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練習試合込みはNO!「公式戦限定の高校通算本塁打」オフィシャル化のためのフローとは⁉

 今回は高校野球の話です!全国高校野球選手権夏の甲子園が8月6日から開幕しますね!7月までは甲子園出場を懸けた地方大会が行われ、30日に全49代表が出そろったところです!

 さてさて!今年の地方大会で、実に気になる選手を発見しました!それは……

鹿児島城西の明瀬諒介内野手です!

 今秋のドラフト候補として注目を浴びる右の大砲です!投手としてもMAX152キロを誇る二刀流ではありますが、スカウトからは打者として高く評価されているとのこと!7月1日の鹿児島大会開幕の段階では、高校通算49本塁打と報じられていました!

 一方で、一部のメディアでは「高校通算本塁打の正確な本数は不明」との報道もあるんですね!

 その理由は……

「この春から数えるのをやめた」

 というのです!ええ~っ⁉数えるのをやめちゃったの~⁉

 練習試合で柵越えが次々出るから、50本を超えたあたりで面倒になって数えるのをやめちゃったという話らしいのです!50本あたりでカウントをやめたから、夏の大会前に通算49本としているのも便宜上の数字なのでしょう!

 いいですねえ~!高校通算本塁打なんて数えない!小さなことは気にしない!実に豪快でイイじゃないですか~!この話を聞いて、一気にファンになりました!

 実は私、ず~っと前から疑問に思っていたのです!

高校通算本塁打って意味あるの~⁉

【高校通算本塁打の価値って?】
 高校通算本塁打って、以前からさまざまなスポーツメディアが取り上げていますよね!

 でも、ご存じの方も多いと思いますが、この高校通算本塁打ってみんな「練習試合も込み」なんですよね!公式戦だけの本数じゃなくって、練習試合など非公式の対外試合で放った本塁打も含まれているわけです!

練習試合も込みの記録なんて、意味あるの~⁉

 世の中のスポーツの記録で、練習試合の成績まで含むものなんて、他にありますか⁉高校通算本塁打以外に聞いたことないですよね⁉

 そりゃあ~公式戦だけの本数よりも、練習試合の分まで足せば本数が増えて見栄えはいいでしょうけど~。そうは言っても、練習試合の本数まで足して水増しするっておかしな話ですよねえ~⁉

【プロやMLBでは?】
 じゃあですよ?NPBの最多本塁打は、言わずと知れた王貞治さんの868本です!この868本に、オープン戦の本数を足したら何本になるのでしょう?誰も知らないですよね?オープン戦も含めた本塁打数なんて聞いたことないですよね!

 じゃあですよ?日本人の通算最多安打はイチロー選手の日米通算4367安打です!ここにオープン戦の安打数も加えると通算何安打になるのでしょう?そんな通算成績、見たことないですよね?当のイチロー選手だってオープン戦の安打数まで加算して水増ししてもらいたくはないでしょう!

 そのイチロー選手は2016年に日米通算4257安打を放ち、ピート・ローズが持つMLB通算最多記録の4256安打を超えました!日米通算ではありますが、MLBの記録を上回ったわけです!

 その際に、抜かれたローズはこんなコメントを発しました!

「イチローが日本で打った安打まで通算記録に入れるのなら、私がマイナーリーグで打った安打(427本)も通算安打記録に含めるべきだ!」

 この発言、どう思います~?どうにもこうにもナンセンスですよね!抜かれたことを認めたくないからって、MLBの安打数にマイナーの数も加算しろ!なんて。ナンセンスにも程があります!

 でもね?コレって高校通算本塁打も同じじゃないですか~?

 高校通算本塁打に非公式戦の本数までカウントするのって、ローズが言っていることと何ら変わらないですよね?MLBの安打数にマイナーの安打数を加算するのも、高校通算本塁打に非公式戦の本数を加算するも同様にナンセンスですよね!

【非公式戦込みはナンセンス】
 そう!高校通算本塁打に非公式戦の本数が含まれているのはナンセンスです!やっぱり公式戦限定でカウントすべきでしょう!

公式戦限定の高校通算本塁打ランキングをオフィシャル化しよう~!

 とは言うものの、全国の高校野球の全公式戦から個人成績を精査するのは至難の業です!なにせ試合数が物凄い数ですからね!

【高校野球の公式戦とは】
 ちなみに高校野球で「公式戦」に該当する大会はどんなものがあるのでしょう?

 高校野球の公式戦を春から順に紹介すると、以下の通りです!
❶全国選抜大会
❷春季大会
❸全国選手権
❹秋季大会
❺国体
❻神宮大会

 まず❶の全国選抜大会は春の甲子園ですね!カタカナで「センバツ」と表記した方がピンとくるかもしれません!例年は32校、5年に1度の記念大会は34校が出場します!

 ❷の春季大会は甲子園につながる大会ではありません。しかし、ほとんどの都道府県では春季大会の上位校に夏の大会のシード権が与えられるため、夏を有利に戦うためにも非常に重要な大会となります!

 ❸の全国選手権が最も盛り上がる夏の大会ですね!全国切符を懸けた地方大会から、甲子園で開催される全国大会まで、日本中の高校がトーナメント形式で戦います!3年生にとっては高校最後の大会となります!

 3年生が夏の大会限りで引退すると、1・2年生による新チームは❹の秋季大会で初の公式戦を迎えます!勝ち進んだ学校は翌春センバツの出場校候補となるため、実質的にはセンバツの予選のような位置づけとなっています!

 ❺の国体は夏の甲子園の上位校から選ばれた12校が出場します!開催地の学校も選ばれるなど、出場校の選考には地域性も考慮されます!

 ❻の神宮大会は秋季大会でブロック大会を制した10校が神宮球場でトーナメント戦を行います。優勝校のブロックには「神宮枠」として、翌春センバツの枠が1枠追加されます!

 以上が1年間に開催される高校野球の公式戦になります!結構な大会数ですよねえ~!

【1年間の試合数って?】
 では、これらの大会を全て合わせると、全国の公式戦は1年間に何試合行われることになるのでしょう⁉

 まず夏の大会を見てみましょう!今年の全国高校選手権は、全国で3486チームがエントリーしました。この3486チームがトーナメント戦を戦うわけですから、地方大会から甲子園を通じて全部で3485試合が行われるわけです!

 夏の大会に出場したチームのほとんどは春季大会や秋季大会にも出場するので、1年間に行われる全公式戦はざっくり計算して夏の試合数の約3倍と考えてよいでしょう!そうなると、全国で1年間に開催される公式戦の試合数は、概算で…

1万試合!

 うひゃあ~!高校野球って年間1万試合も行われているんですねえ~!そりゃあ~3000以上のチームが春・夏・秋と3季の大会に出場するわけですから、おのずとそれだけの試合数になりますよねえ~!

【従来のカウント方法は?】
 この年間1万試合も行われる公式戦を全て精査して、公式戦限定の高校通算本塁打を算出したいところですが…。しかし1万試合ともなると、高野連がこれだけの試合数の個人記録を管理するのはちょっと難しいですよねえ~。

 しかしですよ?これまで高校通算本塁打は、非公式戦も込みでカウントされていますよね?それが公式戦限定になれば数える試合数は劇的に減るわけですから、公式戦だけの本数をカウントする方が従来に比べて容易になるはずですよね!

 そもそも、従来の非公式戦も込みの高校通算本塁打を、どうやってカウントしていたのでしょう?

 ご存じの方も多いと思いますが、単なる「自己申告」なんですよね!

 公式戦にせよ非公式戦にせよ、各校とも自校の対外試合のスコアは全てマネジャーが記録しています!それを元に、各打者が自チームで独自に数えている本数を「オレは高校通算○本塁打だ!」と名乗っているだけなんですよね!つまりは自称です!

【公式戦限定の記録化を!】
 ということはですよ?自分の全対外試合の本塁打数が分かるということは、自分の公式戦限定の本塁打数だって把握できているということですよね!

 そこで提案です!公式戦限定の通算本塁打数を高野連だけで調べるのは困難です!しかし、自己申告と組み合わせるかたちにすれば可能になるのではないでしょうか⁉

 私が考えた「公式戦限定の高校通算本塁打記録を管理するためのフロー」は以下の通りです!

まず公式戦限定で通算本塁打が10本を超えた選手は、各都道府県の高野連に申告。
↓↓↓
申告を受けた各都道府県の高野連は、当該選手の公式戦本塁打を1年の春季大会まで遡って全て確認。申告後の公式戦本塁打は高野連でカウントする。
↓↓↓
該当選手の公式戦本塁打数は各都道府県から日本高野連へ報告。日本高野連が全国からの報告を受けてランキングを作成する。

 というのはどうでしょう⁉これなら高野連に大きな負担が生じることなく、ランキング化が可能になるのではないでしょうか⁉

【負担軽減の理由】
 この方法であれば高野連の負担を軽減できる理由は以下の通りです!

❶まず前提として、公式戦限定の高校通算本塁打が高校3年間で10本に到達できる選手はそんなに多くないはずです!おそらく県内に100チームあるような県でも、1学年に10人いるかどうかというところでしょう!

 ちなみに現在の高校通算最多本塁打は花巻東(岩手)・佐々木麟太郎内野手(3年)の140本とされていますが、そんな佐々木選手ですら公式戦に限れば通算18発です!公式戦で10本を放つことがいかに難しいことなのか分かると思います!

❷そして、公式戦限定の本塁打が2桁に到達するのは、普通に考えれば早くても2年生になってからでしょう!1年生のうちに2桁に乗る選手は滅多にいません!2年生以降だけのカウントであれば、3年の夏に引退するまで実質1年程度の集計です!

 ちなみに佐々木麟太郎選手が公式戦通算10号を放ったのは1年秋の東北大会でした!高校通算歴代1位の佐々木選手ですら10号到達が1年の秋まで掛かるわけですから、ほとんどの選手は2年になってからの到達になるはずです!

 高野連が集計を請け負うのは各学年10人前後で、最後の1年程度だけ。それぐらいの労力であれば、各都道府県の高野連にとっても過度な負担にはならずに済むのではないでしょうか!この方法ならきっと可能なはずです!

 高野連の偉い方々!いかがでしょう~⁉

 自己申告+高野連のハイブリッドで、ぜひとも公式戦限定の高校通算本塁打ランキングをオフィシャル化しよう~!

と、素人ジョシは思うのでした!

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