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2024/7/9-2024/7/15

その日の印象に残った曲と共に、短い日記を書いています。曲の考察記事ではありません。

7/9 the chef cooks me「浮世」

 暑い、座れない、人に押される、そもそも乗れない。満員電車の洗礼に合う。久しぶりに乗ると、毎日乗り続けていた大学時代を思い出してゾッとする。1度、満員電車が嫌で泣きながら電車に乗った日もある。涙が出てもおかしくないと思う。
 何十年も一線を走っている先生の講義をきく。先生が10代で立てた根源的な問いは、半世紀経っても未だ解決していないらしい。長い間考え続けられる問いに出会い、それを考え続けられる環境を整えてきた先生のすごさを年々実感する。

7/10 THE BACK HORN「コワレモノ」

 今日は、新曲がたくさん出ている!聞ききれないような気がしていたが、研修へ向かう電車の中で聴き終えてしまった。
 昨日から参加している研修で、普段使わない脳を動かしている。私は、グループワークでその場の気づきを促す問いかけをしたい。問いかけをするには、話し合われている一歩先に思考を進めている必要がある。話し合いを聴きながら、私の閃きをひとに伝えられる言葉に変換する。その作業は、ひどく疲れて苦しくてしんどいし、うまく行かないことも多々ある。たまに場の空気を動かせると、膠着していた会話にひろがりが見える。広がりが見えた瞬間が楽しすぎて、私はこのグループワークの研修に参加している。
 帰りがけに先輩に無理を言って、少しだけお茶の時間をもらう。「あなたは何をこの1年で得たのか」と問われる。「私の職能で、誰かに還元出来ることがあるかわからないと気付いた」「私は、理不尽さへの怒りを原動力にしていると気付いた」と返答する。なにも見えない未来に、わくわくしている。

7/11 クリープハイプ「愛の標識」

 目を疑うような連絡がくる。
 誰かの過去の不義理は無かったことにされて、私は相手へ潤沢に愛を注いで、相手の世話をし続けなければ、私の価値は無くなってしまう?
 怒りと悲しみと、過去の不義理の嫌な記憶たちが蘇って、1日中こころを言葉にできずにいた。

7/12 マリースメック「Fabulous Funky Fan-club」

 明日からの旅行に向けて準備をする。法事に紐づけて、久しぶりに数日間家をあける。山程の荷物をスーツケースに押し入れる。スーツケースは行く前からパンパンでとても重い。帰りが怖いなぁ。

7/13 崎山蒼志「燈」

 法事。墓だけある縁の無い土地に、2時間だけ行く。読経してもらい、墓を掃除する。故人は急に死んでしまったので、私はこの1年間メソメソ泣きっぱなしだった。私が故人の墓前で一方的に語り掛けるしか出来なくなったのは、やはり寂しい。でも「元気でやってるよ」と墓前で故人に報告できた。自分でも意外に思えた。

7/14 the band apart「still awake」

 今日は故人の命日。この1年、故人がいなくなった世界で私は頑張ってきた。故人がいなくなってから、身近な悪意に触れる機会がすごく多かった。私は悪意の多い環境にいて、故人が私を守ってくれていたのかもしれないと思った。
 朝からstill awakeが、頭のなかで鳴り止まない。歌詞を見たら、私のおもっていることにぴったりだった。

I woundn`t see the end
Don`t tell me until I leave here
How shounld I say to you?
I woundn`t waste my time
keep building my own time of life
That`s all I want to do 

 そう、私も私の人生を過ごしたいだけ。このバンドをずっと聞いているけれど、いつも音の妙に引き込まれ過ぎて、私は歌詞までたどり着けない。十数年そんな付き合い方をしていたから、彼らの歌がいまの自分のきもちを代弁してくれる日がくるなんて、思わなかった。

7/15 10-FEET「VIBES BY VIBES」

 法事を終えて、気持ちの上では区切れ目だ。新年のような気持ちで、音楽フェスにいく。数年ぶりに復活したフェスには、出演するアーティストのファンだけではなく、イベントのファンがたくさんいた。私も10年前に初めて参加して以来、イベント自体に魅了されて、何回か参加している。
 このフェスは、出演するどのアーティストも楽しそうに演奏する。物をなくしても割と返ってくる。盛り上がることを強要されない。ひとりでいても寂しくない。何を食べても美味しい。スタッフさんも、楽しそう。フェス前のSNSのタイムラインには、フェスの前の高揚感がある。フェス後のタイムラインには、楽しかった思い出を話したり、フェスの終わりを寂しがっているひとがたくさんいる。
 私は、ライブもフェスもひとりで行くし、現地で誰かに会うこともあまりない。アーティストの物販も緊張するので、あまり行かない。大概、日常や自分から解放された、身軽なひとりを楽しむ。
 たまに、どうしようもなく寂しくなることがある。大きな会場で、自分だけひとりだなぁと感じる。でも、ここで寂しくなったままフェスを終えたことはないな。今年も楽しかったよ。ありがとう。
 今日は、故人が旅立ってから、はじめて心を休められた日だった。


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