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口紅を奏でる

口紅をしなくなってから何年が経つだろう

私は口紅をした自分が嫌い
どうしてか、口元を見られるのが苦手

食事をしているところを見られるのも苦手

だからあまり人前ではものが食べられない

化粧品にこだわったこともない
いつもなも無き印のものばかり

でも好きなんだよね、あのシンプル

でもそこでも口紅は買ったことがない、一度も

それなりに若い時は少し薄めの口紅をつけていたこともあるけれど
でもだいたいすぐに取ってしまう

あれかな?
多分、学校の職員室で、真っ赤な口紅のついたタバコの吸い殻と
コーヒーカップを見たせいかな?

なんだか、そう思うよ


昨日の夜ね、満月見ながらうたんったんだ
マサムネくんが歌ったホタル

時を超えて君の笑顔が
胸の砂地に染み込んでいくよ
闇の途中でやっと気づいた
すぐに消えそうで
悲しいほどささやかな

その時ちょっと思ったんだよね
たまには口紅を弾いでみようかな?

誰もが持っている自分自身の楽器に色をつけて
そして
奏でる

でもやめよう

それはあまりにも私には

似合わないから

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自分自身に自信がなくて、なのでいつも私は一人で何かをやっています。
仕事でも周りの人に迷惑のかからないように抱えてしまいます。
笑顔が苦しくなると外の空気を吸いに逃げ出します。
何かを変えようと、いつもと違う指に指輪をしてみたり、
いつもと違うことをしますが、
でも何も変わらないので、ただその時が過ぎるのを
結局待つだけになります。

楽しいことが続くと、怖くなるのです。
やっぱり私は変わり者。

世界中の人の楽しいことがずっと、続きますように。
私も、その中にひっそりといられたらいいな。



#詩 #口紅 #エッセイ

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