【デッキ紹介①】「烏合の獣」編
私も烏合の衆の一員です。
はじめましてですね。
日々遊戯王を中心としたTCGを嗜んでいるしろ銀と申します。カードショップに顔を出したり、オフ会に参加したり、競馬場に顔出したりしています。
本題に入りましょうか。
1.デッキレシピ紹介
2.このデッキの目標
このデッキは獣族・鳥獣族・獣戦士族の三種族、いわば【ビースト】を活用したフィールド魔法コントロール兼ループデッキです。このデッキの強みとしては「長期戦に強い」ことが挙げられます。というより私はそういうデッキしか組めません。このデッキは複数のコンボを取り入れているため以下で解説することにします。
3.ビーストならではの場コン
フィールド魔法コントロールを考える上で、非常に強力なカードとしてこのモンスターの存在は欠かせません。
フィールド魔法が発動すると1ドロー、フィールド魔法が存在するなら表側カードを破壊できるという場コンのためにあるかのような強力なカードです。しかしこのカード単体では非常に心もとないため、場魔法を含めた他のカードのサポートが必須です。そこで私が目を付けたのがこのカードで
①:フィールドにSモンスターが存在し、このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のフィールド魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
強い!
効果自体は非常に強力、しかし
Sモンスターが場に存在するときに出せないと意味がない
このカード自体がレベル4であり、獣族の強力なサポートカードである「レスキューキャット」の恩恵を受けられない!(レベル4のため)
弱い!!!!!
弱いわけではないですが、如何せん条件が厳しい。以下の問題が解決されない限り運用は夢のまた夢でしょう。更に通常召喚権を割いてまで使いたいモンスターでもない(ごめんね)。現代遊戯王的には墓地から特殊召喚するのが現実的でしょう。つまり
墓地から特殊召喚出来るようにしよう。
Sモンスター(ここでは妖精竜エンシェント)が場にいるときに出せるようにしよう。
まず1の課題を解決しましょう。
このカードがゲームから除外された時、自分の墓地に存在するレベル4以下の獣族モンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。
現代的に書き換えるならば
①このカードが除外された時、自分の墓地のレベル4以下の獣族モンスターを対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
【ビースト】のサポートを受けながら墓地の獣族モンスターを特殊召喚できるモンスターとして採用したカードがこの「ダーク砂バク」です。「タイミングを逃すカードなのになんで こ ん な カードを採用したのか」と助走をつけて殴られそうなレベルですが、先程の課題2を解決できるカードとの兼ね合いでもあります。
これも現代風に書き換えると、
①自分の墓地に存在するSモンスター一体を対象として発動できる。レベルの合計がそのSモンスターと同じになるように、自分の墓地のモンスターを任意の数除外し、そのモンスターを特殊召喚する。
「ダーク砂バク」のタイミングを逃す問題と、Sモンスターが場にいる時に「アーマード・ホワイトベア」が特殊召喚されるようになるので課題を全て解決できるテクニカルなカードです。
(星屑のきらめきの処理で「妖精竜エンシェント」が蘇生されたのち、次のチェーンブロックで「ダーク砂バク」の効果が起動するため)
では残りのレベル5のモンスターはどうしましょうか。いっそ目を瞑りましょうか。
否。
「幻妖フルドラ」はレベル5闇魔法使い という
あらゆる魔法使い族関係のサポートをすり抜ける悲しきカードです
しかしこの「レベル5」、そして後述しますが「打点の低さ」。このデッキにおいては≪顧客が本当に必要だったもの≫なのです。
場に出たときに手札を一枚捨て、その種類に対応したカードを墓地から拾うというカードなのですが、ここで罠を捨てて「星屑のきらめき」を拾うんですね!これでループは完成ってわけ。
否。
その場合除外された「ダーク砂バク」「幻妖フルドラ」を利用できませんし、メリットがありません。ここではモンスターを捨てて罠を拾います。「ダーク砂バク」は除外されており、それを活用できるカードはないか。
除外されている「ダーク砂バク」を巻き込んでリンク召喚すればダーク砂バクは墓地に戻せるし、強力な鉄獣戦線のリンクモンスターも出るわで隙がありません。
以上の流れを図にするとこうなります。
ちょっと待って!
ここでは除外されている幻妖フルドラについて何も言及していません。そこで次の項で採用しているフィールド魔法と併せて説明していきます。
4.選ばれたのはこのフィールド魔法でした
除外をギミックとしたデッキにうってつけのカードがあるんですよぉ~
除外されるたびにカオスカウンターが乗り、レベル4以上のモンスターを帰還させることのできる優秀なカードです。これで幻妖フルドラを戻すことができるんですね。
更に「鉄獣戦線」下級の共通効果(「鉄獣鳥 メルクーリエ」除く)として、発動時に墓地の【ビースト】を除外できるのでカオスカウンターを乗せることもいともたやすく可能。赤子の手をひねるどころか、赤子の手を腕ひしぎ十字固めするかのような芸当です。
もう一枚のカードとして
獣族モンスターの攻撃力を墓地のモンスターの100倍アップすることのできるカードです。出しやすいが打点の低い「鉄獣戦線 徒花のフェリジット」や、返しの刃として優秀な「獣王アルファ」が高打点を獲得することができます。デメリットで『このカードが存在する限り、自分はフィールド魔法を発動できない』という場コンとして致命的なデメリットがありますが、これに関しては解決する手段を設けているので後に解説します。
なお前項で『フィールド魔法が墓地に存在している』ことを前提としていますが、これは長期戦を見据え『場魔法がすでに割られている状態』を想定したコンボであるからです。
5.初動としてのカード
スプライトが登場したときに「素早いビーバー」で展開された動きをもとにしているだけですが、動きと詳細を載せておきます。
「素早いビーバー」で「素早い」獣族モンスターをリクルート
「スプライト・スプリンド」をリンク召喚し、召喚時効果で「素早いアンコウ」を墓地に送る。
「素早いアンコウ」効果でデッキから「素早い」モンスター2体をリクルート。
「素早い」レベル2モンスターと「スプライト・スプリンド」で「ギガンティック・スプライト」をX召喚
ここから分岐します。
[A.メルフィー軸の展開]
5.「ギガンティック・スプライト」の効果で「メルフィー・ワラビィ」を特殊召喚。
6.余った「素早い」モンスターと「ギガンティック・スプライト」で「スプライト・エルフ」をリンク召喚。ワラビィは「壊獣」などで除去されやすいモンスターなので蘇生手段の確保と対象体制を付与します。
(7.手札に「鉄獣戦線 ケラス」が存在する場合、手札の【ビースト】を捨てて特殊召喚。エルフで蘇生したレベル2モンスターとを素材として「森のメルフィーズ」をX召喚)
[B.鉄獣戦線軸の展開]
5.「ギガンティック・スプライト」の効果で「鉄獣戦線」レベル2モンスターを特殊召喚。
6.共通効果で墓地の【ビースト】を2体除外し、「鉄獣戦線 塊撃のベアブルム」をEXデッキから特殊召喚。
7.「鉄獣戦線」レベル2モンスターと「鉄獣戦線 塊撃のベアブルム」で「スプライト・エルフ」(もしくは「徒花のフェリジット」)をリンク召喚。「塊撃のベアブルム」効果で「鉄獣の抗戦」を手札に加え、手札一枚をデッキに戻す。
(後攻であれば「鉄獣戦線 塊撃のベアブルム」の隠された効果で手札を二枚捨てて除外された【ビースト】レベル2を蘇生、「森のメルフィーズ」を出してもよいでしょう。ただし手札と要相談。エンドフェイズに「メルフィー」は場に出せません。)
6.ロマンを狙うなら
このデッキは例を挙げるとするならば、「I:P マスカレーナ」で耐性を付与した「ジャックナイツパラディオン アストラム」には強く、「BF-フルアーマードウィング」には弱いです。つまり打点では劣る点が多いです。「クローザー・フォレスト」の存在がありますが、あれもタイミングが悪ければ相手のヘイトを集めるカードでもあります。そこで第2の攻撃要員を用意させて貰いました。
特定条件下で「墓地のモンスターの200倍の攻撃力アップを得られる」カードです。しかしその条件とは「墓地にレベル8のモンスターが存在すること」…。融合モンスターは採用しづらいなあと思っていた矢先、新弾のフォトン・ハイパーノヴァでとんでもないカードが出てしまいましたよ!
「アルバスの落胤」を素材としつつ、【ビースト】を片割れとして要求しているのでこのデッキとも相性がグンバツでごいすー。場持ちもよくEXデッキ系統モンスターをいなせるのも強みです。何よりもこの性能で「自己蘇生」効果持ちです!
!自分ターンには蘇生できません!
自己蘇生の条件は「墓地の「アルバスの落胤」を除外すること」であり、一応墓地で「アルバスの落胤」として扱う「灰燼のアルバス」も蘇生できますが、「撃鉄竜リンドヴルム」は除外されるわ「灰燼のアルバス」もただの1800打点になるわで何もいいことがありません。
更に「灰燼のアルバス」を除外しておけば、前述した「混沌空間」で蘇生できるようにもなります。なんと奇遇な!「撃鉄竜リンドヴルム」はヘイト集めとしても優秀で、戦闘や効果で除去される第一候補ともなるでしょう(デッキバウンスは勘弁して)。相手ターン中に除去され墓地へ、次のターンに「混沌空間」で帰還した「灰燼のアルバス」は本来の力を取り戻し打点5000兆点も夢じゃないですね。 うん
ではどうやって「撃鉄竜リンドヴルム」君を出すのか
獣族モンスターにはデッキからレベル3以下の獣族を2体出せる「レスキューキャット」がいます。そこでリクルートしたモンスターで「ドロドロゴン」をS召喚。適当な【ビースト】モンスターと自身の効果で融合すれば出せます。獣族に隙無し。
7.汎用カード以外の他の採用カードについて
(もし展開で不可欠なカードが手札に来たら?)
「一撃必殺!居合いドロー」
手札を切りつつデッキにカードを戻せるカジュアル界のホープ!
さすがにこの効果でバーン効果を使うことはないでしょう。なぜなら私がその光景を生で見たことがないからです。シュレディンガーの居合ドロー
「バージェストマ・ディノミスクス」
手札を切る目的がありますが、その他にこのデッキでは表側のカードに困ることが多いのでこのカードに頼ります。レベル2モンスターとして特殊召喚できるのもいいですね。
(幻妖フルドラを蘇生する他の手段としては?)
「フルール・ド・バロネス」
皆様ご存知Sモンスター界のドラグーンですが、スタンバイフェイズにデッキに戻して墓地のレベル9以下のモンスターを特殊召喚出来る効果も中々の壊れっぷりです。何より起動効果の破壊効果と効果無効の効果も魅力的です。やはり決闘者は何かに騎乗した方が実力を発揮できるということですね。
(妖精竜エンシェントを出すためのチューナーは?)
「魔轟神 クシャノ」
このデッキでは「手札を捨てる」ことにメリットがあるカードを多数採用しているので、「魔轟神獣」モンスターを採用しています。「メルフィー・ポニィ」で「魔轟神獣 ケルベラル」を回収できるので、これを切って回収できるこのカードは優秀です。
でもどうやって墓地に送るの?
「エターナル・カオス」
相手依存ではありますが、光と闇を一体ずつ墓地に送ることができるユニークなカードです。ここで墓地に送る候補は上記の「魔轟神 クシャノ」は勿論「幻妖フルドラ」も挙げられます。フルドラの打点の低さがカギになるというのはこの為だったんですね。
(取り敢えず強いカード)
このデッキでは「素早い」モンスター以外モンスターカードを複数採用したくありません。そのうえモンスターは墓地にたまりやすい。更にこのデッキはカードをデッキに戻す手段が豊富なため、このカードは
①墓地のモンスターの種類がすべてバラバラ
②トップデッキから3枚の墓地肥やし
全て痛くないどころかむしろ嬉しい要素です。②に関して、「ここで素早いモンスターが複数いくのでは?」と思われるかもしれませんが、「鉄獣戦線」モンスターで除外しておけばその心配もいりません。対象をとらない破壊も優秀です。
8.おわりに
初めてのデッキ解説でしたが楽しんでいただけたでしょうか。拙い点も多かったと思いますが、是非「遊戯王は様々なテーマを超えたコンボの可能性がある」ことを知っていただけたら嬉しい限りです。
近日中に別のデッキも解説する予定ですので見ていただければ幸いです。
それでは世に平穏な遊戯王があらんことを
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