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決意。
決めたんだ、今日ここから飛び降りるって。
僕は生まれてから2度目の決心をした。
あの日、薄明かりが見え始め、母さんのぬくもりが夢に見たものと同じだとわかった時。この殻を破ろうと決心したんだ。
でも実は怖かった。
僕はここにいることが何より心地よくて、だから外になんて出ていきたくなかったんだ。
だってそうだろう。ここは何もしなくたって食べるものには困らないし、敵もやってこない。この殻の中にいればいつだって守ってもらえるんだって。
いつもやさしく包んでもらっている。
母さんはどんな時でも僕を守ってくれている。
だけど、それがどれだけ大変なことだって、僕はちっともしらなかった。
ごめんよ、母さん。
夢に見た母さんはいつも笑っていたんだ。
だから僕はそれに甘えて外に出ることを拒んでいた。
でもある日「コツコツ」って母さんが呼んでいるのがわかった。
「早く会いたいよ」って母さんはそう言うんだ。
「母さんに早くそのかわいいお顔をみせておくれ」
だから僕は決心した。
「外に出よう」ってね。
そして、薄明かりの見えるこの殻を、僕のまだ出来立てのくちばしで突いて、外の世界に出てきた。
まぶしすぎる太陽の光は僕を歓迎してくれた。
温かく包まれていたせいで、外の世界が少しだけヒンヤリと感じて「ブルル」って身震いしたけれど、それは気のせいだってすぐにわかった。
外の世界はとても温かかったんだ。
ずっと殻にこもっていたから、足首をクルクルしないと立つことが難しかった。
「おはよう」って母さんが僕の足をほぐしてくれて、母さんは僕の頭をその顔でなでてくれた。
「いってらっしゃい」って言った母さんの笑顔が、何か決意をしたように見えた。
踏み出した先ではたくさんの仲間たちが待っていた。
見送る母さんに、振り返ることをせず僕は仲間たちと行った。
みんな、あれこれとたくさんのことをおしえてくれて、最初はうれしかったけれど、だんだん「ちょっとまってよ」っておもったりして。
日を追うごとに僕は少しづつ仲間たちと打ち解けていった。
でも、一つだけどうしてもできないことがあったんだ。
仲間たちが順々に広い海の世界に飛び出していくのを目の当たりにしながら、「僕には無理だ」って足がすくんだ。
僕の後ろから仲間の一人が悪ふざけに僕のことを押したりして、僕は心の底から腹が立ったけど、「焦らなくていいよ」って言ってくれる仲間もいて、僕は自分なりに決心できるその日を待ったんだ。
母さんのあの決意の目が、僕の心を後押ししてくれた。
そして今日。
飛び降りる決心ができた。
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休みん俳企画だよ!
曲からストーリーがはじまったお(*'▽')
これぜったいに面白いよね!
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