喫茶店でぼんやり
僕はしょっちゅう喫茶店に行く。
1回あたりの滞在時間はそれほど長い方ではないと思う。
それでも家と会社以外で一番長い時間を過ごしているのは、喫茶店かもしれない。
旅先でも好きな雰囲気の店を見かけると、ついふらっと吸い込まれてしまう。
おかげでどこに旅をしても、だいたいその町の喫茶店の思い出がある。
こんな僕だがコーヒー通ではない。
なぜなら僕はどのコーヒーを飲んでも、それはそれでおいしいと感じるからだ。
行きつけの喫茶店のマスターがとてもフレンドリーな方で、いつもコーヒーについての話をたくさん聞かせてくださったり、試飲だと言っては様々なコーヒーを飲ませてくださる。
毎度拙い感想しか言えず情けない気持ちになるのだが、そのおかげでコーヒーという飲み物の味の幅広さを知れたと思う。
しかし僕にとっては、やっぱりそのどれもがそれぞれに別物としておいしいのだ。
もちろん多少はこちらのほうが好みだなとは思うこともあるけれど。
そんな恵まれた鈍感な舌を持つ僕は、
どの店に行ってもだいたいその店のブレンドのコーヒーを頼む。
そしてそれを飲んで、ほっと一息をつく。
コーヒーは好きだ。
でも僕は、
店内に漂うコーヒーの香りに包まれながら、
コーヒーを淹れる音や、流れる音楽を聴きつつ、
コーヒーを飲みただただぼんやりと過ごすその時間が好きなのだと思う。
ああ、これを書いていたらまた喫茶店に行きたくなってきた。
喫茶店行こう。
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