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7/31【映画/プラダを着た悪魔】今の時代プラダとか普通にダサい…21世紀、『ブランド』が売れない時代になった。映画を肴に、その理由を自分なりにつらつら述べる…毒舌映画評?!

ここ数日な~んとなく…映画ばっかり観てまして、それで…やっぱり、
な~んとなく、で…映画をサカナに、ちょいといろいろ語ってみたくなりました。酔狂でココロ優しいお方、暫しお付き合いくださいまし。
こっからご注意。↓

さて。アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ主演の【プラダを着た悪魔】が、今回のお題。

イラスト上手い。

「プラダ」ってデザイナーの名前がタイトルに付いてる辺りで察せるでしょうが、ファッション業界の話です。ファッション雑誌の本社が物語の舞台。
検索して出て来た画像がこれ。「いかにも」って感じ。↓

わたし自身20代の10年間は、ずっと服屋の売り子してました。
ですので……この映画の空気感と言いますか……それが、そこはかとなく懐かしく。親しみを覚えてしまいます。

アン・ハサウェイ演じる主役はジャーナリスト志望の男勝りで硬派なタイプで、おしゃれとは無縁。
ゆえに出社時の服装をして、同僚から「今からダサいスカート大会に出席
するつもり?」なーんて皮肉を頂戴してしまう。

……しかし、ダサいスカート大会って。さすがにヒドすぎる。言い過ぎだ。

この人にだけは言い過ぎではない。
ださい芸人ナンバーワンおめでとうございます。

それもあってか序盤のほうでは、ファッション雑誌で働く同僚女性たちが、仕返しとばかりにコキ下される。
「あの気取り腐ったコツコツどもめ!」という具合に。
いわく、大理石の床をピンヒールでコツコツ歩くからコツコツなんだそうで。
このコツコツってあだ名が、またなんとも秀逸で。
雑誌のモデルと同じように厚化粧で、服から髪から爪から細々気を配って飾り立て、そしてモデルよろしく皆笑わない。笑顔のない仕事場。
笑顔がないというよりは、笑顔が似合わない。そんな空気。
常にピリピリしてる。緊張してる。正しく「コツコツ」ステンレスのよう。

あああーー懐かしい (´∀`)
これぞ古巣やぁー……

などと言えば、病んでんのか?って、突っ込みを食らいかねないが…

業界全体にはびこってた…なんとも言えない変テコな空気感を、メリル・ストリープ演じる鬼上司が体現してる。血の通わない、心の通わない。施設の設備や服だの宝石だの香水だのは、やたらに豪華そうできらきらしてて。

そして若き日の自分自身もまた、コツコツ女の一人なのだった。
普通に鬼上司に仕えてました。

懐かしいねぇ。アン・ハサウェイも映画でやってた事は同じですがな。

しかし映画なので、非現実なサクセスストーリィが展開される…
ほいほい都合よく登場する男たちに勝手に手助けされゴージャスゥ~な女へと脱皮を遂げ…出世も順調にしていく…↓

で、ですよ。


↑の…「変身後」の、主役のお嬢ちゃんを映像で眺めてて…

あれ?なんか…

21世紀の今の感覚だと……ダサくない?

って、わたしゃ唐突に思ったんでした。例えば、作中のこれ。↓

しゃぬる。しゃぬるだ。ぬるぬるしとる。うん。ださい。どう見ても。
気のせいじゃない。

こういうハイブランドの主な客層って、推定でおよそ60代前後の筈。
つまり、おばあちゃん向けの服なわけ。しかも、とびきりお金持ちの。
それはある意味、「厚化粧」のための服と言える。
化粧の厚い顧客のために、デザイナーが意匠を凝らした服。
それを映画ではかっこつけて、「シック」だのとのたまってたが、単に地味なだけだろーがーと、突っ込み入れて観てました。
すっぴんか薄化粧で十二分に美しい若い娘が、60代ばりの厚化粧をしないと、連中が言うところの「シック」にはマッチしない。不条理極まりない。

そうは言うが、素材もデザインも一流ではある。
映画に「美術品以上のアート」という台詞があったが、全くもって同意。
ゆえ適切に着こなすには、「人間としての熟成の度合い、人生経験をもってしての練度」が要る……小娘の出る幕はない。

まぁ20世紀のこの時代、若い娘たちがこぞって金持ちバーサンのコスプレをしていたって事!と…言ってしまうのは言い過ぎだろか?ヒドい?

でもねぇ、こういう映画をみるとしみじみ、なんて「もったいない」時代だったんだろうって。
化粧は肌の老化と不妊の原因である…

わざわざ高い金払って、似合いもしない服着て肌をダメにして?不妊にもなって?服や化粧品のために、好きでもない男に媚びを売る娘も世界中に
たんといると来たもんだ。

https://www.youtube.com/watch?v=PIrBE2_Vf5E

もったいなかったねぇ。もう止めようねぇって言いたくなった。

そもそも、デザイナーズブランドって昔から好きじゃなかった。
「形」が決まってしまってるから。デザイナーが完璧に仕上げちゃった完成品を、「面白い」って思えないから。
完成品に合わせて、髪をセットして化粧して……靴やバッグを選んで?
それが「おしゃれ」だと言うなら、わたしにとってはクソでしかない。
クソとは退屈って事。
自分の脳みそ使わずに服を着て、その何が面白いのだ?
翻って安い服は面白くて刺激的で、最高。中国製、優秀。
たくさんの「要らない服」の山をかき分けかき分けして、「絶対必要な一枚」をみつけられた時の無上の喜び…!!知ってしまうと、絶対癖になる。

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