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バットスイングの速度を上げる要因


2009年

⚾️結論

スイングスピードが速い選手は、『除脂肪体重』が大きい

大学野球選手
・下半身の筋力
・下半身のパワー
・回転力
・除脂肪体重
がスイング速度の速さと関連している

高校野球選手
・上半身、下半身の筋力
・上半身、下半身のパワー
・握力
・除脂肪体重
・股関節の角速度
がスイング速度の速さと関連している

筋力と速度の各要素が改善されれば、体幹・下半身から大きな運動量が生み出され、上肢に合理的な力が伝達される


⚾️目的

1.スイング速度と打球速度の重要性について論じる
2.スイング速度向上の関係について論じる
3.研究結果に基づいて、実用的な応用を推奨する

⚾️はじめに

野球選手で注目に値するパフォーマンス特性は『筋パワーの向上』です

パワー = 筋力×スピード

力と速度は、筋パワーの生成において重要ですが、最大の筋パワーは、
最適な力と最適な速度によって生み出される
力がありすぎても速度は下がるし、速度がありすぎても力が下がる。
力の速度はトレードオフの関係にある

力-速度曲線

まずは筋力を高めて、その後、筋パワーを高めて、競技特異的なレジスタンストレーニングを提供した方が良い

⚾️スイングスピードの重要性

・意思決定時間の増加
・スイング時間の短縮
・打球速度の増加

スイングスピードが速くなるとボールを打つか打たないかの意思決定時間が増加する。また、ボールに与えられる力が大きくなり、飛距離が大きくなる
なので、スイングスピードが速くなるとバッティングパフォーマンスが上がるはずである
だが、スイングスピードが速くなっても、打率が上がるわけではない

⚾️素振り

試合用のバットで素振りするよりは、試合用のバットより、重いバットまたは軽いバット、その両方を使用することでスイングスピードが速くなる(6〜10%スイングスピードが増加した)

長いバット(慣性がかかるバット)を使用するとスイングスピードが下がると報告がある(身体の使い方が変化するためと言われている)

⚾️ウエイトトレーニング

重い負荷(80-85% 1RM)のパワートレーニングを7-12週実施した、大学生は、バットスイング速度が7.9%上昇した

10RMで6-7週のウエイトトレーニングを行った大学生は、バットスイング速度が有意に向上することはなかった

通常のトレーニング(ウエイトトレーニングとバットスイング)にメディシンボールトレーニングを追加した群では、追加しなかった群より、バットスイング速度が有意に向上した
また、メディシンボールトレーニングを追加した群では、追加しない群より、股関節や肩の角速度が大きかった。


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