たなかよりbkrr?

前のノートの話と似通った部分もあるのだが今回は彼の話が殆どなので分けてみることにする

何故今の彼より過去の彼であるbkrrばかり褒めるのか。

それは流石に当たり前で、当時、当時の彼が好きだから彼を好きになった、と言うだけのシンプルなものである。今の彼を好いて欲しいとか無理なことは言わない。何故ならbkrrというのは少年のbkrrが感じた事や当時の彼の感性の塊だったので、成長してしまった今の彼にはその部分は感じることが出来ない。それがまた美しく愛が深まる部分でもある。

ちょうど少年から大人に変わるあの時期にだけbkrrをやって辞めたのは本当に良かった思う。彼が言っていた辞職の理由も分かるのだが、もう最初から計算のうちだったのではないかとまで思ってしまう。あれ以上やっていたら若くして大成した天才歌手。だったはずだが、あそこで辞めたからこそbkrrにも今の彼にも素晴らしい魅力があるのだ。

また、全てを知らないからこそもっと興味が湧くし、愛せるのだ。実生活でもよく経験するだろう。ミステリアスな雰囲気の人に惹かれたり、具体的な内容まで書かない本だったり。匂わせるような書き方で話を終わらせる物語はよくあるが、あれは話のラストを読者が個々で考えて、想像して、予想して、、とその過程が楽しいものなのだ。作者が1から100まで解説しているような物語は殆ど売れている様子はない。それが文学の楽しいところなのだ。

bkrrは歌詞を1から100まで解説しなかった。彼の歌詞は一見難解であるが、正直、難解である。彼の世界観、価値観、言葉選び、表現、これらを全て理解することは難しい。ただ、その彼の価値観の塊に自分の価値観を少しづつ混ぜ込んでいき、最終的には自分の中に取り込むことは可能である。彼の音楽は全てを解説していないからだ。これはこういう曲です!!なら私はそう聴くは聴くだろうが、楽しさやその音楽へのリスペクトや感じる美しさは半減すると思う。

かといって何も呈示しないのも違う。6割程度は呈示しないといけない。つまり丁度いいラインを攻めてくるのが彼の音楽なのだ。他の人の音楽は、あんまり知らない人でも歌詞を聞けば大抵6割は分かってしまうものが多い気がする。つまりちょっと調べたりすれば容易に6割のラインを超えてしまうのだ。

私は彼の1から100を知ることは今後ないだろう。

私はbkrrを愛している。

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