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ある猫の死とお手紙 

17歳と2か月でお空に旅立った愛する猫へのお手紙です。

みつきちゃんへ

2007年9月。
お月様がきれいな晩にママはみつきちゃんと出会いました。
ママはその時、会社都合でお仕事を辞めることになり途方に暮れて公園で散歩してたの。

不安に押しつぶされそうになりながらお空見上げると、細い三日月がお空にあって綺麗だなあって思いながら歩く帰り道に、白い可愛い子猫がおうちの前にちょこんとお座りしてたの。それがみつきちゃんでした。
ママは見た瞬間すぐ好きになり、おうちに連れて帰りました。

お月様が本当に綺麗な日に出会ったのでお名前を【みつき(美月)ちゃん】にしました。

みつきちゃんが可愛すぎて、ママは色んなお名前で呼びました。
みーちゃん、みーちゅ、みーももちゃん、モモちゃん、あかたん、あかぼう、みーもちゃん。

みつきちゃんは本当に綺麗な猫ちゃん、完璧に真っ白な毛並み、ピンクのお耳、ピンクのお鼻、薄みどり色のお目めに、かわいいふぐふぐ、長いお手て、ピンクのつややかな肉球、長いあんよ、つるつるのいいぽんぽん(お腹)、長くて立派な尻尾、かわいいおしり、かわいい後ろ姿、どの角度から見ても最高にかわいくて、ママはみつきちゃんを見ては楽しい気持ちになりはしゃいでました。

おトイレなんか一度も教えてないのに赤ちゃん猫の時からちゃんとおトイレを一人で覚えて、ごはんの好き嫌いもなく、何でも食べてくれてる。
ちょっとお家を空けてもちゃんとお上手に安全にお留守番しててくれて、本当に出来過ぎた超いい猫ちゃん。

みーちゃんはママの誇りなの。

抱っこはあんまり好きじゃなくて、ママが好きーって言いながらみーちゃんに駆け寄るとよく逃げて行ったけど、冬はママとお布団抱っこしてくれるし、おヒザにもたまに来てくれるし、ママがパソコンずっとやってる時に、気づくと傍に座って何とも言えない可愛い表情でこっちをじーーっと見つめてくれてたね。パソコンばっかり見ててお仕事ばっかりしててごめんね。

最期、あんなに急だと思わなくてね。
みつきは4日前までちゅーる食べてくれて、おむつは3日だけ、最後の日の朝までお水飲んでたからママまさかその日だとは分からなかったの。

最後にもっとお顔を見つめてお手てをぎゅってしてたかった。
いつもの、お目めを手で塞いでいないいないば~とか、高い高い~とか、あくしゅ~とか一杯やっておけば良かった。

でも、ママはお出かけしてる時も、お仕事してる時もみーちゃんが大好きだったの。いつも大好きで愛していたの。

みーちゃんが枕元でゴロゴロしながら可愛い顔して寝んねしてくれたり、まだ寝てるママのお口にペロっとチューしてくれる時はもうメロメロ。
たまに、舌をしまい忘れてペロっとあっかんべの表情の時は可愛すぎてママは毎回悶絶したの。可愛すぎて全身で愛してたの。
ブラシはあまり好きじゃなくて、取れた毛玉を見せると何故かシャー―って怒りながら猫パンチしてくる姿も可愛すぎて、毎回大笑いしてたの。

ママはひとり暮らしだけど、みーちゃんがいると楽しくて、ママは笑顔で幸せな気分になれたの。

最後の1か月はお口の口内炎が痛くて、ごはん食べづらくなってごめんね。
ママがもっと早くケアしてあげれば良かったの。
最後の2週間であんよがグラグラになっても、おトイレまで自分で歩いていって、1週間前はベッドからベランダに飛び降りてお外に出ようとして。
ママびっくりしたよ。本当にすごい猫。

ママはみーちゃんが好き過ぎて、色んなお歌をみーちゃんの替え歌にして歌ってたの。最期の夜も、キッチンでみーちゃんの新曲を歌ってたら、もう頭を上げるのもやっとの状態なのに、お顔をこっちに向けてニコっとした表情でこっち見ててくれたよね。クッションベッドでクルってお腹見せようと、おどけたご機嫌ポーズをしようとしてくれてたね。

みーちゃんとママは世界一仲良しだったね。
みーちゃんのお家にはママしかいないし、みーちゃんは人見知りだからママ以外には慣れなかったから、みーちゃんの世界にはママしかいなかったよね。

みーちゃんが好き過ぎて、この形(=猫なら何でも)全部好きになっちゃったの。猫ちゃんが大好き、猫ちゃんが大好きなの。

みつきちゃん、

ママの子になってくれて本当にありがとう。
ママのところに来てくれて本当にありがとう。
365日可愛くて本当にありがとう。
17年と2か月も一緒にいてくれてありがとう。

これからも大好き。
ずっと好き。
愛してる。

2024年7月5日


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