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構造計算と壁量計算は違うよ

建築士であっても、間違えて表現することがあります。木造2階建ての場合、年間かなりの数が施工されることもあり、審査の迅速化など様々な理由で、構造計算されていません。法的には、4号特例といって、木造2階建て等の4号建物は、構造計算を省略しても良いことになっています。ただ、それでは建物の最低限の強度すら確認できないということで、「簡易な方法」で建物の強度を確認することになっています。それが壁量計算です。しかし審査が省略されていたこともあり、本当にすべての建物が壁量計算されていたか?怪しいところです。そして簡易な方法なのできちんとした耐震性が確保されているとは言いがたい建物も多く存在します。


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ちなみに、木造2階建ての場合、現在では壁量計算だけでは駄目で、金物の検討(N値計算等)や、バランスの検討(4分割法等)が必要になっています。これらがきちんと行われていれば、最低限の性能はあると思われるのですが、それで満足されるかどうか・・・は建築主次第です。これらをきちんと行っても構造計算された建物の信頼性に比べれば落ちますし、更に耐震性を上げた、耐震等級2や3などもある時代に、いささか時代遅れな感じもします。

建物の地震に対する強さを上げるには、壁を多くし、バランス良く、シンプルな形状にするのが良いのです。そして構造計算で合理的に地震に対して強い建物として設計するのが一番です。そのために追加される費用は、実はそれほど高くはありません。木造2階建て住宅をこれから考えている方は、ぜひ、構造計算ありで、設計してもらいましょう。


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