやる」くらいの気かもしれません。

安芸高田市は独裁者を持つことになります。


いずれにしても、ここまで来ると、市長失格であることは間違いありません。

議会も市民もどうするのかが問われています。


[注]

 仁義:儒教道徳の根本理念

 仁:広く人や者を愛すること

 義:物事のよろしきを得て、正しい筋道にかなうこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?