マガジンのカバー画像

木造構造設計のお約束

37
木構造の特殊なルールを、気がついた順に書き連ねていきます。
運営しているクリエイター

#ビルトインガレージ

危険な木造の間取りの例(4)

危険な木造の間取りの例(4)

第1回 北側玄関に多い例
第2回 2階建ての壁なしビルトインガレージ
第3回 階段が短辺にある建物

第4回 ビルトインガレージの外壁線が2階とずれている

近年の木造3階建てでも、まだ見られます。雨漏りや床の不陸が多いので構造設計者は避けたいですが、敷地に制限がある場合は仕方がありません。メリットとしては、車庫を広く取れる事でしょうか?

 今回の建物は、ビルトインガレージ面が、他の壁などがあり

もっとみる
危険な木造の間取りの例(2)

危険な木造の間取りの例(2)

第1回 北側玄関に多い例

第2回 2階建ての壁なしビルトインガレージ

 今回は新耐震に多い、2階建てのビルトインガレージの例です。木造3階建てだと構造計算しているので、全面に1枚くらい壁があるものが多いのですが、2階建てだとその制約がなく、壁量計算もしない場合、このような間取りの建物が建つ場合があります。揺れますし大丈夫なのでしょうか?

 一応、玄関の通りの浴室に一箇所壁が作れそうですが、ガ

もっとみる
フロッキン狭小壁

フロッキン狭小壁

 木造住宅を設計していると、耐力壁が邪魔で開口部(窓)を広く取れないなと悩む事が多いです。ビルトインガレージも同様です。木造の耐力壁は基本的に90㎝(面材なら60㎝)を基本としているので、結構壁が大きくなります。狭小住宅ならなおのことです。

 そこで、フロッキン狭小壁の登場です。ダイドーハントと栗山百造の狭小耐力壁製品で、比較的簡易に木造住宅に組み込むことができます。柱芯間の寸法は350㎜が可能

もっとみる