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はじめてのHOUSE-ST1 第一回 高さ関係

 今回は、入力するときに躓く高さ関係の初期設定について解説します。設計していて高さを変更することは多くあると思いますが、矛盾があっては正しく計算されません。ここを正確に乗り越えましょう。HOUSE-ST1を起動し建物概要をクリックしてください。

こんな感じのダイアログです。雑然としていて見にくいですが、すぐに慣れます。


階高ベースの高さと軒高ベースの高さ

 入力する前に高さを上記のように整理しましょう。寸法線の左側は、階高ベースの各高さです。意匠ではお馴染みですね。床高間を明記します。構造階高もこの通りなのですが、柱の長さなどは違います。床厚さを補正する必要があります。そこで右側の寸法です。梁の高さベースで各高さを表現します。今回の床厚は、24㎜合板(根太レス)下地に、12㎜のフローリングを貼る仕様なので、合計36㎜厚さがあります。そのぶんを引いて軒高ベースにします。この高さをHOUSE-ST1に入力します。このあたりの仕様は構造計算ソフト毎に異なり、kizukuriでは階高ベースで入力し、床厚を後で補正しますのでHOUSE-ST1とは逆になります。

 最高高さと軒高も入れた方が良いのですが、HOUSE-ST1は軒高さが、上記でだした高さの合計と間違っていても指摘しません。よって、上のように最高高さだけ入力し、軒高は自動計算とし、計算後にチェックした方が良いでしょう。構造計算ソフトは入力したとおりに計算し、決してヒューマンエラーを自動で補正はしてくれません。

今回の入力例
基礎まわりの高さ

 では、各階の高さを入力してみましょう。まずは土台天端高さ。これは、言葉通りGLから土台の高さです。上図の場合、基礎が400㎜,基礎パッキンが20㎜、土台が105㎜なので、合計525㎜です。FLから求める場合、1階FL561㎜から床厚36㎜を引いた525㎜でも良いです(同じですね)。㎜と㎝を間違えないように入力しましょう。

 次に横架材床面間高さを入力します。これは床厚ですので、構造用合板24mm+フローリング12mmの36mmです。㎜と㎝を間違えないように入力しましょう。

 最後に横架材天端間高さを入力します。階高ではなく軒高ベースで入力するので、寸法の右側の数値となります。意外と計算ミスで合計があわなかったりするので注意が必要です。

 平均梁せいは、標準では18㎝が指定されています。横架材間のうちのり寸法や、柱の長さを自動計算するために使います。私は15㎝くらいの場合が多いです。

 慣れないと間違えます。過去の図面などでトレーニングを重ねて、何も見なくても入力を間違えなくなるまで頑張ってみてください。また最初のうちは、構造計算をしたあとに、高さ関係は必ず計算書でチェックして見てください。凡ミスで恐ろしいことになっていることもありますので。熟練していてもミスはあります。今のうちに必ずチェックする癖をつけてくださいね。

第二回はこちら!!


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