超訳 二水遺稿〜1曲目「はじまりはいつも愛」
BGM オフコース「時に愛は」
漢詩人大橋二水の死後出版された「二水遺稿」を読んでいる。
読みながら絵を描きながらタバコを吸いながら酒を飲んで音楽を聴く。そうやって皆さんが二水の世界に僕と一緒にドップリと浸かって頂ければ幸い。さあさ、オフコースの「時に愛は」をかけて!
小田さんの透明な、はじまりは〜は聴こえてきたところで。
漢詩は教養であるが、一方で抒情でもあろう。抒情は、人間だろう。センチメンタリズムであり、優しさであり、弱さであり。
記念すべき第一回目の漢詩を何にしようか、随分考えたのだけれど、やはり、僕は人間がすごく愛おしいので、この漢詩を選んだ。
晩春偶成
日恬風又静 閑座小園中
謝客非他意 只恐踏落紅
(超訳)
日は穏やかに風は静かだ。
僕はただ一人、この小さな僕の世界に、黙って座っている。
誰にも会わないのには、大した理由なんかない。
ただ恐れる。
僕のこの小さな僕の世界の一日が崩れるのが。
地面に散り落ちた紅い花が見るも無惨に踏み散らされるように。
心が。
音楽が流れている。
「あなたは僕のことを信じることに決めて、ただ黙ってなつかしく僕のことを見てる」(オフコース 時に愛は)
そして、僕は最初の絵を描いた。
Painter kuro
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