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全国に乱立する大学野球連盟は減らすべき!

 久々の日記!今回は大学野球についてです!大学野球の日本一を決める全日本大学野球選手権が6月5~11日に行われ、今年は青学大が18年ぶり5度目の優勝を飾りました!

 ちなみに同大会には全国26連盟から総勢27大学が出場したのですが

 私は以前から思うのです……

大学野球って、他の大学スポーツに比べて連盟が多過ぎな~い⁉

【大学野球の連盟は?】
 上記の通り、大学野球には全国に26もの連盟が存在します!

 全国26連盟は以下の通りです!
北海道学生野球連盟
札幌学生野球連盟
北東北大学野球連盟
仙台六大学野球連盟
南東北大学野球連盟
千葉県大学野球連盟
関甲新学生野球連盟
東京新大学野球連盟
東京六大学野球連盟
東都大学野球連盟
首都大学野球連盟
神奈川大学野球連盟
愛知大学野球連盟
東海地区大学野球連盟
北陸大学野球連盟
関西学生野球連盟
関西六大学野球連盟
阪神大学野球連盟
近畿学生野球連盟
京滋大学野球連盟
広島六大学野球連盟
中国地区大学野球連盟
四国地区大学野球連盟
九州六大学野球連盟
福岡六大学野球連盟
九州地区大学野球連盟

 以上の26連盟なのですが、この26連盟という数字は他競技に比べて圧倒的に多いのです!

【他競技の連盟は?】
 他の主要な大学スポーツの連盟はどうなっているのでしょう?では野球と同じ団体球技と比べてみましょう!

 まずはサッカー!
北海道学生サッカー連盟
東北大学サッカー連盟
関東大学サッカー連盟
北信越大学サッカー連盟
東海学生サッカー連盟
中国大学サッカー連盟
関西学生サッカー連盟
四国大学サッカー連盟
九州大学サッカー連盟

 以上の9連盟で全国を網羅しています!

 続いて男子バスケ!
北海道大学バスケット連盟
東北大学バスケット連盟
北信越大学バスケット連盟
関東大学バスケット連盟
東海学生バスケット連盟
関西学生バスケット連盟
中国大学バスケット連盟
全四国大学バスケット連盟
九州大学バスケット連盟

 こちらも全国9連盟です!(関東と関西は男女別連盟)

 ご覧のように、大学サッカーや大学バスケは全国を地域によって9連盟に分けています!大学野球の26連盟に比べると約3分の1です!

【関東地区の連盟】
 野球と他競技の連盟数で特に差が大きいのは関東です!

 まずサッカーの場合、関東の大学は全て関東大学サッカー連盟に属しています!傘下に北関東・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県の各大学連盟が下部組織として存在しますが、山梨県を含めた関東一円の大学は勝ち上がれば関東大学リーグでプレーできる構造になっています!

 続いて男子バスケの場合、やはりこちらも関東の大学は全て関東大学バスケ連盟に属しています!山梨県を含めた関東1都7県の大学が関東大学リーグの1~5部でプレーしています!

 対して大学野球はどうでしょう?関東の大学は
東京六大学野球連盟
東都大学野球連盟
千葉県大学野球連盟
東京新大学野球連盟
首都大学野球連盟
神奈川大学野球連盟
関甲新学生野球連盟

 の7連盟に分かれています!サッカーやバスケは関東一円の大学が全て1連盟に属しているのに、野球だけが7連盟に細分化されているのは不思議ですよね!

【細分化の弊害は?】
 上記の通り、大学野球は他競技に比べて連盟が細分化されているのですが、細分化自体に問題があるわけではありません。問題に感じるのは……

連盟によって格差がありすぎる!

 関東の大学野球7連盟のうち、最も優遇されているのは何と言っても東京六大学ですよね!

 まずは報道の扱いが違います!試合翌日のスポーツ紙を見ても、関東で個人成績まで載るのは東京六大学と東都連盟だけです!スコアしか載らない他の連盟とは大違いです!

 特に私学において体育会は広告塔の役割もあり、スポーツのメディア露出はどこの私大も望んでいるはずです!にもかかわらず、連盟によってメディア露出に差があっては、六大学や東都以外の大学は面白くないですよね?

 球場も優遇されています!六大学は全公式戦を神宮球場で行いますが、NPBの本拠地で全日程を開催できる連盟は六大学だけです!東都1部も以前は全試合を神宮で行っていましたが、現在は埼玉の上尾球場なども使用しています!

 また、同じ神宮開催といっても、六大学と東都では曜日が違います!六大学は基本的に土日開催ですが、東都が神宮を使えるのは基本的に平日のみ!土日と平日は集客が全然違います!在学生も卒業生も観戦しやすいのは断然土日ですよね!

 報道で優遇され、球場も優遇され、関東の連盟の中でも六大学だけが別格の扱いを受けていることは明らかです!

【なぜ六大学優遇?】
 では、六大学が優遇される理由は何なのでしょう?

 それは皆さんご承知の通り、「歴史」「伝統」ですよね!

 東京六大学は早慶に明大、法大、立大と順次加わり、1925年に東京帝国大(現・東大)が加盟し「六大学」となった現存最古の大学野球連盟です!

 しかし東大の加盟以降、加盟大学は七大学、八大学と増えていきません。つまり、1925年の東大加盟をもって締め切っちゃったわけですね!その後は「新参者は入れないよ~ん!」とばかりに門戸を閉ざしてしまったわけです。

 以降、関東の大学は東都大学連盟(1931年発足)、東京新大学連盟(1958年発足)、首都大学連盟(1964年発足)といった新規連盟を立ち上げ、加盟するしか道がなくなってしまったのです!

 こうして六大学は古参の大学だけでリーグを行うことによって、歴史と伝統を売り物にステータスを築いていくことになったのですね!

【黎明期の貢献】
 こうした伝統校に多少の優遇があることには理解もできます。

 なぜなら、日本国内で野球人気の礎を築いたのは、早慶を中心とした六大学を構成する大学チームに他ならないからです!

 ご存じの方も多いと思いますが、日本野球の草創期に人気をリードしたのは、プロではなく学生野球でした!

 日本への野球伝来は1872年とされています!その後1888年に慶大、1901年に早大が早々と野球部を創部。そして1903年には初の早慶戦が行われました!以降、明治~大正~戦前にかけて、米国からやってきた野球という新たなスポーツの人気獲得に両校が大きく寄与したわけです!

 昭和に入って1926年に職業野球(現在のNPB)が発足したのも、既に学生野球によって築かれた野球人気があったからこそでしょう!

 現在の日本において野球が国内で一、二を争う人気スポーツであることは言うまでもありません!その人気を明治から昭和初期にかけて根付かせた多大な貢献が、早慶を中心とする六大学の加盟校にはあるわけです!

 昭和に入って日本国内に野球人気がすっかり定着してから創部したような後発の大学は、言わば伝統校が育てたコンテンツに後から便乗したようなものですから、先駆者である大学に優遇があるのもうなずけます!

【サッカーの場合は?】
 一方で、その先駆者の貢献を理由とする優遇が、他競技に比べて大き過ぎるのでは?という気もします!

 ではサッカーの場合を見てみましょう!サッカーの日本一を決める天皇杯は1921年にスタートしましたが、大学チームで初めて決勝へ進出したのは1925年準優勝の東京帝国大(現・東大)です!

 東大は1952年に始まった全日本大学選手権(インカレ)の初代王者でもあり、まさに日本の大学サッカーの草創期をリードした存在だったのです!

 そんな東大サッカー部の現在地は、いったいどうなっているのでしょう?

 実は……現在は下部リーグに甘んじています(泣)

 東大サッカー部は関東大学連盟の発足当初こそ1部リーグの一員としてスタートしたものの、1956年を最後に2部へ降格。さらには1977年限りで関東大学リーグからも陥落し、現在は下部の東京都大学リーグに所属しています。

 ちなみに東大が1952年の第1回インカレを制した翌1953年、第2回大会を制したのは立大でした!その立大サッカー部の現状はと言いますと……こちらも東大と同様、関東大学1部の座を維持できていません(泣)1971年を最後に1部から姿を消し、以降は同2部と東京都大学リーグを行ったり来たりの繰り返しに。そして現在は関東2部に名を連ねています。

【バスケの場合は?】
 続いて男子バスケも見てみましょう!

 バスケの日本伝来は1908年のことですが、国内でバスケの組織が最初に結成されたのは1924年の全日本学生籠球連合だそうです!日本バスケットボール協会の前身である大日本籠球協会の設立が1930年ですから、日本協会より先に学生連合が誕生したんですね!野球と同様、バスケも黎明期は大学がリードしていたわけです!

 この全日本学生籠球連合の発足メンバーは早大・立大・東京商科大(現・一橋大)の3校!この3大学が日本バスケ界のパイオニアと言えるでしょう!

 ではこの3大学の現在地はどうなっているのでしょう?

 まず立大。天皇杯全日本選手権では1925年の第4回大会で大学チームとして初めて頂点に立ち、大学チーム最多の天皇杯優勝7回を数える名門です!インカレも6度の日本一に立っています!

 そして立大が天皇杯を初制覇した第4回大会で、準優勝したのが一橋大の前身・東京商科大です!その後1928年第7回大会、1930年第9回大会と2度の日本一に輝いています!

 その両大学はと言いますと……現在は関東大学リーグの3部に甘んじています(泣)学生連合の発足メンバーで同1部にとどまるのは早大のみです!

 そうなんです!野球以外の競技では黎明期に活躍した学校であっても、トップリーグを維持できる保証はないのです!後発の大学と同条件で扱われ、成績が振るわなければ降格を免れないのです!

 それに引き換え、大学野球はどうでしょう?早慶ら古参は六大学という降格のない世界で守られ続けています!メディア露出の面でも、日程や会場の面でも、伝統を理由に恒久的に優遇されています!後発の大学と同条件で争わなければならない他競技に比べると、伝統を理由にした優遇が過剰ではないかと思うのです!

【古参優遇の弊害】
 古参が過剰に優遇されることによって、弊害は確実にあると思います。

 それは、後発の大学がどんなに努力しても、越えられない「壁」が存在するということです!

 まずは全日本大学野球選手権の優勝回数上位をご覧ください!
1位=法大(8回)
2位=明大・駒大(6回)
4位=早大・亜大・青学大(5回)
7位=立大・慶大・近大・東洋大・東海大(4回)

 最多優勝は六大学所属の法大ですが、東都所属の駒大は早慶や立大を優勝回数で上回ります!亜大・青学大も立大・慶大より優勝回数が上です!さらに言えば首都連盟所属の東海大は、東大が一度もたどり着けない日本一の座に4度も就いています!実績で六大学のチームを上回る大学はこんなにもあるわけです!

 にもかかわらず!駒大ら東都勢はいくら六大学勢を上回っても、土日の神宮でプレーできるようにはならないのです!東海大は何度日本一に立っても、六大学のように神宮でリーグ戦を行えるようにもならなければ、スポーツ紙に個人成績が載るようにもならないのです!こうした古参の優遇が永遠に続くようでは、後発組の努力が報われず、気の毒に思うのです!

【連盟を見直そう!】
 では他の大学スポーツと同じように、古参も新興勢力も同条件で競えるようにするにはどうしたら良いのでしょう?

 そんなの簡単です!

他競技と同様に、野球も関東大学連盟にすればイイじゃんよ~!

 そうですよ!連盟が細分化している状況をやめて、1地区1連盟にすれば良いのです!

 現在関東地区に乱立する
東京六大学野球連盟(6校)
東都大学野球連盟(22校)
千葉県大学野球連盟(17校)
東京新大学野球連盟(23校)
首都大学野球連盟(16校)
神奈川大学野球連盟(12校)

 そして関甲新学生野球連盟(19校)のうち関東地区の14校を加えた7連盟110校がひとつの「関東大学野球連盟」でしのぎを削ればイイのです!

 1888年創部の慶大も、2019年首都連盟加盟の日本ウェルネススポーツ大も、同じ条件で競い合えばイイのです!1部リーグから下部リーグまで作り、昇降格を争えばイイのです!

【関東以外も同様に!】
 ここまで関東地区を例に話を進めましたが、他地区も同じです!

 関東以外でも、同地区内に複数の連盟が乱立する地域を数多く見掛けます。

 しかも各連盟の加盟校数には大きなバラつきがあります!○○六大学を名乗り6校で締め切っている連盟もあれば、2桁の大学が2部制や3部制などで争っている連盟もあります。全国的に見ても、加盟校の多い連盟と少ない連盟に二極化しています!

 そして加盟校数の多少にかかわらず、各連盟に付与された全日本大学選手権の出場枠は1枠です(九州地区大学連盟のみ2枠)。加盟校の多い連盟と少ない連盟では、全国切符の「1票の格差」が非常に大きいわけです!関東地区に限らず、こうした連盟間の不公平感は全国に存在するのが実情なんですよね!

 そこで関東以外も含め全国を他競技に倣って1地区1連盟にまとめ、加盟校数に応じて全国切符の枠を割り振った方が公平になると思うのです!

 では各地区の大学野球連盟を、1地区1連盟にまとめてみましょう!

北海道大学野球連盟
北海道学生野球連盟(11校)
札幌学生野球連盟(18校)
2連盟合計29校

東北大学野球連盟
北東北大学野球連盟(16校)
仙台六大学野球連盟(6校)
南東北大学野球連盟(6校)
3連盟合計28校

関東大学野球連盟
東京六大学野球連盟(6校)
東都大学野球連盟(22校)
千葉県大学野球連盟(17校)
東京新大学野球連盟(23校)
首都大学野球連盟(16校)
神奈川大学野球連盟(12校)
関甲新学生野球連盟(関東地区14校)
7連盟合計110校

北信越大学野球連盟
北陸大学野球連盟(12校)
関甲新学生野球連盟(新潟・長野の5校)
2連盟合計17校

東海大学野球連盟
愛知大学野球連盟(26校)
東海地区大学野球連盟(20校)
2連盟合計46校

関西大学野球連盟
関西学生野球連盟(6校)
関西六大学野球連盟(6校)
阪神大学野球連盟(18校)
近畿学生野球連盟(18校)
京滋大学野球連盟(12校)
5連盟合計60校

中国大学野球連盟
広島六大学野球連盟(6校)
中国地区大学野球連盟(19校)
2連盟合計25校

四国大学野球連盟
四国地区大学野球連盟(12校)
1連盟12校

九州大学野球連盟
九州六大学野球連盟(6校)
福岡六大学野球連盟(6校)
九州地区大学野球連盟(31校)
3連盟合計43校

 こうして1地区1連盟にすれば、他競技と同様に全国を9連盟で網羅できます!全日本大学選手権の出場枠も、各地区の加盟校数に応じて割り振ればイイじゃないですか!現行通り27校出場なら、北海道2・東北2・関東8・北信越1・東海3・関西5・中国2・四国1・九州3といったところでしょう!

 そしてサッカーやバスケなどと同じ要領で、関東連盟は上位8校、関西連盟は上位5校……と付与された枠数に応じて上位校が全国切符を得れば良いでしょう!これなら現行より公平ではないでしょうか?

もう歴史のある大学や連盟だけが優遇される時代は終わりにしよう!

新規加盟を締め切って「○○六大学」を名乗る連盟ばかりが得をする状況も終わりにしよう!

 他のスポーツにできるんだから、野球にだってできますよね!

と素人ジョシは思うのでした!

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