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relay のオペレーションを支える技術

こんにちは。 株式会社ライトライトで「事業承継マッチングプラットフォーム relay(リレイ)」のプロダクトマネージャー佐々木(@shirokuro331 )です。
前回の記事冒頭で出てきた「こはる」と「こなつ」以外にも家にはいま里親さん募集中の子猫がいます。名前は「ミルク」と「モカ」です。

里親さん募集中です

本記事では relay の運用業務を行うツールについて書いていこうと思います。


従来の仕組みが抱えていた課題

relay では後継者を募集する事業者さまと、後継者募集案件に興味を持ってお問い合わせいただいた方の管理システムとして airtable を採用しています。

relay へのお問い合わせが発生すると、DB にデータ格納が行われて運用側管理画面に情報が表示されるのと同時に slack でリード獲得の通知が行われるます。
従来はこの仕組みに加えて、Google スプレッドシートや notion で各種リード管理を行っていましたが以下の課題を抱えていました。

  • 運用側管理画面の UI だけでは各種リード全体の状況把握が難しい

  • そのため、担当者が Google スプレッドシートに手動でリード情報を追加し、案件や進行状況を notion に記入する

  • それによって情報の追加漏れや対応の工数が発生しており顧客対応のリソースを圧迫してしまう

  • 問い合わせ発生時に slack 通知は行われるが担当者が気づいたのか対応を進めているのかがわかりにくい


これらを解決するために以下のように考えました。

運用側管理画面の UI だけでは各種リード全体の状況把握が難しい

  • 管理画面の UI 改修をすることによるアプローチはもちろん可能だが、relay で扱っているいわゆる小規模な案件や承継の形態では従来の M&A・事業承継スキームとは必ずしも合致はしないケースもありまだまだ運用の型を模索している現段階では管理画面の UI・システム改修に工数を割くのは避けたほうが良いのではないか

  • とはいえ課題はあるのでなんとかしたい

担当者が Google スプレッドシートに手動でリード情報を追加し、案件や進行状況を notion に記入する & 情報の追加漏れや対応の工数が発生しており顧客対応のリソースを圧迫してしまう

  • 手動で行う業務を減らしたほうが対応の漏れと工数削減につながる

  • ツールが分散することで情報も分散してしまい顧客対応の質とスピードに影響するためツールを集約するほうが良さそう

問い合わせ発生時に slack 通知は行われるが担当者が気づいたのか対応を進めているのかがわかりにくい

  • 各種ステータス更新のタイミングで担当者に slack 通知が飛ぶのが良さそう

その他

  • なんらか SaaS を採用したほうが、運用担当者はエンジニア・デザイナーに改修要望を送らずとも自分でやりたいことをできるように調整できて業務のスピードは早まるのではないか

という諸々の課題解決のために、まずは airtable を採用するというトライを行いました。

airtable 導入後の運用について

2023 年 4 月に最小スコープで airtable の導入を行いましたが、運用担当の方の協力のもと改善を繰り返していき現在は後継者を募集する事業者さまと、後継者募集案件に興味を持ってお問い合わせいただいた方のステータス管理を行えている状態です。
airtable だけでは案件やステータスの数は見えにくいので、そこは airtable のデータを Locker Studio に連携して見やすい状態を実現しています。

具体的には、

従来

  1. 問い合わせ発生

  2. slack 通知で担当者が検知

  3. 管理画面で内容を見て顧客対応

  4. 担当者はスプレッドシートと notion を更新

  5. その後は各種対応ごとに管理画面とスプレッドシートと notion を更新

  6. マネージャーはスプレッドシートで全体の数値進捗を確認して対応状況を notion で確認する

現状

  1. 問い合わせ発生

  2. slack 通知で担当者が検知

  3. airtable から問い合わせ内容を見て顧客対応

  4. その後は各種対応ごとに airtable を更新すれば更新内容に応じて slack 通知が行われる

  5. マネージャーは Looker Studio で全体の数値進捗を確認して対応状況を airtable で確認する

という仕組みとフローに変わりました。

担当者ごとに view を変えたりステータスの追加・削除・編集もでき、コーディネーター・カスタマーサクセスを行うチームからも好評をいただいている状態なのでまずは最小工数でやりたいことを実現できたかなと思っています。

従来の仕組みでも Zapier や make を導入することで解消は出来たのかもしれませんが、各種サービスになんらかの障害が発生することで業務が止まってしまううのでリスク回避のために今回のように airtable に集約することにしました。

もちろん SaaS を利用することによる月額コストはアカウントが増えることで今後の課題にはなっていきますが、そこは内部システムの改修コストと人員配置のトレードオフではあるので状況に応じて判断していきたいと思います。

これから

現状はインバウンドのリード管理がメインなのでそれ以外のリードやロングリスト作成等も含めてステータス管理や業務の自動化を行える仕組みを実現していきたいと思っています。

今回のように、relay では顧客へ直接影響するプロダクト開発以外にも、各種課題を解消するためにいろいろな手段にトライしています。
現在 relay では採用強化中ですのでちょっとでも興味を持っていただいた方は私でも relay の関係者なら誰でも OK ですので X などで DM などでお気軽にお声がけください。ライトライトのビジョン「オープンな事業承継文化をつくる。」を一緒にやっていきましょう!