(韓国語)連結語尾と助詞の組み合わせ 【-(아/어)서】 #26
前回の -고 に続いて今回は -(아/어)서 と助詞の組み合わせについて見ます。-고 と -(아/어)서 が似ているだけあって似たような傾向を見せるのですが、異なる点に重点をおいて解説できればと思います。
-(아/어)서 と組み合わさる助詞は多いから以下のような感じです。
-(아/어)서는, -(아/어)서도, -(아/어)서야, -(아/어)서라도, -(아/어)서만, -(아/어)서부터…
-고 と同様、-는, -도 との組み合わせが圧倒的に多いです。-야, -만, -부터 が多いのも -고 と共通している傾向ですが、-라도 が比較的多いのが -(아/어)서 の特徴と言えるでしょうか。
-(아/어)서 の場合、-에 대해서, -를/을 위해서 などの後に助詞が付く例が非常に多いです。このような例の場合、単に助詞の意味を足してあげれば解釈可能なことが多いので今回は割愛します。
今回もやはり多い方から4つの組み合わせ例を取り上げたいと思います。
-(아/어)서는
-(아/어)서는 の用法はだいたい3つに分けられます。①「〜てから、〜すると」という時間的な関係を表す場合、② 「〜してからは…だ」と対照的な出来事を表す場合、③「〜しては(いけない)」のように後に 안되다 などが続く場合の3つです。その他に 마음 같아서는, -로/으로 봐서는 のような慣用的な言い回しで使う場合があります。-(아/어)서는 については正直に言うとまだいまいち整理しきれていない部分があるのですが、いろいろ意見をいただけると助かります。
まず、-고는 のように「〜てから、〜すると」という意味を表す場合があります。物語の地の文でよく用いられる他、会話文でも移動を表す動詞 (가다, 오다 など) とともに用いられるようです。
(1) は2人の人の別々の発話のようですが、2人で1つの文を協力してつくっているようになっています(やや専門的には共話と言います)。
次は「〜してからは…だ」と対照的な出来事を表す場合です。-는/은 が名詞に付く場合も「これはおいしいけど、それはおいしくない」のように2つのものを対照させる用法がありますが、これと同じようなことです。(2) で言えば、「子供のころはこうだったけど、大人になってからは…」と2つの出来事が対照的に述べられています。
最後は「〜しては(いけない)」のように後に 안되다(ダメだ)などが続く場合です。他にも 곤란하다(困る)とかが続く場合もあります。この用法は -면 안되다 と言ってもまったく問題ありません。-(아/어)서는 안되다 の方が一般的な事柄を述べるようです。つまり、「そっち行っちゃダメ!」みたいな場合には普通使われません。書きことば的な面もあります。
最後は 마음/생각/기분 같아서는((自分の)気持ち/考え/気分としては)、や -로/으로 봐서는(〜から考えると、判断すると)のように慣用的な言い回しで使われる場合があります。会話ではこのような用法がよく用いられると言えます。
-(아/어)서도
-(아/어)서도 の用法は、だいたい「〜してからも」です。
それから、よく使われる言い回しとしては「若いときの苦労は買ってでもしろ」があります。ここで「若いとき」は "젊어서" と -(아/어)서 を使います。-(아/어)서 にはこのように時を表す用法もあります。
-(아/어)서야
-(아/어)서야 は主に2つの用法があります。1つは「〜して(から)はじめて」という意味を表す場合で、もう1つは(仮定)条件(〜したら、〜したとしたら)を表す場合です。
まず「〜して(から)はじめて」を表す例から見ましょう。-고야 のときと同様、後に 비로소(はじめて)、겨우(やっと)が続くこともよくあります。
次に(仮定)条件を表す場合を見ますが、この用法も2つに分けることができ、1つは後に否定的なニュアンスがある述語が続き、-(아/어)서야 큰일이다(〜したら大変だ)のように用いられる場合と、もう1つが下に例を挙げたように、-(아/어)서야 되겠느냐? のような形で反語で用いられる場合です。
-(아/어)서라도
-(아/어)서라도 には主に2つの用法があります。1つは -(아/어)서 自体が「手段」を表し、極端な例を出して「〜してでも」と言う場合、もう1つは -(아/어)서が「理由」を表し、ある理由に限定しないことを表す場合です。これらにさらに 봐서라도 のような慣用的な言い回しがあります。
まず極端な例を出して「〜してでも」と言う場合の例を見てみます。頻出は「どんな手を使ってでも」という言い方です。"무슨 수를 써서라도" の他に、"무슨 수단을 써서라도" のように、マイナーチェンジした言い方もあります。
次の例はややわかりにくく説明も難しいのですが、ひとまず例を見ましょう。これは「この理由だけではないけど、こういう理由もあるから」のように、限定しない言い方を表します。ここの例では「もったいないからという理由だけではないけど、もったいなくもあるし」のように解釈できるでしょうか。「まぁもったいってのもあるし」ぐらいのニュアンスでしょうか。
ちなみに (11) の "해 먹어 버리게" の -게 ですが、なんらかの行動の理由を説明するときに文末で -게 を使う用法があります。この「連結語尾 + 助詞」のシリーズが終わったら、このような連結語尾が文末で使われる例について解説していきます。
今回は -(아/어)서 と助詞の組み合わせについて概観しましたが、そもそもの -(아/어)서 がいろいろな意味を持っている分、助詞と組み合わさった場合の意味、用法も複雑です。今回取り上げなかった組み合わせについても、実例の中で出会ったら、その使われ方に注意してみてください。
次回は助詞とあまり組み合わさることがない -니까, -면, -는데/ㄴ데 をまとめて取り上げます。
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