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「海をあげる」から渡されたバトン

なんとも優しいタイトルだ。
青が基調の装丁、ページをめくるとおだやかな目次がならぶ。
ゆとりのある文字組みで、幼い娘さんの微笑ましいエピソードから始まる。
そのソフトさからは、ほっこりとおだやかな日常エッセイが始まるように思われるが、私はわずか20ページで涙が止まらなくなり、一度本を閉じた。
その後に続く本編の重さを考えれば、それは最良の選択だったと読み終えた今、思うのだが。

本文つづき