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古い木造アパートの問題点と利点

 木造のアパートも結構耐震診断してきました。理由は様々。住んでいる方からの要望や、リフォームの前の調査とか、アパートの一戸建て転用とか・・・。驚くような理由もありますね・・・。

 さて、古い木造アパートの問題点は様々です。現在の法律に適合していないのはもちろんですが、主に防火の問題があります。

 アパートは多数の住人がいるので、お隣さんに迷惑をかける行為は厳禁ですが、音などは壁を通して伝わってしまいます。防火の観点も含め界壁というものがあります。レオパレスの問題でも注目されましたが、木造アパートでも普通にあります。古いアパートだからない、ということはなく、最近も昭和33年のアパートをやりましたが、界壁はありました。音と火災の問題を少しでも軽減したいのなら、ある物件にしたほうが良いです。

 あと、界壁があるということは、そのまま耐震性がある程度ある場合があります。小舞壁などの界壁は意外と強度があり法的な問題はともかく、耐震強度が意外と出る場合があります。界壁は各部屋毎にあるので、結果的に短手方向の壁量がある程度高いというメリットにもなります。古いアパートを診断すると意外と良い数値が出るのはこのためです。逆に玄関側、裏側は窓が多く、耐震強度が極端に低い場合が多いです。古いアパートはこのパターンが多いので注意が必要です。

 そもそも古くなると老朽化が激しくなるだけで無く、大家もメンテナンスを怠る傾向があるので、結果弱くなります。家賃も安くなってしまうので致し方がありません。周辺相場に比べて安価なアパートはこのケースが多いです(他には事故物件とか)。

 メリットとしては、雨漏りなどすぐ気付くので修繕をきちんとしてくれる大家さんであれば、意外と傷まないとか、エアコンを使わないなら、古い建物のほうが涼しいケースが多いとか、家賃が安いとか、それなりにあります。木造は火事や地震がなければ、想定よりも長持ちする建物が多いです。きちんと作ってあるアパートは長持ちさせていきたいですね。

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