VEEの足並みが揃った最初の一歩~「Merge」参加レポート&今後への期待

前回の記事で私が紹介した北白川かかぽさんが所属しているVTuberグループ「VEE」が、去る2/28(水)に初となるオフラインのライブイベント「Merge」を開催しました。
私も現地参加しておりましたので、遅くなりましたが簡単に参加レポートをまとめていきたいと思います。

参加経緯

私はもともとオフラインのライブイベントが大好きで、古くは東方Projectの音楽サークルのライブ、艦これの公式コンサート、最近ではウマ娘のライブなど、さまざまなライブに現地参戦してきました。
これは、「昔は地方に住んでいて参加が難しかったけど、就職して関東圏に住んでいるんだから現地で楽しめるものには積極的に現地参加したい」という想いがあったからです。
特に今回のMergeはオンライン配信がないことがわかっていたため、体験するには現地に参加するしかなく、現地参加を決めました。

売り切れのない物販、充実した展示

ライブの開催日は2/28(水)というド平日。多くの例に漏れず私も出勤日でした。諸般の事情でどうしても有給休暇の獲得が難しかった私は、不幸中の幸いというかオフィスが新宿にあったため、定時ダッシュで会場となるZepp Shinjukuへと向かいました。

私が会場に到着したのは18時ちょうどのことで、到着してすぐ物販に向かいました。
正直なところ、ペンライトの購入は難しいかと思っていたのですが、見たところ全商品に売り切れはなく、なんなら有償特典チケット付属のネームホルダーやトートバッグも残っていました。
他所のライブイベントなんかを見ていると遅い時間には品切れも目立つことがある中、売り切れないだけの在庫を確保していたというのは素直にありがたいことだと思いました。

一方で、売り切れないということはそれだけ買われていないということでもあり、少し心配にも思いました。ペンライトが確実に確保できるかわからない中で、現地参加者の中には自作ペンライトを持ち込む人がいたこと、ライブ慣れしておらずペンライトを購入しなかった人がいたこと、需要がランダムチェキに集中したことなども理由として考えられるかと思います。
ともあれ、私としては北白川かかぽのアクリルスタンドとペンライト、そして衝動買いでネームホルダーを購入して会場に入りました。

会場内には各タレントのスタンドやプロフィール紹介、学力テストの一部答案などが展示されており、それほど広いとはいいがたいホールまでの経路を埋め尽くすほどの情報量がありました。
私が特にいいなと思ったのはボックス展示で、各タレントの思い入れのある品を一定サイズの透明な箱の中に入れて展示するというものですが、タレントの人となりをより深く知ることができるという意味でとても優れた企画だったと思います。
逆にスケートボード展示はよくわかりませんでした。VEEというかVTuberのファン層(基本インドア)とはあまり噛み合っていない趣味の品だと思います。この辺はPの趣味なのか流行なのかわかりませんが、まあ予算内でやりたいことやれたならいいんじゃないでしょうか。

Zepp Shinjukuのライブホールには椅子が500脚程度あり、参加者は自由に空いている席に座ってくださいとのことでした。大規模なライブだとこうはいきませんが、これくらいの規模であればたしかにこれでいいよなという感じでした。当然ながら私がホール入りした頃には前の方の席はほとんど埋まっていて、私はなるべく前にある空席を見つけて着席しました。
スクリーン自体はフロア前面すべてというほどの広さはなく、中央に正方形に近いサイズで設置されていました。

ライブ全体の雑感

ライブは主に3Dモデルを入手済みのタレントは3Dでソロ歌唱、2Dモデルのみのタレントは3人一組で歌唱という構成になっていました。
3D組で個人的に印象に残っていたのは、3Dモデル初披露だった白粉いとさんの軽快なダンスパフォーマンスと、同じく3Dモデル初披露だった黒燿リラさんのスタイルのよさでした(どこ見てんねん)。中には秋雪こはくさんのように会場でオリ曲が発表されたものもあり、シンプルなライブではありましたが内容はかなり詰まったものとなっていました。

私が注目している北白川かかぽさんはつい先日3Dモデル獲得の目標であるチャンネル登録者数11500人を達成したばかりだったこともあって、3Dモデルはなく2Dモデルで登場。学力テスト最下位のミュウ・ガルシアさんと同5位の浮々ゆにこさんと3人で「テレキャスタービーボーイ」を歌唱していました。私は聞いたことのない曲でしたが、全員の歌声がうまく調和していて聞き心地のいい歌唱でした。
3Dモデル持ちのタレントがソロで2Dモデルのタレントが3人一組というのは、穿った見方をすれば2Dモデル組の扱いが小さいとも取られると思います。私としては、2Dモデルでもライブイベントで歌唱の機会があること自体がとてもよいことだと思っており、3Dモデル持ちのタレントを応援しにきたファンにも自身のパフォーマンスやMCトークを聞いてもらって新たなファンを獲得するひとつの機会になったのではと考えています。

印象深かったのは、ライブの立ち上がりに椅子から立ち上がらなかった人が多かったことです。なんとなくライブ慣れしていない印象を受け、最初のMCで音門るきさんに言及されていました。おそらく、VEEではじめてVTuberを知った人やライブイベントのオフライン参加がはじめてで勝手がわからなかったんだと思います。そうした新規も取り込めているというのはいいことだと思うので、次回のライブイベントではきっと最初から全力で盛り上がれることでしょう。
そして残念ながら、UO野郎はいました。ごく2~3名ほどでしたが、1人でもいれば嫌でも目立つのがUO野郎です(そもそも目立つためにやっているので当然ですが)。会場では過度な明かりのペンライトは使うなというアナウンスが繰り返しあったのですが……。このへんは本当にやめさせたいならスタッフがちゃんと目を光らせて排除に動くしかないので、そうしなかったという事実が残ったのは少し残念に思いました。

今後のVEEに対する期待

VEEの初期オーディションに合格したDev-a~Dev-gまでのタレントが揃い、Mergeというオフラインイベントを開催できたことは、VEEにとって大きな一歩でした。その記念すべき現場に立ち会うことができたことを、いちファンとして誇りに思います。

一方で、現時点でグループ内でもタレントのチャンネル登録者数には大きな差があり、学力テストやMergeを通じてVEE所属タレント全体を見るなかで、なかなか人気VTuberに迫るチャンネル登録者数や同接を確保できていないタレントがいるということも実感することになりました。
こうした未だ埋もれたままの魅力あるタレントがより多くの潜在的ファン層の目に留まるためには、VEEのタレント同士の交流はもちろんのこと、初見の興味を引く企画や外部のストリーマー・VTuberとの交流による知名度の向上も必要になってくるのではと考えています。
秋雪こはくさんが参加したVCR GTAのようなストリーマー合同イベントに多くのタレントを送り込むとか、各タレントの強みを活かした交流イベントを企画するとか。いつものゲーム実況や雑談配信をするだけでなく、そういった外向けの変化が求められるタイミングが来ているのではと……所詮は素人意見ですが。

チャンネル登録者数が1万人超えで3Dモデル獲得と聞いていますが、3Dモデル制作にかかるコストを当該タレントの活動だけで回収できるかは未知数と考えています。
3Dモデルを活用できるのはMergeのようなライブイベントやスタジオを利用した企画といったものになります。各タレントのオリジナル曲を増やしたり、今回のMergeのようなライブイベントを定期的に開催したり、スタジオを使った3Dモデル配信による企画を実施したりと、イベントやグッズによる収益の獲得を安定して実現できる体制を整えることが、今後のVEEに求められることではないでしょうか。

Mergeが終了したタイミングで、渡辺タスクPがXにて以下のようなポストを行いました。

Dev、そしてMergeという単語をGitのコマンドになぞらえて表現されています。
Git的には、masterブランチからサブブランチDevが作成され、そこにDevのタレントが次々に追加されていき、このMergeというイベントを経ることでDevブランチがmasterブランチにMergeされ、本運用を開始するといったところでしょうか(実はあまりGitを使い込んでいないので認識が誤っていたらご指摘ください)。
VEEの公式ホームページからタレント一覧を見ると、かつてはあった「#Dev-○」というタグが全タレントから消えています。

内部的にデビュー時期を示す呼称としてDev-○が使われることはあっても、外向きには何期生といった区切りのないひとりひとりのタレントとして見てほしいという意図を感じます。
このDev世代メンバーが今後の活動で一定の成果を上げて、プロジェクトを拡大すべきという経営判断になれば、追加タレントのオーディションが開催されてより大規模なVTuberグループに発展する可能性もあります。
私個人としてできることは限られますが、応援しているグループがより大きなものとなるようにできる限り応援していきたいと考えています。


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