大好き と 伝えると

2歳になる娘には、できるだけ「大好き」と言うようにしている。

そして半年ほど前くらいからか、寝かしつけで二人で布団に入った眠る前の時間が、私と娘のラブラブタイムになっている。

「母、大好きだよ」と娘が言ってくれるようになったのだ。

「母もトキちゃん、だーい好きだよ」。

2人でこれを言い合う。結構、長い間。


「母、大好きだよ」の後は、「父も大好き」「おばあちゃんも大好き」「くーまー(ぬいぐるみ)も大好き」と続くことも多い。

最近は「ふーちゃん(妹)大好き」も頻繁になって、生まれて半年の妹にやっと慣れてきたというか、家族として認識してくれたようで安心する。

妹には嫉妬からかイジワルすることも多いので、この言葉を聞くと、やっぱりすごくほっとするのだ。


さらに近頃は、日中も、何かの拍子に、だしぬけに「母、大好きだよ」がある。

どういう心境の変化なのかは分からないが。

「大好きだよ」が日常になってきたのだろうと思うのだが、どういう気持ちの時に言いたくなるのか…。イマイチよくわからない。分かりやすいときもあるけど。。


言葉で伝えるということは、大事だなと思うことがある。

子どもは、やっぱり汲み取ることがあまり上手ではないと思うことがあるからだ。


子どもの頃、私は、「母から、兄弟で一番好かれていないかも」と思っていた。

母はすごく真面目な人間で、叱られることはあれど、いつも私のために尽くしてくれていたこともわかっているし、そんなことを思うことが無いとちょっと考えればわかるのだが…。それでも、だ。

自分が我儘で黒い気持ちを持っていることも自覚していたから、きっと母や、ちょっと敏感な大人にはそれがバレてて、憎たらしい子と思われているだろうと考えていた。


一方で、母は面と向かって愛を口に出すような人ではなかったから、もし言ってもらえてたら、私は変わっていたのかな、と考えたりもしてしまう。

だから、私は娘に「大好きだよ」と言う。


先日、娘を叱った時。

怒りモードになった私の言うことを聞こうとせず、大声で泣き始めた時。あまりにも話にならないので、怒りをしずめて、

「母は怒っているんじゃないんだよ」と言ってみた。

すると、ぴたっと泣き止んで、私に歩み寄り、首にまきついてきた。


あぁ、この子は、自分が拒絶されるのがイヤだったのか。


それからは、怒っていても、自分から「怒っていない?」と聞いてきたり、向こうの方から助けを求めるように抱きついてくるので、私は怒りをしずめ、対話ができることが増えてきた。


その後。

眠る前のラブラブタイムに、娘のどんなところが好きか、具体的に、たくさん、言うようにした。

伝えたいことは、"どんな娘が好きなのか"ということではなく、

"どんな娘でも、無条件で、無償で、好きなんだ"と伝えたくて。


「ご飯をいっぱい食べるトキちゃんが、大好き」

「ダンスを踊っていっぱい笑っているトキちゃんが、大好き」

「ふ~ちゃんに優しくするトキちゃんが、大好き」

「ふ~ちゃんにイジワルしちゃうトキちゃんも、大好き」

…「!」となる娘。

「イジワルしちゃうトキちゃんも好き?」

「うん、好きだよ!」

「なんで?」

「どんなトキちゃんでも、好きだから。できれば、イジワルしないで優しくしてくれた方が、母は嬉しい。でも、できなくても、好きだよ」


そうやって、悪い娘も好き、ということを伝えると、すんごく、わかりやすく嬉しそうにする。

最初は、変に伝わったらどうしようとか、ドキドキしたけど、言葉に気をつけて伝えるようにしたら、素直に喜んでいる娘をみて、言ってよかった、と思っている。


そのうち、「あとは?どんなトキが好き?」と聞いてきたり、「○○するトキは?」とか、「大好き」欲しがりが炸裂した。


妹にイジワルしている時も、今までは一方的に叱っていたけど、

「行き場のない想いがあるんだろうな」と考えるようになってからは、

「イジワルしたくなっちゃったの?」とか、「我慢できない時もあるよね」とか、

よく見ると、イジワルしているようで、寸ででこらえているのが分かってきて「お!がまんしてるの?」とか「がまん!がまんだよ!」と応援してるように声をかけるようにしている。

* * *

もう、ずっと前の話だけど。

大学のゼミ生で久しぶりに集まった時のこと。

友だちが、娘姉妹をつれて参加していたのだけど。

私たちが話している間に、姉妹喧嘩が始まって、ついに手がでてしまったお姉ちゃん。

泣く妹。

(あらあら、お姉ちゃん、怒られちゃうな)と思ってみていると、

そのあと、私の予想もしない展開が。


母親である友だちは、

妹を軽くあやした後に、お姉ちゃんを抱きしめて、

「我慢できなかったね~。だって、まだ、4歳だもんね~」と声をかけたのである。


…。!

そっか、お姉ちゃんだから何でも譲らないといけないわけではないんだよね!

お姉ちゃんだって、まだ小さな女の子で、

4歳って、そんな物分かりが良くて、コントロールがきく年でもないもんね。


私の中の「子ども」も癒されてるみたいで、すごく衝撃を受けて。

なんだか、人知れず、泪が出てしまいそうなくらい感動してしまった。

(いつか、私も子どもに恵まれたら、こう言ってあげられる母親になりたい)

そう思ったのを、未だによく思い出す。

* * *


まだまだ、ぜんぜん懐の広い母親には程遠いけど、

まだ、これで、どういう効果が出た、とかは無いけど。

「ふ~ちゃんに優しくするー」という言葉がきけるようになったくらいだけど。(その効果だと言い切れるわけでもないけど)

けどけどばかりだけど。

気持ちが伝わることを信じて続けてみる。

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